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俳優・横浜流星さんインタビュー「大きな役をいただけるのは幸せだけど葛藤もある」【いま彼】

  • 2022.5.18
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レディたちが気になる「彼」の本音に迫る『#いま彼を知りたい』。ブレイク直後、2019年春以来2度目の美人百花登場となった横浜流星さん。人気俳優の地位が定着してもなお「満足したくない」と語る彼の「今」をお届けします。

自分は自分でいい、好きなようにやりたいって思っちゃうんです

出典: 美人百花.com

「〝はじこい〞(『初めて恋をした日に読む話』)に出てから、もっと言うと10年前、この仕事を始めたときからずっと、仕事への意識は変わらない。責任感や覚悟はより強くなりましたが、作品と役に全力で取り組む意識は同じです」

ーー前回百花に出てくれたのは〝ゆりゆり〞ブレイクの直後。当時も今回も、横浜さんからは前のめりの主張や圧を感じない。もっと静かにひそやかに、揺るがない強さを内包している人だ。〝はじこい〞後は取り巻く環境や周りの対応が激変。主役を張る機会が増え、置かれたポジションも目まぐるしく変わっていく。でも「ここで調子に乗ったら自分を見失う」と深く重心を下げ、突き上がる波に呑みこまれないようにないだ心を保ってきた。

「大きな役や主演のお仕事をいただけるのはありがたいし、幸せです。でも、まだそんな器じゃないっていう想いも常にある。というのも、主人公は〝受け〞の芝居が多いというか。発信するというより他のみなさんの芝居を素直に受け止めればいいって僕は思っていて。逆に主人公の周りを固める役、例えばライバル役とかは作品にどう影響を与えていくか、自分から発信しないといけない。そのぶん考える力がつくので、20代のうちにできるだけそういった役の経験を積んで学び、役者としての地盤を固めたいと思っていたんです。でも、今の自分はそれがまだ全然足りていない。だから大きな役をいただけるのは幸せだけど葛藤もあります。あと、単純に僕自身が作品を観るとき、いつも主人公以外の役に目がいっちゃうっていうのもある。これはもう好みの問題で、多分自分が主人公っぽくない性格だからだと思います」

ーー本人いわく「主人公っぽくない」の対極にいる「主人公っぽい」人は、いつもみんなの中にいるような、まっすぐで熱い人のこと。戦隊モノで例えるなら、赤レンジャーとか?

「そうそうそう。僕はいまでも中学高校の同級生と遊ぶんだけど、場を盛り上げて引っ張る赤レンジャータイプの友達はちゃんといて。僕はその子が落ち込んだら面倒を見る、青レンジャーみたいなタイプ(笑)。中心から外れたポジションが昔から好きで、自分にスポットライトが当たってほしくない。恥ずかしいわけじゃなく自分は自分でいい、好きなようにやりたいって思っちゃうんです。だから群れるのもあまり好きじゃなくて。人に合わせることも必要だけど、プライベートでは気を使わずにいたいんです」

Profile

横浜流星(よこはまりゅうせい)

1996年9月16日生まれ。2011年デビュー。2019年「初めて恋をした日に読む話」が話題になり、2020年には第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2022年は主演作「嘘食い」、現在公開中の「流浪の月」、8月26日公開の主演作「アキラとあきら」の3本の映画に出演。

ジャケット¥79,200、パンツ¥49,500/ともにフォーサムワン(エドストローム オフィス)シャツ¥30,800/セブン バイ セブン (サカス ピーアール) 他/スタイリスト私物

掲載:美人百花2022年3月号「#いま彼を知りたい」

撮影/中村和孝 スタイリング/伊藤省吾(sitor) ヘアメイク/永瀬多壱 取材・文/若松正子 再構成/美人百花.com編集部

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