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【誰かに話したくなる豆知識】「晴れ」と「快晴」の違いを知っていますか?

  • 2022.5.17

「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。

Sitakke

暖かくなってきたこの季節、晴れた日は外に出たくなりますよね。「五月晴れ」は今では5月の晴れ渡る空という意味で使われていますが、「サツキ」は、もともとは現在の6月頃の呼び方で、梅雨の貴重な晴れ間をさしていました。

普段の生活では、空を見て「晴れている」「曇っている」と確認しますが、気象台では人の目だけでなく、装置を使って観測し、毎日の天気をデータに残しています。

「晴れ」と「快晴」の違いを知っていますか?

「晴れ」と「快晴」という言葉は、厳密には違うものなのですが、それは何だと思いますか? 正解は、雲の量です。真上を見上げて、そこに見える空全体の中にどれほどの割合で雲があるかで決められています。

雲の量が1割以下、ほとんど雲がない場合を「快晴」雲の量が2割~8割で「晴れ」 となります。原始的かもしれませんが、「晴れ」か「快晴」かの判断は、気象台の職員が目で見て観測(目視観測)しています。ちなみに、雲の量が9割以上は「曇り」です。

道内では以前、札幌・函館・旭川・室蘭・釧路・帯広・網走・稚内の8地点で目視観測していました。

しかし、観測の自動化が進み、令和2年2月3日にほとんどの地点で目視観測が終了。制度の改正で「快晴」と発表できる地点が少なくなりました。今でもこれを観測しているのは、北海道では唯一、「札幌」だけなのです。

Sitakke

この観測方法が廃止されたことによって、雲の高さなどを見て「曇り」と「薄曇り」を判断したり、氷の粒の大きさで「ひょう」と「あられ」を見分けるなど、大気現象の観測もしなくなりました。

札幌以外ではどのように天気を観測しているかというと、日照時間や気象衛星による雲の様子、どのくらい先が見えるかの見通しを計る「視程計」などをもとに、自動的に判断されるようになっています。ハイテクですね。

目で見て雲の量を観測しているわけではないので、快晴の場合でも、機械的に「晴れ」と判断されます。

今では、気象衛星の技術が大きく進歩していて、黄砂や流氷なども分かるようになっています。もしかすると今後また、気象衛星の画像をもとに、自動的に「快晴」と観測できる日がくるかもしれませんね。

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HBCの天気予報でも道内の今の天気を見ることができます。 https://www.hbc.co.jp/weather/h_amedas_weather.html

Sitakke

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

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