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寝込んでいる妻に「俺の飯は?」 モラハラ夫を成敗するには

  • 2022.5.17
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あなたが専業主婦だったとする。ある日熱が出て寝込んでしまい、夕食の支度ができなかった。仕事を終えた夫が、お腹を空かせて帰ってくる。

"健全"な夫であれば、寝込んでいるあなたを見て「大丈夫か?」「薬を買ってこようか?」と心配し、自分で2人分の夕食を準備するだろう。しかしなかには、心配する言葉もかけず「俺の飯は?」と尋ねる夫もいる。あなたが気弱に謝ると、「ふん、使えない女だな」「三食昼寝付き、いいご身分だな」などと嫌味を言うかもしれないし、「誰のおかげで食ってるんだ?」と説教を始めるかもしれない。看病することなく黙って家を出て、一人で外食をして夜遅くに酔って帰宅するかもしれない。このような対応をする夫こそ、「モラ夫」だ。

「モラ夫」の背景には、社会の「モラ文化」が

人として、相手の人格を尊重しているのならば、具合が悪い相手の心配をするのは当たり前。しかしモラ夫は、妻を「家事、育児をする者」「俺の世話をする者」「俺に従う者」としか思っていない。なぜモラ夫はこんな価値観を持ってしまったのか。それは、古くから社会にはびこるイエ制度・男尊女卑・性別役割分担といった「モラ文化」が、その人にすり込まれているせいだ。

【モラ夫】...イエ制度、男尊女卑、性別役割分担など、モラハラを許容し、助長する社会的・文化的規範群(=モラ文化)を背景に、妻に対する支配・優越を確立、維持、拡大しようとする夫

モラハラ問題に長年取り組み、"モラ夫バスター"とも呼ばれる弁護士・大貫憲介さんは、「モラ夫」を上のように定義する。モラハラは、単なる個人の性質の問題ではなく、イエ制度や男尊女卑といった「モラ文化」を背景とした、社会全体に通底する問題なのだ。

大貫さんの著書『私、夫が嫌いです モラ夫バスターが教える"なぜかツライ"関係から抜け出す方法』(日本法令)は、こうした「モラ文化」を背景とした「モラ夫」の正体をとらえ、モラハラにどう対応していくべきかを弁護士の観点から解説している。

榎本まみさんの四コママンガつきで、モラハラの知識をわかりやすく身につけることができる。なんだかモヤモヤするけれど、これはモラハラなのだろうか? もしモラハラだったとして、私はどうすればいいのだろう? そんなふうに思っている人のための助け舟になる一冊だ。

【目次】
第1章 あなたは、夫が好きですか、嫌いですか?
第2章 なぜ男は結婚すると変わるのか?
第3章 なぜ女は被害妻となるのか?
第4章 モラハラが夫婦、子どもに及ぼすもの
第5章 モラ夫を育むモラ文化
第6章 我慢か、離婚か
第7章 離婚の進め方
第8章 婚前モラチェック

■大貫憲介(おおぬき・けんすけ)さんプロフィール
1992年独立し、さつき法律事務所を開設。外国人を当事者とする案件、離婚案件などを含む一般民事事件を中心に弁護士業務を行う。2015年頃から、Twitterでモラ夫の生態についてツイート(@SatsukiLaw)している。2018年9月より、4コマ漫画「モラ夫バスター」を週1本ペースで掲載中。

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