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婚活の登竜門!街コンで彼氏をつくるは都市伝説?

  • 2015.9.26
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婚活の登竜門!街コンで彼氏をつくるは都市伝説?

仕事に美容に恋愛に、女の人生ってけっこー大変! 私はこのままでいいのかな? 幸せになれるかな? そんなモヤっとした悩みを浄化し、毎日がもっと楽しくなる痛快エッセイを、毎週土曜日お届けします。

婚活するならまずは街コン!? そんな情報を信じて、本気で街コンへ参戦。相手の顔を覚えるのに一苦労しながらも、短時間で運命の男性を見つけることができるのか…


【恋愛はしたいけれど1mmも傷つかずに生きたい】vol.10

街コンに本気で行ってみた。取材で何回か行ったことはあったものの、本気の参加が実はなかった。でも1回で数名の男性と知り合えるのは網漁のようで効率がいいし、一人前の婚活女子の登竜門といえば、やっぱり街コン!

ギリギリ会場へつくと、そこでは男女がきっちり列をなしていた。最初に受付を済ませ、スタッフの指示でお店の中へと移動するのだが、この待ち時間がなんとも恥ずかしい。通行人に「この人たち今から街コンするんだぜ」と後ろ指をさされている気がして(実際は外からはパッと見わからない)心の中で違うんです違うんです! 違わないけど…と言い訳する私。

そうして着席すると、こんどはプロフィールカードなる物が待っている。というかこのとき既に目の前には男性2名が着席している。これから仲を深めるために、目の前の人と話すのではなく一生懸命自己紹介カードを書き込む男女…異様な光景である。

いきなり出会う無愛想男

スタッフの乾杯の音頭とともに、一斉にざわめきだす店内。先ほど自己紹介カードを一生懸命書いていた男性が、まずは話しだす。

「こんにちは、よく来るんすか?」

いきなり婚活状況に探りを入れられつつも、怯むことなく応戦。男性陣のことを忘れるまいとして、私は全員にあだ名をつけて覚えることにする。

ガリ・ナル男

イイ人

2人にはこうあだ名をつけた。細身でナルシスト気味の29歳と、イイ人すぎてナルシストに振り回されるただのイイ人。彼等は高校の同級生ということだが、いきなりガリ・ナル男が全く目を合わせてくれないし、話題に食いついてくれないではないか…

「同級生なのに、今もこうして一緒に飲んでいて仲良しなんですね、羨ましい!」

開始直後のため愛想笑いにも覇気がある私。気を使ってガリ・ナル男に話を振るも、可憐にスルーされる。

「あーまあ、たまたまっすよ。っていうか、こういう場、あんま好きじゃないんすよねー」

てめえ、やる気ないなら帰れ!

そんな私のいらだちを察してか、隣のイイ人が素早くフォローを入れる。

「ウチら家が近所なんですよ。だから今も遊ぶことも多くって、2人は休日は何してるんですか?」

おいガリ・ナル男、親友に気を使わせてんじゃねえ!! ちょっと見た目が細身でいい感じだからって、友達をないがしろにするな。

「オレ、休みの日は車でふらっと出かけることが多いかな…」

だ・か・ら・やる気ないなら微妙に車持ってるアピールとかしてくんな! 心の中でいらだちを覚えながら、しょっぱなから愛想パワーを激しく消耗した。

すぐに飽きはじめる街コン

不穏な空気が立ちこめるなか1ラウンド目は終了し、一応LINEを交換してその場を収める。なんでこんな人が、街コンにいるんだ…いきなりつまずいて帰りたい気持ちになるも、負けてたまるか! そうして2時間の街コンはどんどん進んでいく。

マリノス大好きだけど試合は見たことない「エセサポマリ男」

とにかくちゃらついている「エセザイル」

のび太が大人になったような弱腰男子「のび太」

もはやいかに面白いあだ名をつけるかを楽しみにしていた私は、最後にいい感じな男性「弘樹」に出会った。ちなみに名字が松方だから弘樹とつけただけなので、全国の松方弘樹さんでないことを最初にご説明しておく。

お!いい出会い発見や!

彼は最近、兵庫からの転勤で東京に来たらしく、友達が全くいないから街コンに来たそうだ。関西弁まじりに明るく話す姿と小綺麗な格好は好印象。お酒もいけまっせということで、ガンガン飲みながら、お互い大好きな麻雀話で盛り上がった。これはいいかもしれない…そう思ってそろそろフリータイムも終盤を迎えたそのとき、弘樹が暴走し始めた。というか、酔いつぶれた。

「いや〜街コンたのしい★%#っふぇ!あはは」

さっきまでフツーだったはずの顔は真っ赤になっており、大声で笑いまくって回りに絡んでいる。

「この後どうすんのぉ? 飲まんのぉ?」

女性陣ドン引き。同伴していた男友達もタジタジ。私も何度も街コン風景を見てきたけれど、こんな酔った人は初めてみた。事件はやっぱり会議室ではなく現場で起きているんだな…でもよくよく思いだすと、さっきまで私と飲んでいた弘樹。お酒好きだからガンガンいっちゃって〜と勧めたのは私。と、いうことは、つまりは泥酔へのひと押しを私がしてしまったようだ。一応申し訳程度に「大丈夫?」と声をかけると、「だいじょうぶやで〜らいじょうぶやれ〜」

うん、やっぱりロレツがおかしい。お友達にごめんなさいねと軽く謝罪し、面倒から一目散に逃げるカタチで、本気街コンを後にした。

結局ご縁より選ぶ力と押す力

帰り道、これがご縁という奴か…そう噛み締めながら特別イイ人を見つけられなかった反省をかみしめ家路につく。ときどき「友達の友達は街コンで彼氏作ったよ〜」というまた聞き報告を耳にするが、あれは都市伝説なのではないか。こんな回転寿司状態の出会いからいい感じの男子を選ぶなんて、なかなか決断力がないとできない。

ちなみに後日談ではあるが、一緒に参加した女友達に「イイ人いなかった?」と連絡した。するとその子は、「私、のび太くんと連絡取ってるよ!」と言うではないか。街コン帰りに今日は散々だったねと落胆していたくせに流石! ご縁が大事と言ったけど、大人の恋は選ぶ力と押す力こそが大切で、これこそ真の女子力ってことか!

おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。

HP:http://oshimarie.com

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