水墨画家・雪舟作。京都最古の枯山水庭園でお茶を一服

室町時代に活躍した水墨画家・雪舟が禅宗の僧であったことを知っていますか。京都屈指の紅葉の名所として知られる東福寺の塔頭寺院の一つ、「芬陀院(ふんだいん)」には、雪舟が作庭したという枯山水庭園があります。

鎌倉時代創建。またの名を「雪舟寺」と呼ばれています

京阪電鉄の東福寺駅から南へ徒歩約10分。東福寺の中大門をくぐって少し東へ歩いたところに「芬陀院」はあります。

東福寺の塔頭の一つである「芬陀院」は、鎌倉時代の元亨年間(1321〜24年)に関白・一條内経公の命により創建され、以降、一條家の菩提寺として今日まで受け継がれているお寺です。水墨画で知られる雪舟(1420〜1506年)が作ったとされる庭があることで知られており、別名「雪舟寺」と親しまれています。

京都最古の枯山水庭園の一つです

入り口で受付を済ませて中へ入りましょう。南側に雪舟が作庭したという枯山水庭園が広がります。作庭された時期は寛正・応仁期(1460〜68年)と伝えられ、京都で最古の枯山水庭園の一つだとされます。

雪舟が小僧時代を過ごした岡山県・宝福寺は、芬陀院とたいへん縁があり、本山である東福寺を訪れる際には「芬陀院」を宿としていたそうです。

そのような縁で作庭されたこの枯山水庭園には左右2つの石組みがあり、向かって左の石組み「鶴島」は折り鶴を、右の石組みは「亀島」と呼ばれ、2段構えの石組みで亀の甲羅を表しています。

「芬陀院」は長い歴史のなかで2度の火災に遭い、その後荒廃していました。現在の庭園は昭和14年、昭和を代表する作庭家・重森三玲氏によって復元されたものです。

雪舟の絵をモチーフにした茶菓子とともに一服いただきましょう

雪舟庭園の東側には重森氏による庭園も連なっており、こちらは鶴島を中心に構成されています。いずれも公家である一條家ゆかりの寺だからでしょうか、松の木など常緑樹が多く、気品と気高さが感じられます。

また、一條家の第14代・恵観公は、「茶関白」という異名をとるほど、たいへん茶道を愛していたそう。院内には、恵観公ゆかりの茶室「図南亭」があります。現在のものは昭和44年、恵観公の300回忌を機に復元されたもの。茶室の丸窓からは重森氏による東庭を望むことができます。

「芬陀院」では、お茶とお菓子の接待を受けることができます(600円)。気さくなお寺なのでお茶をいただく場所は特に決まっていません。ゆっくりと拝見し、気に入った場所で静かにお茶をいただきましょう。すっと心が清らかになる気がします。

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