流山市指定文化財となった「ブラッスリーしんかわ」で、移転前にフレンチ料理を堪能

利根運河ほとりのフレンチ料理店「ブラッスリーしんかわ」は、今年1月、建物が流山市指定有形文化財に指定されました。明治25年、旅館料理屋として「割烹新川屋本館」が開業。現在の建物は昭和8年の建築ですが、内部は舟運で栄えた当時のたたずまいが残されています。 「ブラッスリーしんかわ」の営業は5月22日までで終了し、6月1日からは、敷地内の別館で営業を継続するそうです。運河の土手に桜が満開となったある日、由緒ある建物で名残のランチをいただきました。

歴史を感じる建物内でフレンチ料理のコース

前菜とスープの盛り合わせ

幾種類もあるコースのうち、Bコース（前菜・メイン1品・デザート・飲み物）3,190円をお願いしました。

前菜はヒラメのマリネ（奥）、カキの香草パン粉焼き（左）、常陸牛のメンチかつ（中央）、柏カブのポタージュ（右）でした。

メインの肉料理（あさの豚肩ロースのグリエ）

メインは4種類の中から1つを選択。肉料理のうち、栃木県産あさの豚肩ロースのグリエ・里芋のキャラメリゼ・季節の野菜を選びました。

美しいデザート盛り合わせ

デザートの盛り合わせは、1つが赤ワインのモンブラン（左）――さくさくのパイ生地に乗り、キンカンが添えられていました。もう1つは、桜のブラマンジェ（右）でした。

飲み物は、珈琲、紅茶、ハーブティーから。

メインの魚料理も、フレンチのお子様メニューも魅力的

メインの魚料理（サワラのポワレ）

メインの魚料理のほうは、無添加柚子胡椒を塗って焼き上げたサワラのポワレ・蛤の煮汁で作った白菜のプレゼ・季節の野菜の付け合わせでした。

お子様メニュー（肉料理）1200円

子どもの料理が本格的でびっくり。

まずはポタージュスープ。メインは肉か魚を選びます。肉料理は、常陸牛ほほ肉の煮込みが一皿に盛り付けられ、ジュース・パンとともに運ばれてきました。最後にデザートのブラマンジェ。

「旧割烹新川屋本館」（現ブラッスリーしんかわ）の外観

市指定有形文化財となったことへの思いについて、ブラッスリーしんかわ代表の今窪史朗さんは次のように語られました。

「利根運河開通の2年後に開業し、第二次世界大戦後は、旅館料理屋、割烹旅館、ブラッスリーしんかわと営業形態を変えながら、建物を利用し、保存に努めてまいりました」

「代々思い出深いこの建物を離れることは寂しいことではありますが、建物を文化遺産として保存し、皆様に活用いただけることが先祖の願いでもありました」

桜が満開の利根運河

今後、ブラッスリーしんかわは敷地内の割烹新川新館2階に移転し、6月1日、リニューアルオープンとのこと。

「利根運河を見下ろすことのできる、とても眺めのよい席です。移転後もたくさんのご来店をお待ちしております」と今窪さん。

市指定有形文化財となった建物は、市が観光や地域交流の拠点として整備し、観光交流センター・地域交流センターとなる予定だそうです。

《店舗情報》 「ブラッスリーしんかわ」 住所 千葉県流山市西深井805 東武線「運河駅」から徒歩5分 TEL 04-7196-7633 営業時間 ランチタイム 11:30～15:30 （L.O. 14:30） ディナータイム 17:30～22:00 （L.O. 21:00） 定休日 月曜 駐車場 15台 公式インスタグラム https://www.instagram.com/shinkawa7633/