次の休暇は家で映画フェス！ おうち時間が特別になる遊び方

家で映画を見るならそれをとことん楽しもう！って“決める”と楽しくなる

休みが取れても、海外旅行や人が集まる場所へはなかなか行きにくいこのご時世。次の長期休暇にあなたは何をしますか？ そのヒントをもらうため、お話を伺ったのはライフスタイルプロデューサーの肩書きをもつ村上萌さん。次の週末に叶えられる、季節の楽しみと小さな工夫を日々提案している彼女に、ステイホームでできる新しい遊び方を教えてもらいました。

「私のモットーは“せっかくやるならとことん楽しむ”。例えば、映画やドラマをせっかく見るなら、とことんそれを楽しもう！って自分で決めて、部屋の雰囲気を変えてみたり、食べ物をつくってみたりすると、それだけで楽しくなると思うんです」。今回は、ホームシアターをセットした部屋をフェス会場のように飾りつけ。手づくりのポップコーンと果実酒サワーも用意して、おうちで「映画フェス」を開催しました。海外旅行や大きなイベントには行けなくても、次の休暇はステイホームで盛り上がってみませんか？

まずは部屋を飾りつけ。電飾とグリーンで特別な空間をつくろう

TVやパソコンのスイッチを入れるだけで映画鑑賞はできますが、その時間を最大限楽しむために空間をデコレーションするのが、おうちでの休暇を特別にする最初のヒント。「フェスっぽくしたかったので娘のテントを置いてみました。子どもサイズなので大人は入れないんですけど（笑）、あるとちょっと楽しい気分になります。テントがなくても、インテリア用の電飾やライトを飾るだけで、夜になって暗くなったときにフェスっぽい雰囲気になりますよ」

テントの中にはさらに、お気に入りのシャンデリアをセットして雰囲気を盛り上げます。

また、「イベント感が出る空間づくりのコツは、部屋の上部の余白をうまく使うこと」と村上さん。「天井から何かをぶら下げたり、壁の高い位置に飾りつけをすると、楽しい雰囲気が出ます」

机の上にも花を飾って、飾りつけは完了です。「わざわざ新しい飾りを買ってこなくても、例えば家中のグリーンをリビングに集めてみるだけでも、いつもとちょっと違う雰囲気にできるのでおすすめです」

映画のおともポップコーンは手づくりが盛り上がる

部屋が完成したら、次は映画フェスをもっと楽しくするフードとドリンクを用意します。今回のメニューは映画鑑賞にぴったりのポップコーンと、自家製のあんず酒をトニックウォーターで割ったサワー。

トリュフソルト味のポップコーンのつくり方は簡単です。フライパンにバター、塩、ポップコーンの豆を入れて、はじけるまでふたをして少し待ちます。パンパンとコーンがはじける音が聞こえなくなってきたら、火を止めてふたを開け、トリュフパウダーを好みで振りかけて完成。

合わせるドリンクは自家製のあんず酒でつくるサワー。ピッチャーにあんずごと入れ替えれば、見栄えもかわいく仕上がります。

ポップコーンを器に盛り、サワー用のトニックウォーターと、氷を入れたグラスを用意すれば完成！ 最後にホームシアターのスクリーンを広げて、おうち「映画フェス」の準備が整います。

どんな遊び方でも「自分が選んでそうしている」と楽しい

「休暇だから、ダラダラの延長で見てももちろんいいんだけど、こういう準備に30分かけるだけでその体験が変わると思うんです。1日中ただTVを眺めているだけだと、無駄な時間を過ごしてしまったと思うかもしれないけど、あえて楽しむための準備をすることで『私がこのダラダラの時間を選んで、つくっている』って思える。そうすると、同じ映画鑑賞でも終わった後に達成感があったりして、気持ちが変わると思います」

ステイホームの時代になってからますます、自分の五感を使う小さな楽しみを意識して取り入れるようにしているという村上さん。「人に会えずに家に閉じこもっていると、暗い気分になりがちですよね。だからこそ、『ポップコーンを自分好みのトリュフソルト味にして手づくりしてみる』くらいの小さな楽しみでもいいから、自分でやるって決めて、トライしてみてほしいです。メディアで紹介されているアイデアって、写真だけ見るとキラキラして遠い世界のものに見えるかもしれないけど、やってみると意外と簡単にできるってわかると思う。だから1個でもいいから、ここで紹介したことをやってみてほしいです」

「次の週末にできる」くらいの、手が届く距離感が背中を押す

今回提案してくれたのは、やろうと思えば次の週末にすぐにでもできそうな遊び方のアイデア。「季節の楽しみと小さな工夫で、次の週末に理想を叶える」という考え方が、村上さんがライフスタイルプロデューサーとして大切にしているコンセプトです。

「今日でもなく、3年後でもなく、次の週末にやろうよっていう距離感が本当に人の背中を押せるなと思っていて。今日できることはみんな知っているし、3年後だとできない気がしちゃうけど『次の週末こんなことしてみたら？』って言うと、手が届くワクワク感で元気になる人が多いんです。あとは、『いつかやる』って言いながら先延ばしにしていたことにちゃんと向き合う機会になったりする。私は次の週末にやる情報を発信したいわけじゃなくて、その距離感でやりたいことを叶えていくのがいいよね、っていう提案をしています」

せっかく休暇が取れたのなら、その時間を使って「ちょっとやってみたかった楽しそうなこと」を叶えてみるのはいかがでしょうか。「次の週末にやってみよう」くらいのマインドで具体的に考え始めれば、案外簡単にできるかもしれません。海外旅行や大きなイベントに行けなくても、家でワクワクを叶えることはできるはずです。

PROFILE

村上萌

ライフスタイルプロデューサー

メディアブランド「NEXTWEEKEND」代表。「おてんばな野心を、次の週末に叶える」のコンセプトのもと、季節の楽しみと小さな工夫を提案。ウェブサイト NEXTWEEKENDの運営、年に2回の雑誌刊行、空間やイベントのプロデュースをしている。アスリートである夫の移籍に合わせて、東京→神戶→北海道→大阪と拠点を移し、現在は東京と長崎の二拠点生活。
Instagram：https://www.instagram.com/moemurakami_/?hl=ja

CREDIT

取材・文／赤木百（Roaster） 撮影／宮﨑慎也