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「食べてる量は同じなのに…」更年期にLDLコレステロールはなぜ増える?下げるには?【医師監修】

  • 2022.4.23

暴飲暴食をしているわけでもないのに、40代後半になると体重が増えた、太った、コレステロールの値が増えたといった悩みが聞かれます。今回は、その中のLDLコレステロールに注目。LDLコレステロールと更年期との関係と、LDLコレステロール値をできるだけ上げないためにできることを産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。

更年期とコレステロール上昇は関係がある?

コレステロールは女性ホルモンの材料

コレステロールと聞くと、「肥満」「メタボリックシンドローム」と関連しているような、あまり良くないイメージがありますが……。

「コレステロールは、人間の体に存在する脂質の一つです。 有害物質のように見られていますが、コレステロール自体は細胞膜・各種のホルモン・胆汁酸を作る材料となり、体に必要な物質です。

女性ホルモンであるエストロゲンを産生するときにもコレステロールは必要です」(駒形先生)。

女性ホルモンが減るとコレステロールが余る

更年期になると女性ホルモンの分泌が減ることは知られています。女性ホルモンの分泌が減るならコレステロールも減るような気がするのですが?

「女性ホルモンが減るということは、あまり作られないということです。作られないのに材料のコレステロールが過剰にあれば余ってしまいます。余ったぶんは悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールとなり、過剰に血液中にあることでさまざまな病気の原因になってしまいます」(駒形先生)

LDLコレステロールが増えるとなぜダメ?

コレステロール自体は体に必要な成分ですが、過剰になると害になるということです。どんな病気の原因になるのでしょうか。

「余ったLDLコレステロールが血管の壁にくっついて血流が悪くなり、動脈硬化を引き起こしてしまいます。いわゆる血液ドロドロ状態です。動脈硬化が進行すればさらに血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞脳梗塞などの血管系の疾患のリスクが上がります。

動脈硬化を引き起こすということは、心臓や脳血管の病気になるリスクも格段に上がってしまうということです。LDLコレステロール値は、値そのものに異常があったとしても自覚症状が現れることがほとんどありません。ですから、定期的に健康診断や検査をおこなったり、生活習慣に気を付けたりすることが大切なのです」(駒形先生)。

次の章では、生活習慣の注意点についてお伝えします。

更年期世代が気を付けたい生活習慣とは?

具体的には、どのように生活習慣を変えていくと良いのでしょうか。

間食を見直して!

やはり重要なのが食習慣です。脂肪を控えた食事にすることが大切ですが、脂肪を減らすというと揚げ物や油っぽい食べ物を控えると考える人が多いのではないでしょうか。でも、そもそも揚げ物を毎日食べる40代、50代は少ないですよね。それよりも気を付けて欲しいのが……

油っぽく見えなくても実は意外に脂肪が含まれている食品です。

それは乳脂肪分を含む食品です。

まず、牛乳です。牛乳には動物性脂肪が豊富に含まれています。そして、バターやマーガリンを使った加工食品です。クッキーやケーキ、パンなど、何げなく口にしている人は多いのではないでしょうか。手作りをする人ならおわかりと思いますが、前述のお菓子類には大量のバターやマーガリン、砂糖が含まれています。

そのため、LDLコレステロールが気になる人は洋食よりも和食を、と言われるのです。

同じおやつでも、カフェオレとケーキよりも、緑茶と和菓子のほうが良いと言われるのは、脂肪分が少ないからです。LDLコレステロールの値が気になるなら、間食を見直すことも大切です」(駒形先生)。

まとめ

一見、ギトギトしていないクッキーやビスケット、パンといった洋菓子は何げなく食べてしまう人も多いでしょう。そして、健康に良いと思って飲んでいる牛乳も、飲み過ぎると脂肪のとり過ぎになるリスクが。私も毎日カフェオレを何杯も飲むのですが、牛乳を低脂肪乳に変えてみました!

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取材・文/mido

ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。


監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生

東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』。

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