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「望潮」はなんと読む?読めたらスゴい難読漢字、正解は…?

  • 2022.6.27
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梅雨が明けるまでもう少し、そろそろ夏がやってきますね。

今年の夏は海に行く、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、今回ご紹介する言葉は、そんな海に生きる「望潮」です。

「望潮」の読み方!

そのまま「ぼうちょう」「もちしお」と読んでも正解です。ちなみに前者は十五夜(満月)の満ち潮、後者が村田喜代子の短編小説を指していますよ。

ただ、正解はあと1つ残されています。

このままだと当てるのは難しいかもしれませんが、別表記を見れば簡単かも…。「望潮」は「潮招」と書くこともできますよ。

…もうお分かりですね。そう、正解は「しおまねき」でした!

「望潮」について

「望潮」とは、海に棲む蟹「しおまねき」のことを指していました。

本来先頭にあるはずの「潮」が「望」と入れ替わっているようにも見えるため、初見で当てることは困難だったかもしれませんね。

それでは、気になる「望潮」の詳細を辞書で確認してみましょう。

しお‐まねき しほ‥【潮招・望潮】〘名〙 (「しおまねぎ」とも) スナガニ科のカニ。九州の有明海や長崎沿岸に多産し、干潟の泥地に穴を掘ってすむ。背甲は長さ約一・五センチメートル、幅約三センチメートルの長方形。背面は暗青色で、はさみ足は赤褐色。眼柄は長い。雄の一方のはさみはきわめて大きく、干潮時、穴の口でこのはさみを上下に動かし潮を招くような動作をすることからこの名がある。

出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)

 

引用にあるはさみの上下運動は「ウェービング」と呼ばれる求愛行動です。求愛行動が特徴的な生き物では「ゴリラ」や「フラミンゴ」などが有名かと思いますが、「望潮」もそのうちの1種とはご存知なかった方も多いのではないでしょうか。

「望潮」の中でも種類によって「ウェービング」の形が異なるそう。ちなみに、この特徴からシオマネキ類の蟹は「fiddler crab(バイオリン弾きのカニ)」とも呼ばれるそうですよ。

まとめ

いかがでしたか?

「望潮」は「しおまねき」と読みます。

シオマネキ類は世界に約95種も存在するとのこと。どの「望潮」がどんな「ウェービング」をするのか、気になる方はぜひ調べてみてくださいね!

※参考文献:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典(ブリタニカジャパン)