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G’s FILM REVIEW レオス・カラックスの最新作『アネット』etc.

  • 2022.4.13

4月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする映画をご紹介。

『TITANE/チタン』

少女時代の交通事故で頭蓋骨にチタンを埋め込まれて以来、車に対し異常な執着心を抱くアレクシアが、失踪した息子を捜し続ける消防士のヴィンセントと出会い、奇妙な擬似親子関係を築く。『RAW〜少女のめざめ〜』でデビューしたジュリア・デュクルノー監督による、第74回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。観る者を痛みと恐怖感に向き合わせながらも、ジェンダー、セクシュアリティ、肉体、家族の固定観念を揺るがし、愛の育みについて語る怪作。

全国公開中。
©KAZAK PRODUCTIONS-FRAKAS PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINEMA-VOO 2020

『アネット』

レオス・カラックスの最新作は、アダム・ドライバー演じるスタンドアップ・コメディアンと、マリオン・コティヤール扮する国際的オペラ歌手が恋に落ち生まれた、非凡な娘アネットを巡るロック・オペラ・ミュージカル。演奏、プロデュースを手がける兄弟バンド・スパークスのオリジナル・スタジオ・アルバムとして本来構想された、人形浄瑠璃のように綴られる愛と贖罪の物語は、カラックス自身の人生と共鳴し、驚くべき映像体験となってなだれ込んでくる。

全国順次公開。
©2020 CG Cinéma International /Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma /UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano

『ナイトメア・アリー』

『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が、ショービジネス界で成功した男の顛末を描いた名作ノワール小説『ナイトメア・アリー 悪夢小路』を原作に映画化。『キャロル』でタッグを組んだケイト・ブランシェットとルーニー・マーラが、主人公演じるブラッドリー・クーパーを取り巻く女性として、圧倒的な存在感を見せる。出演者全員のキャラクター造形含め、デル・トロ監督にしか構築できない世界観が、美しく不安な悪夢に没入させる。

全国順次公開。
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

GINZA2022年4月号掲載

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