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セレブ御用達の恋愛指南本、ザ・ルールズとは?【連載・花嫁へのエディターズリコメンド】

  • 2022.4.12
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Photo: Getty Images

こんにちは、編集部の中村真由美です。

先日放映されたテレビ番組「日曜日の初耳学」で冨永愛さんが紹介した恋愛指南本「ザ・ルールズ」が放送後あちこちで完売したとのニュースを聞き、うれしくなり今日はこの話題をお届けします。

実は冨永愛ちゃんにこの本を紹介したのは、何を隠そう私。

愛ちゃんのみならず、恋愛トークが盛り上がるたびに、これまで何十人という友人にこの本を「おもしろ本」としてプレゼントしてきました。

こちらは、スマホが普及した現代にアップデートされた現代版ルールズ。日本語訳もありますが、ウィットに飛んだ表現が面白い原本はさらにおすすめ。
こちらは、スマホが普及した現代にアップデートされた現代版ルールズ。日本語訳もありますが、ウィットに飛んだ表現が面白い原本はさらにおすすめ。

世界28カ国で大ベストセラーとなったこの本、私たち世代以上の人にはよく知られたものですが、若い世代の人たちにはそれこそ「初耳」だったようですね。それもそのはず、初版は1995年。「ザ・ルールズ」は、かれこれ27年も前に書かれた本なのです。

ブレイクのきっかけは、当時、プレイボーイとして知られていたジョン・F・ケネディ・ジュニアと婚約したキャロリン・べセットが、「どうやって彼を射止めたの?」と聞かれた際にこの本をバッグから取り出して「ザ・ルールズを読んで彼にプロポーズさせました」と答えたこと。このパフォーマンスのおかげでこの本は大きな話題になり、アメリカはもちろん全世界で瞬く間に大ベストセラーとなりました。その後、これまで27年もの間、「ビヨンセがJay-Zと結婚する際に参考にした」「ミシェル・オバマもこれを読んでバラク・オバマと結婚した」「アマル・クルーニーがジョージ・クルーニーを射止めたのはこの本のおかげ」「キャサリン妃の愛読書だった」と、さまざまなセレブが結婚するたびにこの本が繰り返し話題となってきたという逸話も。

さて、どんな本なのかというと。一般的には「恋愛の駆け引き本」として知られています。よって、この本に書かれていることを否定する人も少なくありません。さらに90年代の本ですから、現代の男女のあり方に照らして読むと、今となっては時代遅れなジェンダーに関する表現もちらほら。しかしながら私がこの本をおすすめしたい理由はズバリ、恋をすると人が忘れがちになる客観性、つまり「動物は逃げるものを追いたくなるもの」「手が届きそうでつかめないものが痛烈に魅力的に見えるもの」という真髄をしっかりと思い出させてくれることにあります。

本の中に書いてある「最初のデートの支払いは彼にしてもらうこと」「週末のデートの誘いは水曜夜までに締め切る」なんていうのはそれを実践するかどうかなどは実際どうでもよく、そこに書かれている人間の心理、そして「確かに自分もそうされたらそう思うかも……」「今までうまくいかなかった恋愛の原因はもしかしたらこれだったのかな」なんて、ぐるぐると思いを巡らせることにこの本の楽しみ方はあります。本当の実践書として読むのではなく、まだ電子メールすら普及する前の90年代の恋愛を紐解く古文書(!)としての面白さだととらえてみてほしいのです。

人は、恋をすると客観性を失ってしまうもの。相手に合わせすぎて自分の大事なスケジュールをおろそかにしてしまったり、彼のことばかり考えて自分自身を大切にしてあげる習慣を怠ってしまったり。恋は盲目と言いますが、この本は、まさにそんな状態になっている人が「ハッ!」と自分を取り戻すための一冊。もちろん、本にはさまざまな法則がずらりと並んでいますが、決してそれを実践しなくてもよいのです。その法則の一つ一つを読みながら「よく考えたら、そうだよね……」と冷静になれることが何よりも大事。

ちなみに、初版のルールズが発行された時代には前述のとおり電子メールやスマホはおろか携帯電話の存在もなし。なので、初版では「彼からの留守番電話のメッセージが入っていたら」なんていう表現が随所に出ているのも実に味わい深いのですが、その後「現代版ルールズ」なるリニューアルエディションが登場し、「彼のフェイスブックには『いいね』を連発しないこと」など、ちょっとした時代のアップデートもほどこされています。(それすらも今となってはちょっと古いのですけれどもね)

恋愛において大切なのは、自分自身でまず自分のことを幸せにしてあげること。その上で、誰かを幸せにするべきだと私は考えます。

いわゆる「尽くしすぎてしまう人」「追いかけすぎてしまう人」にもおすすめの名著ですが、このルールズ・シリーズには、実は「結婚後も幸せに過ごすためのルールズ」といった章もあります。ザ・ルールズ、続・ルールズ(私が知る限りルールズ4まであります)から、現代版ルールズまで、このシリーズにはウエディングを控えたプレ花嫁のみなさんへもきっと何かのヒントがあるはず。興味を持った方は、ぜひ手に取ってみてください。

Editor: Mayumi Nakamura

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