今回ご紹介する難読漢字は「経緯」。
相手に物事の事情を説明する際、その「経緯(けいい)」をあわせて話すことは大切ですよね。
日常生活でもしばしば使うこの言葉ですが、実は「けいい」以外にも別の読み方があるのです!
さて、一体なんと読むのでしょうか?
「経緯」の読み方!
「経緯」の読み方は「けいい」のほかに2つあります。
1つは「けいい」と同じように、物事の事情を語る際に重要な役割を果たしてくれる言葉です。
しかし、「経緯(けいい)」より込み入った事情を語る際に使うケースが多いかもしれません。
もうお分かりでしょうか?
そう!1つ目の正解は「いきさつ」でした。
それでは、次に2つ目の読み方です。
ヒントは「地球儀」。「緯度」と「経度」に着目してみてください。
つまり、縦と横に書かれていることが最大のヒントなのですが、お分かりいただけたでしょうか?
…そう! 2つ目の正解は「たてぬき」でした。
「経緯」の意味は?
まずは「経緯(いきさつ)」の意味を改めて、調べてみましょう!
〔語源未詳〕結果的に現状を引き起こすに至った複雑な内部事情。「このーから見ても/これまでのーにとらわれず/条約の締結に至るまでには、いわく言いがたいー〔=言葉では説明しおおせない、複雑な交渉の過程〕があった」
出典:山田忠雄・倉持保男ら編、新明解国語辞典、三省堂(2020年11月20日第八版、青版)p.67
続いて、「経緯(たてぬき)」の意味を調べてみましょう!
縦糸と横糸。
出典:山田忠雄・倉持保男ら編、新明解国語辞典、三省堂(2020年11月20日第八版、青版)p.958
「縦糸」を「経糸」、「横糸」を「緯糸」と表記することを知っている人なら、「経緯(たてぬき)」の意味を理解しやすいかもしれません。
余談ですが、日本標準時子午線は東経135度です。
日本標準時子午線上に建つ明石市立天文科学館は有名ですよね!
では、日本標準時子午線である東経135度が通る都道府県は、いくつあるかご存知ですか?
正解は京都府・兵庫県・和歌山県の3府県です。
より厳密に言うと、北は京都府京丹後市から南は和歌山県和歌山市まで、京都府2市、兵庫県9市、和歌山県1市、合計3府県12市を通過しています。
まとめ
いかがでしたか?
「経緯」は「けいい」とも読みますが、「いきさつ」、「たてぬき」とも読みます。
物事の事情を語る際に用いる「けいい」と「いきさつ」の読み方は、とりわけ文脈をしっかりと読む必要がありますので、思い出してみてくださいね!