今回ご紹介する難読漢字は「鰾」です。
魚へんが付く漢字というと「鮪(まぐろ)」や「鱚(きす)」など、様々な魚の名前が浮かぶと思います。
それでは、この「鰾」も魚の名前を表しているのでしょうか。読み方と併せて意味も一緒にお考えください!
「鰾」の読み方!
簡単に「ひょう」と読んでも正解です。ただ、読み方はまだ残されています。残る正解には、そう簡単には辿り着けないかもしれません。
それでは、ここでヒント!
この読み方は、みなさんには他の物の印象の方が強いかもしれません。
口に咥え、息を吹き込んで鳴らすあの楽器と同じ読み仮名となっています。
…もうお分かりですね。
そう、正解は「ふえ」でした!
「鰾」について
「鰾」は「ふえ」「ひょう」の他に「ほばら」や「うきぶくろ」と読むこともできます。
色々な読み方ができて、「ふえ」や「うきぶくろ」など聞いたことがある読み方もできるんですね!
「鰾」の正体は一体なんでしょうか?辞書で確認してみましょう。
ひょう ヘウ【鰾】
〘名〙
魚類の腸の付近にあって浮力を調節する膜質の袋。気導管という細い管を通じて食道と連絡しているもの(コイ・フナ・サケ・マスなど)を有管鰾、連絡していないもの(タイ・スズキなど)を無管鰾という。うきぶくろ。
出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
読み方の一つにもなっている「うきぶくろ」が、そのまま魚の部位の1つである「うきぶくろ」の意味だったんです!
本来魚は水よりも密度が大きく、そのままでは沈んでしまいます。そうならないよう、この「鰾」を使って浮力を調整するとのこと。
ちなみに「鰾」は浮力を調整するだけでなく、魚によっては発音や聴覚を補助したり、水圧受容器の役割も果たすそうですよ。
まとめ
いかがでしたか?
「鰾」は「ひょう」「ふえ」「ほばら」「うきぶくろ」と読みます。
ちなみに「鰾」があるのは「硬骨魚類」に分類される個体で、他の「円口類」や「軟骨魚類」にはありませんよ。