毒親サバイバーの壮絶な戦いの記録。彼らが親を「捨てた」理由とは

子供を支配したり、傷つけたりする「毒親」に苦しめられた経験のある人は少なくない。尾添椿さんの『そんな親、捨てていいよ。～毒親サバイバーの脱出記録～』（KADOKAWA）は、様々な毒親サバイバーを徹底取材したコミックエッセイだ。

尾添さんは、自らも分籍・住民票閲覧制限を行い、毒親を捨てた経験を持つ。本書には、親を物理的に捨てた人、精神的に捨てた人、現在進行形で戦う人、さまざまな方法で毒親を捨てた人々が登場する。

●無職＆貯金なしから福祉の力で自立した人

●突然死した父親の喪主にならない、という選択をした人

●結婚してから自分の親が毒親だと気付き、精神的に親を捨てた人

●モラハラDVの父親から逃げるため、現在進行形で戦っている女子高生

住所を知られないために行う住民票閲覧制限や戸籍を抜けるための分籍などの手続きから、喪主を辞退する方法、無職で貯金なし状態から家を出て自立する方法など、毒親から離れて自分の人生を生きるための、実用的な情報が満載だ。精神科医の和田秀樹さんによる解説もついている。

■尾添 椿（おぞえ・つばき）さんプロフィール

漫画家。幼い頃から毒親に心理的虐待を受けて育ち、分籍・住民票の閲覧制限で毒親と絶縁した経験を持つ。著書に『生きるために毒親から逃げました。』『こんな家族なら、いらない。』（共にイースト・プレス刊）がある。