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あの大手企業も…コロナ禍で赤字転落した企業3選

  • 2022.3.27
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コロナ禍によって、百貨店をはじめとする小売業や外食産業は大きな影響を受けています。一方で、将来を見据えた投資を進めている企業もあります。「赤字」に転落した大手企業の現状はどうなっているのでしょうか?

■赤字に転落した百貨店3社

コロナ禍の影響によって、さまざまな企業の業績が低下傾向にあります。特に小売業への影響は大きく、大手百貨店も大きなあおりを受けています。

高島屋の2021年2月期の最終損益は339億円の赤字。コスト構造改革の推進により、2022年2月期は増収見通しですが、まだ黒字化には至っていません。

そごう・西武の2021年2月期の最終損益は172億円の赤字。2016年から進める店舗改革や、SDGsの推進などアフターコロナに向けた取り組みに注力しています。

三越伊勢丹の2021年3月期の赤字は410億円。国内外の店舗閉鎖や販管費の削減など、赤字脱却の取り組みを進めています。

■松屋が過去最高売上から一転して大赤字となったワケ

松屋はコロナ前の2020年3月期において、1,065億円の過去最高売上高を記録。しかしコロナの影響を受けた2021年3月期は売上高が減少し、営業利益も赤字となりました。2021年3月期第2四半期の営業損失は24億5,500万円、2022年3月期第2四半期の営業損失は21憶3,600万円。

営業損失が発生した理由は3つあります。1つ目は売上高の減少、2つ目は売上原価の増加、3つ目は販管費率の高さです。販管費の高騰理由は、店舗や工場への設備投資、コロナ感染対策、新商品の開発・宣伝、販促キャンペーンなどです。経営の早期回復を図るためにも、売上高の7割を占める販管費の縮小は必須と言えるでしょう。

■メルカリが売上・利用者増でも赤字転落の理由

メルカリの2022年6月中間決算によると、売上高は前年同期比47.7%増の約712億円となっています。また月間アクティブユーザーも2,045万人(前年同期比約13%増)で過去最高となっています。一方で、営業利益と経常利益は17億円前後の赤字です。

赤字の理由は広告宣伝費の増加です。2022年6月期の第1四半期の広告宣伝費は47億円で、第2四半期は57億円に増加しています。さらにメルペイやメルカリUSの広告宣伝費も増加傾向にあります。メルカリでは、広告宣伝費の増加は中長期的成長に向けて、新規ユーザーを取り込むための積極的な投資としています。

■コロナ後に生き残るための企業戦略に注目

新型コロナの感染拡大によって、規模や業種に関わらず多くの企業にとって厳しい経営環境が続いています。一方、メルカリのように中長期的な視点で先行投資をして、一時的に赤字決算になる企業もあります。変化の激しいビジネス環境の中で、企業がどのような経営戦略をとるのか、各社の今後の動向を注視していきましょう。

文・fuelle編集部

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