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「ハードリカー大図鑑」ウイスキー編。正統派を知らずして、ウイスキーは始まらない

  • 2022.3.24
ウイスキー〈イチローズモルト グレーン ホワイトラベル〉〈ストーリー・オブ・ザ・スパニアード〉〈ティーリング シングルモルト〉

アードベッグ10年(アードベッグ蒸留所)

始まりの一本はコレ。
アイラモルトの愛飲家を生み出し続ける名酒。

1815年にアイラ島で創業した歴史ある蒸留所。その名はゲール語で「小さい岬」を意味する。アイラ特有の強烈なスモーキーさの先にあるコクと甘味こそ長く愛される所以。

ウイスキー〈アードベッグ10年〉
46度、700ml。

グレンモーレンジィ10年(グレンモーレンジィ蒸留所)

モルト愛好家に支持される、
モルティな穏健派。

1843年にハイランド地方で創業。ウイスキー造りでは珍しいミネラル豊富な硬水を仕込み水に使うことで、クリーミーな質感とフルーティな味わいになる。

ウイスキー〈グレンモーレンジィ10年〉
40度、700ml。

グレンドロナック21年(グレンドロナック蒸留所)

見よ、この琥珀色。
高めの度数で仕上げた、ラグジュアリーな造り。

1826年にハイランドで創業。辛口のオロロソシェリー樽と極甘口のペドロヒメネスシェリー樽で21年以上熟成。洗練された苦味と甘味が調和してまろやかな口当たりに。

ウイスキー〈グレンドロナック21年〉
48度、700ml。

ラフロイグ10年(ラフロイグ蒸溜所)

一度飲んだら覚える、
強烈なピート香が立つアイラモルトの王者。

ヨードを思わせる独特な香り、味わいは濃厚で後味ドライ。鮮烈な個性を放ち、惚れるか反るか分かれるところ。チャールズ皇太子愛飲のシングルモルトとしても知られる。

ウイスキー〈ラフロイグ10年〉
43度、750ml。

スプリングバンク10年(スプリングバンク蒸留所)

伝統製法を頑なに守り、ピート香を引き出す。
入手困難な正統派。

ウイスキー造りの聖地と呼ばれるキャンベルタウンにある蒸留所。「モルトの香水」と称され、港町にある熟成環境から「ブリニー(塩辛い)」な味わいを持つ。

ウイスキー〈スプリングバンク10年〉
46度、700ml。

グレンアラヒー12年(グレンアラヒー蒸溜所)

目利きブレンダーに見出され、
シングルモルトとして表舞台へ。

ブレンデッド用に原酒を供給していた蒸留所。目利きブレンダーのビリー・ウォーカーがその可能性を見出し、シングルモルトとしてリリース。知る人ぞ知る注目株。

ウイスキー〈グレンアラヒー12年〉
46度、700ml。

イチローズモルト&グレーンホワイトラベル(秩父蒸溜所)

トワイスアップやハイボールなど、
いろいろ試したい普及版イチローズ。

一人でも多くのイチローズモルトを待つ愛飲家に届けたい、そんな蒸留家の思いが込められた一本。蜂蜜系の風味とスパイスな味わいのマッチングが楽しい。

ウイスキー〈イチローズモルト グレーン ホワイトラベル〉
46度、700ml。

キルケラン12年(ミッチェルズ・グレンガイル蒸留所)

いいウイスキーは、初め軽くて、あと重い?
体験すべき一本。

2004年にキャンベルタウンにオープン。バーボン樽を7割、シェリー樽を3割使用。口当たりは軽いが、舌では潮やピート、ジンジャーの風味をずっしり重く感じられる。

ウイスキー〈キルケラン12年〉
46度、700ml。

ベンロマック10年(ベンロマック蒸留所)

近年、注目を集める、複雑な味わいを持った
スコッチはこれ!

15年間の生産中止を経て、1998年に再開した〈ベンロマック〉。2種の樽で熟成した原酒をブレンドし、別の樽で1年間後熟。奥深い味わいで人気が高まりつつある。

ウイスキー〈ベンロマック10年〉
43度、700ml。

ストーリー・オブ・ザ・スパニアード(コンパスボックス)

シングルモルトもいいけれど、
ブレンデッドを試してみたいなら。

2000年設立のボトラー、コンパスボックスが手がけるブレンデッドウイスキー。赤ワイン樽やシェリー樽など5種を合わせた味わいは軽やかでチョコのように甘い。

ウイスキー〈ストーリー・オブ・ザ・スパニアード〉
43度、700ml。

ティーリング シングルモルト(ティーリング)

アイリッシュウイスキーの新風、
まろい飲み口のシングルモルト。

クーリー蒸留所から離れたジャック・ティーリングが2012年に設立した独立系ボトラー。5種類の樽で熟成させたシングルモルトをブレンドし豊かな奥行きを表現。

ウイスキー〈ティーリング シングルモルト〉
46度、700ml。

ウィスキーにまつわるコラム


樽熟成してこそ花開く、ウイスキーの旨味。


蒸留した原酒を樽で長期熟成することで完成するウイスキーだが、使われる樽が味やアロマに大きく影響する。スコッチは北米産ホワイトオーク材を使ったバーボン樽やシェリー樽が主流だが、近年ではビール、ラムやテキーラなどを熟成させた履歴を持つ古樽も。ビャクダン香る北海道産のミズナラ樽は国際的に高い評価を得ている。

ウイスキー樽


独自の味を追求する、ボトラーズの魅力。


世に出回っているウイスキーには、蒸留所が元詰めする「オフィシャルボトル」とインディペンデントボトラー(独立系瓶詰め業者)が蒸留所から原酒を樽ごと購入して独自に瓶詰めした「ボトラーズ」が存在する。ボトラーは買い取った原酒をさらに熟成させたり樽を交換したり、ブレンドを繰り返したりと、独自の味を追求している。

ボトラーズ ロゴ
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