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「身体は人に語りかけていると心から信じています」──ニティヤ・アローラ(デザイナー)【私とからだと社会の関係/インド編】

  • 2022.3.24
衣装/すべて本人私物
衣装/すべて本人私物

ニティヤ・アローラ/Designer

Q. 自身のボディをどう捉え、どのように向き合っていますか?

A. 女性の場合、世の中では身体が持つ唯一の役割が“見た目の良さを保つこと”と感じることがありますが、これには納得できません。そこで私は数年前から、身体に感謝する試みを始めました。私にとって、身体は魂のメッセージを伝えるものです。自分の周りで起きていることについて、直感的な感覚を伝えてくれる存在です。どこかで読んだもので、私の心にとても響いた一節があります。「頭脳は今の状況を理屈で正当化し、あなたをだますことがある。でもあなたの身体は、決してウソをつかない」。身体は人に語りかけていると、私は心から信じています。私たちはその声に耳を傾けるだけでいいのです。

Q. コンプレックスを感じたことも?

A. 幼い頃はコンプレックスを抱いていました。両親がともにパンジャーブ人なので、その特徴である大きなお尻を私も受け継いでいます。学校ではからかわれ、親戚に「結婚できず、太ったままでさみしい生活を送る」などと言われたことも。奮起した私は6歳からいろいろなスポーツを試しました。そして16歳の時にアイアンガーヨガに出合ったのです。ゆっくりと時間をかけて瞑想を実践するこのヨガとの出合いが、私の人生を180度変えました。

Q. ボディに対して、皆が意識すべきことなどはありますか?

A. 私たちのボディは、一人一人違っていて当然だと思うことは大事です。また、食べ物と健康的な関係を持つことも大切だと思います。そして、自分の心と身体を理解することに意識を向けるべきです。かつては表立ってこうしたことを話せるような環境にはありませんでした。私のような体型の人が話す場はほぼなかったのです。それでも、自分の身体に自信を持ち続けられた私は幸運でした。そして今、時代は変わり私たちは祝福されています。それはもう最高の気分です!

Photo: Avani Rai Creative Director: Megha Kapoor Hair & Makeup: Kiran Denzongpa Concept & Text: Akanksha Kamath Visuals Editor: Jay Modi Translation: Tomoko Nagasawa Editors: Maki Hashida, Yaka Matsumoto

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