グレープフルーツや魚の内臓など、適度な「苦み」はおいしくいただけるものの、あまりに度が過ぎると「参って(まいって)」しまいますよね。大人になるまでブラックコーヒーを飲めなかった…という方は多いのではないでしょうか。
さて、実は上記に書いた「苦」と「参」が組み合わさった言葉に「苦参」があります。かなり意外な読み方をするのですが…。
みなさんは、正しく読むことができますか?
「苦参」の読み方!
まったく読み方の見当がつかず、あてずっぽうに「にがさん」と読んでしまった方はいませんか。なんだかドラマで出てきそうなセリフですが…残念、もちろん違います。
実は、こちらの読み仮名は3文字です。そして「苦い(にがい)」や「参る(まいる)」、「参(さん)」からはかけ離れた読み方をします。
とある植物の名前ですが…ちょっと難しすぎるかもしれません。
それでは、正解を発表します。
正解は「くらら」でした!
「苦参」について
まさか「苦参」と書いて「くらら」と読むなんて…。答えを聞いてびっくりされた方も多いと思います。
それでは、「苦参」とはどのような植物なんでしょうか? 早速、辞書で確認してみましょう!
① マメ科の多年草。本州、四国、九州の山野に生える。茎は高さ一メートルぐらいになり、全体に短毛が生える。葉は一〇~一八対の狭い長楕円形で、長さ二~三センチメートルほどの小葉からなる羽状複葉で互生する。(中略)和名は、根汁を舐(な)めると目がくらむ(くららぐ)ほど苦いということによるという。漢名、苦参。きつねのささげ。くさえんじゅ。《季・秋》
② 苦いことのたとえにいう。
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
ちなみに「苦参」は「くしん」とも読み、意味は「植物「くらら(苦参)」の古名。また、その根を乾燥したもの。薬用とする」です。その他「くじん」と読むこともあります。
同じ漢字でも別の読み方をすることで、意味が変わるのも漢字の面白さですよね。混同してしまいそうですが、しっかりわけて覚えておきましょう!
まとめ
いかがでしたか?
「苦参」は「くらら」、「くしん」や「くじん」と読みます。
今後、苦いものを食べたら、ちょっと気取って「苦参」なんて言ってみてもいいかもしれませんね!
※参考文献:『精選版 日本国語大辞典』小学館