「可燃性(かねんせい)」や「可溶性(かようせい)」など、できることを表す「可」。草冠がつくと「苛」という漢字になります。
今回は、こちらに送り仮名がついた「苛い」という言葉をピックアップしました。みなさんは、正しく読むことができますか?
「苛い」の読み方!
「可」と同じように「苛」も「か」と読みます。例えば「苛烈(かれつ)」や「苛酷(かこく)」などという熟語がありますよ。
しかし、もちろん「かい」は不正解です。読み仮名は送り仮名を含めて3文字になります。
正解を発表する前に…ここでヒントタイム! 実は「苛い」には別表記があります。
それは「辛い」、そして「鹹い」です。ここまできたら、もう読み方は2つに絞られましたよね。
それでは、正解を発表します。
正解は「からい」でした!
「苛い」について
もしかしたら「つらい」と読んでしまった方もいらっしゃるかもしれません。しかし、正解は「からい」です。「苛」は「か」と読むので、そこも手がかりになったかもしれませんね。
さて「苛い」と聞くと味を想像する方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実は思った以上にたくさんの意味がある言葉なんですよ。
① 唐辛子(とうがらし)、生薑(しょうが)、山葵(わさび)、山椒(さんしょう)、胡椒(こしょう)などを舐(な)めたときのように、舌や口をぴりぴり刺激するような感じのあるさま。
② 塩の味のあるさま。しおからい。
③ 酸味の強いさま。すい。
④ 酒気の強いさま。アルコール度の高いさま。甘味の少ない濃厚なよい酒の味にいう。
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
味に限っても、このように4つの意味があります。①②はさておき、③④は「へ〜!」って感心された方もいらっしゃるかもしれません。でも、たしかにお酒が好きな人を「辛党(からとう)」と言ったりしますよね。
また「容赦がない」ことなど、「苦痛を感じて、身や心が堪えがたい感じのするさま」にも「苛い」という言葉を用いることができます。文脈次第で意味が変わるため、間違えないようご注意ください!
まとめ
いかがでしたか?
「苛い」は「からい」と読みます。
よく使う言葉に、実は意外な別表記があることもしばしば…。今後もご紹介していきますので、ぜひお楽しみに!