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プロのお部屋から学ぶ!新生活で取り入れたい癒やしの北欧インテリア

  • 2022.3.18

包み込まれるようなやさしい色使いのお部屋が疲れた心を癒やしてくれる

おうち時間が長くなり、よりお部屋に癒やしが求められる今、海外のインテリアに注目している人も多いはず。中でも人気の「北欧インテリア」には、リラックスできる色使いやぬくもりを感じさせる小物など、癒やしにつながるヒントがたくさん。

そんな北欧インテリアについて教えてくれるのは、インテリアトータルプロデューサーのMAKOさん。「ポイントを押さえれば、賃貸でも、お部屋が狭くても北欧風の世界観をつくることができますよ」といいます。北欧テイストがちりばめられた彼女のお部屋から、癒やしの空間づくりのヒントを学んでみませんか?

お部屋の印象を決めるカラーは“淡色”がキーワード

MAKOさんが暮らすお部屋は、やわらかでありながら大人の雰囲気が漂う、人気の「北欧インテリア」を体現しています。

北欧風の部屋
ふんわりとした色合いをグラデ―ションのように重ねたお部屋は、包み込まれるような穏やかな印象

初めて訪れた人もまるで「わが家」に戻ったようにくつろげる理由は、「淡色(たんしょく)」使いにありました。

「北欧インテリアを目指すうえで一番重要なのが色選びです。白、ベージュ、ライトグレー、グレージュ、こうしたやわらかい印象の『淡色』をベースにすることで、北欧らしい世界観をつくることができます」

「中でもカーテンは面積が広いため、色選びや素材選びが重要です。色はリラックス効果を期待できるベージュ、グレー、グリーンなどがおすすめ。防音や遮像、遮熱といった機能をカーテンに求める方もいらっしゃいますが、そうしたカーテンは化繊が使われていて、ともすれば安っぽく見えてしまうことも。コットンやリネン、もしくはそれに近い風合いのものを選ぶとより落ち着ける空間になりますよ」

「オーダーでつくったベージュのカーテンがお気に入り。同じ部屋に掃き出し窓と腰窓があるなら、腰窓の方も床面までの長さのカーテンを掛け、統一感をもたせましょう。こうすると天井が高く見える効果が期待できますよ」

もうひとつ、MAKOさんのお部屋の色使いのポイントは淡色の中に“黒”を取り入れること。

「黒のインテリアを効果的に使うと、お部屋の印象が引き締まっておしゃれ度がアップします。黒のほかには、ブラス(真ちゅう)などの金属を取り入れるのも最近のトレンドです」

スタイリッシュなダイニングチェア
天然素材がミックスされたスタイリッシュなダイニングチェア。ムートンラグを使うスタイリングは、北欧インテリアの定番です

1Kでもマネできる家具選びや配置のコツとは?

1Kなどの限られたスペースでも、家具選びや配置を上手にすればお部屋を広く見せることができ、居心地のよさもアップするそう。

「このお部屋もリビングがやや狭いのが難点でした。そこで選んだのが、アームがなくシンプルな形状の『MANI SOFA(マニソファ)』です。アームによる圧迫感がなく、膨脹色である生成り色を選ぶことで開放感を出しました。大きな家具はできるだけシンプルで長く使えるデザインがおすすめ。北欧の、長年にわたって物を大切に扱うSDGsな感覚には、見習うべき点がたくさんあります」

「また、ソファと壁の間に空間をつくり、フロアライトを立てるのもポイントです。部屋の角を明るくすることで、部屋が広く見える効果があります。フロアライトはイタリアのブランドですが、シンプルなので北欧インテリアにマッチします」

モダンなフロアライト
フロアライトは「FLOS(フロス)」のIC Lights F1。世界的に有名なプロダクトデザイナーの「マイケル・アナスタシアデス」の作品。「気分に合わせて調光できるので、寝る前などリラックスしたいときに便利です」

「ソファに置くクッションも淡色のアイテムをチョイスして統一感を。北欧のお部屋では、ファブリックの質感をミックスするのがお約束です。色柄や素材感を変えることで奥行きが生まれて、メリハリを出すことができます」

北欧雑貨
ソファの正面に置かれているのは北欧雑貨やインテリアを扱うデンマークの「ferm LIVING(ファームリビング)」のプラントボックス。「ボックスの上下にそれぞれチューリップを挿すことで、一帯にまとまりが出ます」

「このプラントボックスや、サイズ感が似ているコンソールテーブルなどは北欧インテリアでよく見かけるアイテムです。奥行きが狭くてコンパクトなため、ひとり暮らしのお部屋にもぴったりです」

「お気に入りの花器や洋書、ポスターアートなどを飾って、北欧チックな世界観を演出しています。自分の『好き』に囲まれる時間は、ほかの何よりも癒やしになります」

賃貸でもOK! アクセントクロスでメリハリを

MAKOさんのお部屋の特徴として外せないのが「アクセントクロス」です。
今では簡単に貼ってはがせる壁紙がたくさんあるので、賃貸でもおしゃれをあきらめる必要はないといいます。

「日本では『壁の色を変える』ということを自宅で取り入れている方は少なめですが、北欧を含め西洋などの海外では壁の色を変えて楽しむことはごく当たり前の感覚です。白い壁もスッキリしていていいものですが、やはり毎日そこで暮らすとなると気分も単調になってしまいがち。壁紙を好きな色で飾ることは、リフレッシュにもつながります。ぬくもりを感じるカラーを選べば、よりリラックスできる空間に仕上がりますよ」

「リビングの壁の一部にはベージュと相性のよいグリーンをチョイス。主張しすぎないトーンで広がりを感じられるようにしています」

なお、壁紙で変化を楽しむ際には、貼る場所が重要だと言います。

「全ての壁の色を変えるのではなく、アクセント的に色をつけるのがポイントです。わが家ではソファに座ったときに自然と目に入る部分をグリーンにし、開放感のある印象にしています。また、DIYする場合は、できるだけ凹凸や照明スイッチなどがない壁を選ぶと失敗しにくいと思いますよ」

キッチンの壁
キッチンの壁を、西洋のアンティークタイル風のアクセントクロスでリメイク。「こうしてお気に入りの空間にすることで、食後の後片付けもおっくうでなくなりました」

「キッチンにはタイル模様の壁紙を貼りました。油跳ねなどが気になる部分なので、汚れが落としやすい壁紙を貼ると『掃除がラクになる』という利点もあります。あらかじめのりがついているシールタイプの壁紙なら、女性ひとりでも簡単に扱えますよ」

小物は人気の北欧ブランドでそろえる

お部屋を北欧インテリアでまとめるうえで、欠かせないのが小物の存在。さりげなく置いてある花器や、壁に飾ったアートなど、そうした一つ一つにこだわることも、部屋づくりを完成させるうえで大切なことだとMAKOさんは語ります。

北欧ブランドの小物
お部屋には北欧ブランドの小物がたくさん。「『ferm LIVING』の時計は振り子が上にあるという、ひとクセあるデザインが気に入っています。文字盤に数字がないので実用的ではありませんが、アート感覚で飾っています」

「小物を選ぶ際は、北欧ブランドで統一すると世界観をまとめやすくなります。私の定番は、先ほどご紹介した『ferm LIVING』のほか、『MENU(メニュー)』『MOEBE(ムーベ)』といった、シンプルだけれど洗練されたデザインがそろう人気のブランド。北欧インテリアを目指すなら、こういったブランドのWebサイトをチェックしてみると、イメージがふくらむかもしれません」

床に置いたカゴ
「床に置いたカゴは、デンマークのブランド『MENU』のもの。オブジェ代わりの本やひざ掛けを入れたり、リビングで大活躍しています」

「最近は丸みのあるぽってりとしたデザインのものが人気なので、トレンドを取り入れるならそうしたアイテムがおすすめ。丸っこいフォルムは、見ているだけで気持ちが和みます。なお『掃除が苦手で管理が不安』というお悩みをよく聞きますが、その場合はできるだけ装飾などが少ないシンプルなアイテムを選ぶのがコツ。そうすればほこりなどのお掃除も最小限で済みますよ」

おうち時間をリフレッシュする
無機質にならないよう、グリーンや生花を飾ることも、癒やしをもたらす北欧インテリアに欠かせません。「ユーカリなど香りのあるグリーンを選んで、おうち時間をリフレッシュタイムにしています」

「この春に新生活を迎える方、すでに新生活を始めた方、新しい環境では慣れないことも多く、ストレスを感じやすくなりますよね。そんなときはリラックスできる北欧風のお部屋で、自分自身をリセットしてあげてください」

好きなものに囲まれたお部屋は、癒やしだけでなくきっとすてきな未来も引き寄せてくれるはず。新生活のスタートとともに、憧れの北欧インテリアを取り入れてみては?

PROFILE
MAKO

インテリアトータルプロデューサー

インテリアのコーディネートやコンサルティングをはじめ、セミナー講師、メディア出演、執筆など幅広く活躍。おしゃれでありながら、住む人の気持ちにていねいに寄り添ったコーディネートを得意とし、近年では法人企業とコラボレーションしての商品開発や店舗プロデュースも行っている。
HP:https://laugh-style.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/kojimamako/
Blog:https://ameblo.jp/komajimako/

CREDIT

取材・文/和栗 恵 編集/豊泉陽子(Roaster) 撮影/丸尾和穂

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