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マスク生活をポジティブに変える“似合わせアイシャドウ”テク

  • 2022.3.23

自分の顔に似合うアイシャドウテクニックで毎日がもっと楽しくなる

マスク生活が長引くにつれ、アイメイクの需要が高まってきている昨今。メイク&カラーコンサルタントのあやんぬさんいわく「マスクで目元が強調されるぶん、最近はアイメイクをとことん楽しもう!という流れがきていますね。色みを入れるなど、これまでとは違う印象をつくる人が増えています」

アイメイクの中でも広範囲を占めるアイシャドウは、使い方や自分に合うカラーを知っておきたいアイテム。とはいえ、色を使いこなしたり美しいグラデーションをつくったりするのは、なかなか難しそう……。
「アイシャドウには、顔における目の位置や大きさのバランスを取る効果と、色を楽しむという2つの側面があります。それぞれのコツを押さえれば、自分の顔に似合うアイシャドウメイクができますよ」とあやんぬさん。そうあと押ししてくれた彼女に、 “似合わせアイシャドウメイク”のテクニックを伺ってみましょう。

アイシャドウを極めて、マスク時代もポジティブに生きる

その人に“似合わせる”メイク術で知られるあやんぬさんは「人がキレイになる姿を見るのが喜び」だそう。高校時代に好きな人ができたことをきっかけにメイクに興味をもち、美容部員やビューティーメディアのライターを経て、現在はメイク&カラーコンサルタントとして活躍しています。

5年間、同じコスメブランドの美容部員として働いていたあやんぬさん。しだいに、ブランドの枠を超えていろいろなアイテムをおすすめしたい!という気持ちが芽生え、美容ライターに。そして一人ひとりに寄り添った “似合うメイク”を提案したいという熱い思いから、メイク&カラーコンサルタントへ転身しました

そんな彼女も、マスク生活になってから自身のメイクに変化があったとか。「マスクで顔が半分隠れるぶん、きちんと手間を惜しまずアイメイクをしたい、色みを添えてテンションを上げたい、という気持ちがより強くなりました。化粧品ブランドからもアイメイク用コスメがたくさん出てきていますし、選ぶのも楽しくなりましたね」

あやんぬさんのアイシャドウコレクションの一部。「チークとして売られている商品も、アイシャドウとして活用OK」。商品名に縛られずにメイクするのも彼女流です

とはいえ、いきなり色ものを大胆に使うのはやっぱり気が引けてしまう……。そんなアイシャドウに慣れていない人はまず「ベーシックカラーのパレットをもつこと」がおすすめだとか。ベージュやブラウン系のベーシックカラーには目元に立体感をつくり、カラーアイシャドウとのバランスを取ってくれる役割が。ちなみに、対するカラーアイシャドウはアクセントを加えたり洋服との統一感を出したりするなど、それぞれに異なる役割があるといいます。

なかなか奥が深いアイシャドウの世界。まずは、基本であるベーシックカラーパレットの使い方から教わります。

塗り方ひとつでプロ級のグラデーションメイクがかなう

あやんぬさんのメイク術は心を彩るだけではなく、とってもロジカルです。
例えば定番のベージュ系パレットの使い方。パレットは基本的に、ライトカラー、ミディアムカラー、締め色で構成されています。これらを上手に使うことで「グラデーションづくりはもちろん、顔立ちのお悩みだって解決してくれます」

「人は薄い色よりも濃い色やはっきりとした色に目が行きやすいので、目が離れぎみな人は目頭から外に向かって締め色、ミディアム、ライトの順でつけると、目を近づけて見せる効果があります。離れ目をつくるなら、逆の順番でのせてみてください。ちょっとしたことですが、けっこう印象が変わってきますよ」

メイク中のあやんぬさん
「頰の余白が広いのが悩みの人は、下まぶたにもアイシャドウを! 目に縦幅が出て、かつ目の位置が下がって見えるため、小顔効果があります。色は肌色になじむものか、肌色よりも少し明るめのベージュやピンクベージュを選ぶと涙袋がぷくっと膨らんで見えてかわいらしいですよ」

そして、誰しもが一度は通るアイメイクの壁、“グラデーションのつくり方”について。
ありがちな失敗といえば、「色の境目がくっきり出てしまい、ぼてっと重い印象になること」。その原因は、塗るときの力加減。「パレットに付属されているチップはサイズが小さいので、力を入れていないつもりでも圧がかかりやすいんです」。そんなときは柄の長いやわらかいブラシに変えると手に力が入りすぎず、より美しく色がのるのだとか。

それでは、きれいなグラデーションのつくり方について詳しく教えていただきましょう。

眉メイクビフォーアフター修正
チップで色を濃くのせてしまって色の境目が目立つBefore(上)と、きれいなグラデーションのAfter(下)。マスクをしていると余計に粗が際立って見えてしまうので、ここはきちんと手間をかけてメイクをしましょう

グラデーションをきれいにつくるには、3種類のブラシを使ってきちんとぼかしながら塗ることがコツ。「まずは大きめのブラシで、目のきわからアイホールにかけてワイパーのようにブラシを左右に動かしながら徐々に上に向かってライトカラーを塗っていきます」

「次に中くらいのブラシで、アイホール全体にミディアムカラーを同じように塗り重ねましょう。丸みのある『つくしブラシ』を使うときれいなグラデーションが簡単につくれます。最後に小さいブラシで締め色をきわ中心にぼかしながらのせれば完成! ポイントは、アイシャドウをブラシにつけたら一度ぽんっと手の甲に取ること。無駄な粉が落ちてムラになりにくくなります」

あやんぬさんのアイシャドウブラシ
「グラデーションは、大・中(つくし)・小のブラシを使い分けてつくります。私は『ADDICTION』のアイシャドウブラシの使い心地が好きで愛用しています」

自分にぴったりな“似合わせカラー”を選ぶコツ

では、続いてカラーアイシャドウのお話。自分にぴったりなカラーはどう選べばいいのでしょうか?
「厳密にはパーソナルカラーが関係しますが、一番簡単なのは、リップなどの他のパーツのメイクアイテムと同系色を選ぶこと。そしてもう一つ、カラーアイシャドウを数色使いたいなら、トーン(明るさ・鮮やかさ)を合わせて選ぶことがコツです」

そこで今日は、アイシャドウ、リップ、チークともに同系色のピンクで統一した「春メイク」を披露してもらいました。

肌色がイエローベースのあやんぬさん。今回はアイシャドウ、リップ、チークともに黄みのあるピンクで統一。アイシャドウに選んだのは、「Celvoke(セルヴォーク)」のヴォランタリー アイズ17 マットペールピンク。ブルベさんであれば、青みピンクで統一して試してみてください

春らしいピンクは誰もが一度は憧れるカラー。ただ、腫れぼったく見えてしまわないかが心配なところです。そこで目のタイプ別に、ピンクの取り入れ方も聞きました。

二重さん×ピンクメイクの場合…

「二重の人は目元の印象がはっきりしているので、パーソナルカラーさえ外さなければどんな色みのピンクでも似合わせられるはず! なので、色みというよりは、マットやツヤなど、いろんな質感のピンクを試してみるのがおすすめ。ただどんなピンクでもOKとはいえ、二重さんは入れ方にコツがあります。全体的に濃くしすぎると目力が強くなりすぎるため、上下のまぶた全体にふんわり入れてみたり、濃淡をちゃんと出したグラデーションにするなどして抜け感を出すのがポイントです」

一重or奥二重さん×ピンクメイクの場合…

「まぶたの厚みが気になりがちな一重&奥二重さんは、パールが控えめのものやマット系のピンクを選ぶとすっきり見えてグッド。イエベの人は黄みピンク、ブルベさんなら青みピンクを選ぶと、肌なじみもいいですよ。ベーシックカラーをのせてから下まぶたや目尻に差し色として狭い範囲に入れたり、ビビッドなピンクのアイライナーやマスカラをプラスしたりと華やかにするのもアリです」

メイクをするあやんぬさん
ピンクのような膨張色を使うときはマスカラとアイライナーで必ず引き締めること。「今回は、黒色だとピンクとのコントラストが強くなり浮いてしまうので、ダークブラウンのマスカラとアイライナーを入れています」

ワーキングデーは仕事終わりに“ちょい足し”アレンジ

オフィス仕様の場合、なかなか華やかなメイクができないのが残念なところ。せめてアフター5だけでもアイメイクを楽しみたい!という方のために、 “ちょい足しテク”を教えてもらいました。

「お仕事の日はベージュなどのベーシックカラーを使っている方が多いと思うので、そこに大粒のラメアイシャドウや、発色がいいカラーアイライナーを足すのはどうでしょう。部分的に使えば子どもっぽくならないですし、さりげなく雰囲気を変えられます」

アイシャドウを入れるあやんぬさん
「ベーシックカラーのアイシャドウがベースになってバランスを取ってくれるので、基本的にどんな色でも合います。自分好みの組み合わせを試すという意味でも、ちょい足しアレンジはおもしろいですよ」

今回“ちょい足し”したのは、バーガンディブラウンのジェルライナー。「もともと引いていたアイラインをガイドラインにして上から描き足していきます。初心者でも割とチャレンジしやすくて肌なじみがいいのは、レッドやパープル系かな。メリハリを出したいときは、鮮やかな色を。個人的にはターコイズブルーやホワイトも好きです」

しゃれた雰囲気に
使用したのは「エテュセ アイエディション (ジェルライナー)01バーガンディブラウン」。「アイラインブラシや綿棒でぼかすと、ベーシックカラーとなじんでしゃれた雰囲気に」

「目元がキマっていると自信もつくし、幸福度も上がるはず。アイシャドウを使いこなすことで、似合うカラーを発見したり理想の自分に近づいたりと、新しい自分を引き出すきっかけにもなるはず。マスクがなかなか取れない日々が続きますが、アイシャドウの力で、皆さんの毎日がもっとわくわくした時間になりますように!」

工夫次第で、さまざまに楽しめるアイシャドウ。お気に入りの色をちょこんとのせるだけで、1日中ハッピーでいられそう。

PROFILE
あやんぬ

メイク&カラーコンサルタント

メイク&カラーコンサルタント。CSCA認定パーソナルカラー講師ほか多くのパーソナルカラーや骨格診断の資格をもち、元美容部員としての知見も生かして多彩なメイク術を提案。2019年に初の著書『顔型とカラー診断で、自分が一番きれいに見えるメイクがわかる本』の出版を機に独立、ブログ「ayannu 美容日記」やInstagramで美容情報を発信する。新著『メイクでもっときれいになれる最新美容大全 似合わせ力を磨く100のレッスン』も好評。
Blog:https://ameblo.jp/ayannu-beauty/
Instagram:https://www.instagram.com/ayannu61/

CREDIT

取材・文/金城和子 編集/田中朝子(Roaster) 撮影/藤井由依

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