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「明けし」はなんと読む?読めたらスゴい難読漢字、正解は…?

  • 2022.3.26
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性格の「明るい(あかるい)」人はいつも楽しそうで、一緒にいると心地いいですよね。周りの人の評判もよく、ついつい憧れてしまうものです。

さて今回は、そんな「明るい」の別読み方「明けし」をご紹介します。「明けし(あきらけし)」と読むケースもありますが、今回は違います。さぁ、正しく読むことはできますか?

「明けし」の読み方!

冒頭で述べた通り、「明」は送り仮名をつけて「明るい」や「明る(あくる)」と読んだり、もしくは「明滅(めいめつ)」や「明日(あした・あす)」という言葉に使われますよね。

でも、残念ながらどれも「明けし」を読むヒントにはならなさそう…。それぐらい、これらとは全く異なる読み方となっています。

今回は読み仮名は、送り仮名を含めて4文字です。そして「清けし」と書くこともできます。こちらなら読める方もいらっしゃるかもしれませんね。

どちらも読めない方は、正解を聞いたら「え? そんな読み方なんだ」と驚いてしまうかも…。

そろそろ正解を発表します。気になるその読み方とは…?

「さやけし」でした!

「明けし」について

「どうして明にそんな読み方があるの!?」と、驚かれた方も多いと思います。普段使っている読み方からは、想像もつきませんよね。

また「清」も、「清い(きよい)」や「清(せい)」などと読むのが一般的かもしれません。今回も、なかなか難易度の高い問題でしたね…。

それでは、気になる「明けし(さやけし)」の意味を、辞書で確認してみましょう!

〘形ク〙 (「けし」は接尾語)
① けじめがはっきりしている。はっきりしていて明らかである。あざやかである。見た目に分明である。
② 清らかである。さっぱりしている。気分的にさわやかである。すがすがしい。
③ 音、声などがはっきりとしてさわやかである。快い響きである。耳に快く感じられる。

出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館

 

①、②の意味は、漢字からイメージしやすいものかもしれません。しかし③はちょっと変則的、「音」や「声」を表現する際に使うものとなっています。

ちなみに、かの有名な歌人・紀貫之の和歌には、「明けし」を名詞化した「明けみ(さやけみ)」を使ったものがあるんですよ。

秋の月光さやけみもみぢ葉の落つる影さへ見えわたるかな

出典:『後撰和歌集』

 

紀貫之は日本初の勅撰和歌集『古今和歌集』の編者として有名ですが、『後撰和歌集』はそれに続く第2の勅撰和歌集です。

この和歌で「明けみ」は①の意味で用いられており、「秋の月の光」が明るくはっきりしていることを意味しています。一緒に覚えておきましょう!

まとめ

いかがでしたか?

「明けし」は「さやけし」と読みます。

よく知っているはずの漢字に、実は難しい読み方が隠れていた…なんてことはしばしばありますよ。今後もご紹介していきますので、楽しみにしていてくださいね!