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体重減少より大事なのは、筋量! どうしてそんなに筋量は大事なの?

  • 2022.3.7

フィットになろうとしているのに、なかなかなれない? BMI(体格指数)が気になって、カロリー計算をしているにも関わらず望む結果が得られなければ、誰でもガッカリしてしまう。

そんなときは、体重計を押しのけて、いままでとは違う身体組成の側面=筋量にフォーカスしてみて。栄養情報サイト『Abbott』メディカル・ニュートリション・マネージャーで公認管理栄養士のイモジェン・ワトソンによると、筋量は私たちの健康に欠かせない。そのワケを見ていこう。

筋量が大事な理由

新年の目標に“ダイエット”を掲げる人は多いけれど、新しい自分になるために必ずしも体を軽くする必要はない。それが、あなたにとってよいこととも限らない。体重の減少は、健康に不可欠な筋肉が失われているサインかもしれないから。

医学専門誌『Annals of Medicine』掲載の論文レビューによると筋量は、私たちの体力、活力、モビリティ、健康全般に影響を与える。体重計の数字が減ればワクワクするかもしれないけれど、筋肉のケアをおろそかにしないことが大切。

筋量とは?

健康を語るうえで筋肉の話が出ることは少ないけれど、体力、活力、ヘルシーでアクティブな生活を送る力をつけるためには、筋肉の状態が極めて重要。

筋肉は除脂肪体重の最大の構成要素。つまり、体を構成する脂肪以外の要素のなかでは筋肉が一番大きく、通常、体重の50~60%は筋肉とされている。

筋量はなぜ重要?

筋肉は、加齢と共に自然と減るもの。40歳を過ぎると10年ごとに筋肉の約8%が失われ、70歳を過ぎてからは、その量がほぼ倍になる。

筋肉の減少は病気によって加速する。それが原因で転倒や骨折が増えたり、病気が治りにくくなったりすることもあるので、筋肉を守るためにできることをするのが大事。

筋肉は、人生のどのステージにおいても重要な役割を果たす。体が動くのも、バランスよく立てるのも、体力が続くのも、臓器が正常に機能するのも、肌にハリがあるのも、病気に対する免疫があるのも、傷が治るのも、一部には筋肉のおかげといえる。

筋量を増やすには?

栄養たっぷりでバランスのよい食生活は、筋肉の健康維持を支えてくれる。でも、健康維持に必要な栄養素をすべて含む食品は1つもないので、幅広い食品を摂取することが大切。

体調を崩したときや、手術や肺炎などの病気をしたあとは、適切な栄養管理がとくに重要。普段通りに食べていると、リカバリーに必要な量/タイプの食品が不足してしまうこともある。息をするには酸素が必要。それと同じで、リカバリー中の筋肉の分解を防ぐには、タンパク質とビタミンDで筋肉を励ます必要がある。

筋量を増やして体を強くしたいなら、適切な栄養管理と並行して、定期的なレジスタンストレーニングをしてみよう。

筋量を測るには?

健康維持とリカバリーにおける筋肉の重要性が分かったからには、現実的な方法で筋肉の量と機能を測りたい。医療現場では、筋機能を正確に測るテクニックが使われており、その一例が握力測定。

でも、筋肉の大まかな状態は、いくつかの質問に答えることで見えてくる。

・椅子から立ち上がったり、ものを運んだりするのが大変?・疲労感やだるさがある?・足取りが不安定?・最近転んだ?・いつもより歩くペースが遅い?

食事と筋肉の関係性

「人は食によって決まる」という格言は核心をついている。筋肉の健康には、筋肉の構成要素であるタンパク質を十分に摂ることが欠かせない。肉、魚、卵、ナッツ、豆類は良質なタンパク源。少なくとも1日2回は、この良質なタンパク源を食事に加えて。

筋肉の健康にはビタミンDも欠かせない。ビタミンDが不足すると、筋力が低下する。冬はとくにビタミンDが不足しがち。サーモンやサバといった脂の多い魚、卵、ビタミンDが強化されたシリアルで摂取量を増やしていこう。

BMIについては?

慢性疾患がある人はとくに、体重のことだけでなく筋肉のことも考えるべき。栄養失調も筋力の低下を招く。

BMI(体格指数)は、その人の栄養状態を評価するのに使われてきたけれど、その数字から筋肉の正確な状態は分からない。健康維持にもリカバリーにも重要な要素だからこそ、筋肉の量や機能は正確な方法で測りたい。

強い体と健康を維持するコツ

ワトソンいわく、健康的な生活をできるだけ長く続けるためのポイントは4つ。

1.有酸素運動だけがすべてじゃない

有酸素運動でカロリーを燃やすことばかり考えてない? 筋肉に負荷をかけるピラティスやウエイトトレーニングも、筋肉づくりに不可欠なエクササイズ。

2.宅トレで汗を流す

混みあったジムや集団でやるクロスフィットが苦手でも大丈夫。ダンベルやストレッチバンドなどの宅トレ器具に投資して、リビングで筋肉づくりをすればいい。ウエイトを使ったシンプルなエクササイズをするだけで、大きな変化が生まれることも。

3.タンパク質を優先的に摂取する

タンパク質は、筋肉をつくり維持するうえで重要な構成要素。にもかかわらず、多くの人がタンパク質を十分に摂っていない。好きなものを控えめに食べるのはいいけれど、食事には、必ず良質なタンパク源(脂身の少ない肉、卵、乳製品、豆類)を取り入れて。

4.サプリメントを飲む

体調が優れないうえに、食事だけで十分な栄養を摂るのが難しいときは、タンパク質とビタミンDが豊富なサプリメントで不足分を補って。

※この記事は、『Netdoctor』から翻訳されました。Text: Medically reviewed by Dr Juliet McGrattan (MBChB) and words by Imogen Watson Translation: Ai Igamoto

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