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メルカリ、赤字転落…売上増、利用者増にもかかわらず赤字のワケは?

  • 2022.3.5
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大手フリマサイトを運営するメルカリが、直近の決算で赤字に転落しました。しかし売上や利用者は増加しています。

ここでは、メルカリの赤字転落のワケについて解説します。

■メルカリの直近の決算状況とは

まずは、メルカリの直近の決算状況を見ていきましょう。

メルカリが先日公開した2022年6月期の中間決算によると、売上高は前年同期比47.7%増の約712億円となっています。 また、メルカリJPにおけるGMV(流通取引総額)は2,268億円(前年同期比約15%増)で、MAU(月間アクティブユーザー)も2,045万人(前年同期比約13%増)で過去最高 となっています。

一般的に、これらの数字を見ると利益が出ている決算となりそうですが、実際には営業利益、経常利益ともに約17億円から18億円のマイナスとなっています。 ただし、メルカリによると、これは成長に向けた計画的な赤字とのことです。

■メルカリが赤字に転落した理由とは

では、メルカリが赤字に転落した理由について見ていきましょう。

メルカリが赤字に転落した大きな理由のひとつが、広告宣伝費の増加です。2022年6月期の第1四半期の広告宣伝費は47億円と大きな金額になっていましたが、第2四半期では、それを超える57億円に増加しています。

メルカリによると、広告宣伝費の増加は「中長期の成長にむけて、新規ユーザー獲得などの投資を積極的に実施したため」です。

また、キャッシュレス決済の「メルペイ」と、米国事業の「メルカリUS」が赤字になっています。キャッシュレス決済の「メルペイ」は、第1四半期は営業黒字でしたが、第2四半期は赤字になっています。 これは、マーケティング施策を積極的に行ったことや、利用環境構築のコストが増加したためです。

「メルカリUS」はサービス開始以来、赤字が続いています。 こちらも広告宣伝費の増加など今後に向けた投資が赤字の原因ですが、売上高は徐々に増加してきています。

■メルカリの赤字は今後に向けた投資によるもの

直近の決算におけるメルカリの赤字は、新規ユーザー獲得に向けた投資によるものでした。売上高は年々増加しているため、今後投資の効果が現れたら、大きな収益が出る可能性は大いにあります。メルカリの決算動向を注視しましょう。

文・はせがわあきこ

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