満開の桜が咲き誇る。ダミアン・ハーストの大規模個展へ。

30年以上イギリスのアートシーンを牽引してきた現代作家、ダミアン・ハースト。彼は、絵画や彫刻、インスタレーションなどの手法を使い芸術や科学、死生観など数多くのテーマを掘り下げ考察してきた哲学的アーティストだ。現在、日本で初めてとなる大規模な個展が国立新美術館にて開催中だ。

テーマは“桜”。2018年からロックダウンを経て2020年11月まで、3年かけて完成させた新シリーズ＜桜＞は、2021年にカルティエ現代美術財団によって初めて公開された。そのなかから本展のためにハースト自身が24点を選び、見応えがたっぷりのダイナミックな展示空間となっている。縦5メートル、横7メートルを超える大型作品と対峙すると、色鮮やかでどこか儚い桜散る幻想世界へと誘われていくようだ。

日本人と桜の関係は奥が深い。さて、イギリスを代表する現代アーティストが見る桜の景色はどんな景色か。そして“彼の目線を通した桜の景色”と私たちが対峙した時に、それぞれがどんな世界を覗くのか、はたまたどんな化学反応が起こるのか。

国立新美術館とカルティエ現代美術財団による共同主催となるスペシャルな本展は、5月23日（月）まで開催中だ。

ダミアン・ハースト 桜

会期／2022年3月2日（水）〜5月23日（月）

会場／国立新美術館 企画展示室2E 東京都港区六本木7-22-2

開館時間／10:00〜18:00（金土〜20:00）※入場は閉館の30分前まで

休館日／火曜日 ※ただし5月3日は開館

観覧料／当日 一般1,500円、大学生1,200円、高校生600円、中学生以下は入場無料

問合せ／050-5541-8600（ハローダイヤル）

https://www.nact.jp/exhibition_special/2022/damienhirst/

Text: Mei Fujita