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野菜がたっぷり入った"クスクス ビダヴィ"

  • 2022.3.3
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クスクス ビダヴィは、7種の野菜が入る伝統的で人気のあるクスクス料理です。付け合わせのツファヤ(玉ねぎとレーズンのコンフィ)と辛味調味料のアリッサは、肉料理やパンに添えてもおいしいです。スパイス、レモン、ハーブなど異国情緒あふれる香りの多重奏が魅力のモロッコ料理を、料理研究家の口尾麻美さんに教えてもらいました。

野菜がたっぷり入った"クスクス ビダヴィ"

■“クスクス ビダヴィ”のつくり方

食べるときは銘々の皿にクスクスと具を取り分け、スープを適量かけて。好みでアリッサを少量ずつ混ぜると、ピリリとしたアクセントになる。本国では取り皿やカトラリーは使わず、家族で大皿を囲んでそれぞれに直接、手をのばしながら食べるのだとか。


◇材料 (3~4人分)

●クスクス ビダヴィ:
クスクス:2カップ(スムール)
★ 蒸すための材料:
・ 塩:適量
・ 胡椒:適量
・ オリーブオイル:大さじ2
・ 熱湯:2/3カップ
鶏の骨つき肉*1:400~500g(手羽中や丸鶏など)
レモン汁:適量
塩:適量
オリーブオイル:適量
玉ねぎ:1/2個分(みじん切り)
にんじん:小1本
大根:4cm
ズッキーニ:1本
さつまいも*2:小1本
キャベツ:小1/4個
ひよこ豆:50g(水煮缶など)
トマト:1個分(皮を入れずにすりおろす)
水:1L
オリーブオイル:大さじ1
A :
・ ジンジャーパウダー:大さじ1
・ ブラックペッパー:小さじ1
・ ターメリック:少々(省いても可)
・ 塩:小さじ2
・ にんにく:小さじ1(すりおろし)
B :
・ イタリアンパセリ*3:3本
・ コリアンダー*3:3束
塩:適量
胡椒:適量
●ツファヤ:
玉ねぎ:3個分(薄切り)
レーズン:1/2カップ
水:1/4カップ
オリーブオイル:大さじ2
C :
・ グラニュー糖:大さじ4
・ 塩:少々
・ 胡椒:小さじ1/2
・ シナモン:小さじ1/2
・ ターメリック:小さじ1/2(省いても可)
・ バター:大さじ1
●アリッサ:
乾燥唐辛子:20g(湯でもどしたもの)
クミンシード:大さじ1/2(ホール)
コリアンダーシード:大さじ1/2(ホール)
にんにく:3片(皮をむいて芯を取る)
オリーブオイル:適量
塩:適量


*1 鶏の骨つき肉は、ここでは丸鶏を半羽、切らずに使用。
*2 さつまいもの代わりにじゃがいも(メークイン)やかぼちゃを入れてもよい。
*3 Bのイタリアンパセリとコリアンダーは紐で束ねてブーケガルニにする。

(1)クスクスを蒸らす
ボウルにクスクスと蒸すための材料を入れ、熱湯を何回かに分けて混ぜる。全体に水分が行き渡ったら、ラップをかけて10分ほど蒸らす。

クスクスを蒸らす
クスクスを蒸らす

(2)ほぐす
クスクスが水分を吸ったら、ダマにならないように両手ですり合わせてほぐす。

ほぐす
ほぐす

(3)蒸す
2を蒸し器に入れ、蒸気が上がってきたら蓋をせずに10分蒸す。ボウルに戻して再度熱湯を適量加えて混ぜ、再度蒸す作業を2回繰り返す。

蒸す
蒸す

(4)ツファヤをつくる
レーズンはさっと水ですすぎ、水気をきる。フライパン(または鍋)にオリーブオイル、玉ねぎ、水を入れて蓋をし、中火にかけて蒸し焼きにする。玉ねぎがしんなりとしたらC、レーズンを入れて混ぜ、弱火でときどきかき混ぜながら20分以上煮る。途中、水分が足りなくなったら水を適量足す。玉ねぎが濃い飴色になり、全体にとろっとした状態になったら完成。冷ましてから容器に入れ、冷蔵庫で約1週間保存可能。

(5)アリッサをつくる
すべての材料をスパイスミル(またはフードプロセッサー)でつぶし、ペースト状にする。煮沸消毒した瓶に入れ、表面をオリーブオイル(分量外)で覆って保存する。冷蔵庫で2~3ヶ月保存可能。

(6)肉と野菜の下ごしらえ
鶏肉はレモン汁、塩、オリーブオイルをからめてマリネしておく。にんじん、大根、ズッキーニ、さつまいもは大きめの棒状に切り、それぞれ面取りをする。キャベツはバラバラにならないよう、芯をつけたまま縦3等分に切る。

(7)煮る
鍋にオリーブオイルを入れて中火にかけ、玉ねぎを炒める。しんなりとしたら鶏肉を入れてさっと炒め、Aを少量の水(分量外)で溶いたものと水とBを入れる。沸騰したら弱火にし、しばらく煮る。

(8)根菜と豆を加える
20分ほどしたら、にんじん、大根を入れ、10分ほど煮たら、残りの野菜とひよこ豆、トマトを入れてさらに煮る。

(9)調味する
具材がやわらかくなったら、塩、胡椒で味をととのえる。

(10)器に盛る
蒸しておいたクスクスを皿に敷き、中央に鶏肉をのせて9のスープをレードル1杯分回しかけ、ツファヤをのせる。野菜類を鶏肉の周囲に放射状に並べ、ひよこ豆を散らす。スープは別添えにし、ツファヤと好みでアリッサを添える。

完成
完成

――教える人

「口尾麻美 料理研究家」

アパレルの仕事を経て料理の道へ。世界各国へ旅をし、インスピレーションを受けた料理をイベントや料理教室で紹介。モロッコのほか、トルコやリトアニア、台湾などをテーマにした著書がある。


文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。

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