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【計算クイズ】「覚えてる?」“食塩水の濃度”の問題、ミスなく解けますか?

  • 2022.4.6
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学生時代に算数や理科の授業で学ぶ機会があった「濃度」や「割合」の計算。少し複雑な計算に、頭を悩ませた方も多いかもしれません。

今回は、そんな濃度の計算に関する問題を出題します!

濃度4%の食塩水100gの濃度を10%にするには、水を何g蒸発させればよいでしょうか?

解説

今回の問題では、食塩水の水を蒸発させることで濃度を高くしています。水を蒸発させる前後では、食塩水の濃度と重さは変化する一方、食塩の重さは変化しません。

このことに気づけば、一気に正解に近づきます!

それでは、答え合わせです!

答えは、60gでした!

間違いなく解けましたか?

解説

先述の通り、水を蒸発させる前後で食塩水に含まれる食塩の重さは変わりません。このことをヒントに、問題を解いていきましょう。

まずは、濃度4%の食塩水100gに含まれる食塩の重さを求めます。食塩水の濃度と重さが判明しているとき、食塩水に含まれる食塩の重さは下記の式で求めることができます。

食塩の重さ(g)=食塩水の重さ(g)×食塩水の濃度(%)

食塩の重さをxと置き、上記の式に食塩水の重さ100gと食塩水の濃度4%(0.04)を代入していきます。

x=100×0.04
x=4

問題の食塩水に含まれる食塩の重さは、4gであることが求められました。

次に、4gの食塩で濃度10%の食塩水を作るために必要な水の重さを求めます。そのために、上記の食塩の重さを求める式を、食塩水の重さを求める式に変形してみましょう。

食塩の重さ(g)=食塩水の重さ(g)×食塩水の濃度(%)
↓変形すると
食塩水の重さ(g)=食塩の重さ(g)÷食塩水の濃度(%)

食塩水の重さをyと置き、食塩4gと濃度10%(0.1)を代入して計算します。

y=4÷0.1
y=40

よって、4gの食塩で濃度10%の食塩水を作るために必要な水の重さ、つまり水を蒸発させた後の食塩水の重さは40gであることが求められました。

ここで、今回の問題の答えが「40g」ではないことに注意しなければなりません。

今回求めるのは「蒸発させた水の重さ」なので、蒸発させる前の食塩水の重さから蒸発させた後の重さを引く必要があります。

100(g)-40(g)=60(g)

したがって、濃度4%の食塩水100gを濃度10%にするために蒸発させる必要がある水の重さは、60gであることがわかりました。

まとめ

食塩水の濃度の計算はややこしく、敬遠されることも多い分野ですが、一度ルールを理解すれば容易に解くことができます。

料理の際の調味料の量の計算にも応用することができるので、ぜひ覚えてみてくださいね。



ライター:吉野あゆみ
完璧文系の大学時代から中学数学の家庭教師アルバイトをしていた、隠れ数学好き。現在も数学の教科書や問題集を校正しながら、文系目線で数学に向き合っています。数の世界の楽しさを、みなさんにお伝えしていきたいです!

編集:TRILLニュース
イラストレーター:たまちゃん