順番に計算するのはとても大変なのに、ある工夫をすると暗算で簡単に計算できることがあります。今回の問題も、1+2+3+…と最初から順番に100まで足して合計を出すにはかなりの根気と労力が必要ですが、ある工夫をすることでパッと暗算できるようになります。
さあ、さっそく挑戦してみましょう!
問題
1から100を全部足すと、答えはいくつですか? 暗算で答えてみてください!
答え
数字を固まりごとに区切る、数字の順番を変えてみる…など、いろいろな方法が考えられますが、簡単に答えを出す方法は見つかりましたか?
では、早速ですが解答を発表します。
1から100までの数を全部足した合計は、
5050
でした!
解説
まず、1+2+3+4+5+6+7+…+99+100 を逆さに並べてみましょう。
1+2+3+4+5+6+7+…+99+100
↓逆さに並べると
100+99+98+97+96+95+94+...+2+1
次に、この2つの並びの1番目同士、2番目同士…と足し合わせていきます。
すると、
1+100, 2+99, 3+98,...100+1
と、101が100個できるので、合計は
101×100=10100
となります。
ただし、このままでは1から100の数を2回ずつ足し合わせていることになるので、10100を2で割って5050が問題の答えになります。
このテクニックは、1からどんな数まで足し合わせた時でも応用することができます。
例えば「1から30まで足し合わせる」だったら次のように求めることができます。
1+2+3+4+5+6+7+…+29+30
↓逆さに並べると
30+29+28+27+26+25+24…+2+1
この2つの並びの1番目同士、2番目同士…と足し合わせ
1+30,2+29,3+28,... 29+2,30+1
31が30個できるので、答えは
31×30÷2=465
となります。
まとめ
いかがでしたか?今回紹介した「逆さに並べて足し合わせる」という工夫は、「等差数列の和の公式」にも応用されているものです。興味のある方は調べてみてくださいね。
ライター:吉野あゆみ
完璧文系の大学時代から中学数学の家庭教師アルバイトをしていた、隠れ数学好き。現在も数学の教科書や問題集を校正しながら、文系目線で数学に向き合っています。数の世界の楽しさを、みなさんにお伝えしていきたいです!
編集:TRILLニュース