「双六(すごろく)」や「向日葵(ひまわり)」など、普段何気なく読んでいる言葉でも、字面通りの読み方ではないものは、結構ありますよね。
知っているからこそ読める、知識ありきの言葉かもしれません。
裏を返すと、知っていなければ字面からは判断できないものもあるということです。
今回はそんな言葉の中から「大曲」をご紹介します。
「大曲」の読み方!
「おおまがり」や「たいきょく」とも読めますが、正解はあと2つもあるんです。
ヒントを出すと、片方は『万葉集』に「大和太」という別表記で記載があります。
もう片方の読み仮名は「だい〇〇」、空欄に当てはまる2文字を考えてみてください!
いかがでしょう、答えの見当はつきましたか?
それでは、正解を発表します。
正解は「おおわだ」「だいごく」でした!
「大曲」について
「わだ」に「ごく」、初見で「曲」をこう読めた方は少ないかもしれませんね。
ここまでで読み方は分かりましたが、意味はまだ定かではありません。「おおわだ」「だいごく」、それぞれ確認してみましょう。
おお‐わだ おほ‥【大曲】
〘名〙 川や湖などが陸地に深く入り込んで、水のよどんでいる所。大きな入り江。
だい‐ごく【大曲】
〘名〙
① =たいきょく(大曲)
② 転じて、格式高く、高度の技能を必要とする楽曲。
出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
「たいきょく」とは「雅楽曲の組織・格式によって大・準大・中・小に分けたその一つ」(出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館)のこと。これが転じて「だいごく」の②の意味になっています。
同じ言葉でも、読み方によって「音楽」から「河川」にまでその意味が変わる。これこそ、日本語の特徴の1つなのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
「大曲」は「おおまがり」「たいきょく」の他に「おおわだ」「だいごく」と読みます。
今後も「大曲」のような難読漢字を、たくさんご紹介させていただきますね!