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カーラ・デルヴィーニュ、長編映画デビュー作『天使の消えた街』で演じた“希望の象徴”。

  • 2015.9.1
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(C)ANGEL FACE FILMS LIMITED / BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2014.

イタリア犯罪史上最も国際的な注目を浴びた英国人留学生殺害事件を、従来とは異なる視点で描いた映画『天使が消えた街』(9月5日公開)。劇中で主人公の映画監督トーマスを献身的に支える「天使のような少女」メラニーを演じたカーラ・デルヴィーニュは、この作品で本格的な長編映画デビューを果たした。観る者の心を揺さぶる、重層的な作品における彼女の役割とは?

ーーメラニーのキャラクターとトーマスとの関係について、どのように解釈していますか?

私が演じたメラニーはトーマスが物語の中盤で行き詰まり、大変な思いをし始めた頃に登場するの。出会いはシエナの街のバー。ウェイトレスをしていたメラニーをガイド役として偶然雇うのだけど、次第に彼女は彼の自己発見の旅を導く人間になっていく。2人の関係はとても純粋でプラトニック。そういう愛情って、素敵よね。

脚本執筆の過程で、トーマスの脳内は暴力的で、暗くネガティブなイメージで充満してしまうのだけど、メラニーはその中に愛やラブストーリーを見出し、全く違うテーマを提案する。彼女はトーマスと別の視点から事件を見て、犯罪以外に、ほかに語れることはないか、探そうとするのよ。

『天使が消えた街』(14)

出演/ダニエル・ブリュール、ケイト・ベッキンセイル、カーラ・デルヴィーニュ

監督/マイケル・ウィンターボトム

配給/ブロードメディア・スタジオ

http://www.angel-kieta.com/

9月5日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

ーーケイト・ベッキンセイルとダニエル・ブリュールと共演してみていかがでしたか?

2人と共演すると言われて熱狂したわ。だって、彼ら2人とも信じられないほど素晴らしい俳優だから。出演作はもちろん観たし、それにとても尊敬しているの。その分初日はとても恐ろしかったわ。でも一緒に夕食を食べて、打ち解けたの。それからはひたすら楽しいだけだった。

ダニエルはそうね… 夢のように優しい人だった。映画の撮影中は出演者やスタッフがまるで家族のように接してくれて、とても良い雰囲気だったし、おかげで緊張がほぐれたわ。

ーーマイケル・ウィンターボトム監督は”アクション”も”カット”も言わないって、本当ですか?

ええ、本当よ。マイケルは演技を求めない。だからカメラを回しっぱなしにして、俳優に即興させるの。長い時間がかかったとしても、確かな瞬間を探し求める。そしていったん手にしたら、監督には必ずわかるの。こういった撮影技法も含め監督のこの映画へのアプローチの要はリアルさなの。もし別の監督がやっていたとしたら、ここまでリアルにならなかったと思う。

ーー撮影の舞台となったシエナはどんなところですか?

とにかく素晴らしい場所よ。あんなところには今まで行ったことないし、とても気に入ったわ。でもシエナについて、実際に現地に住んでいる人たちと話すと、皆口を揃えて「退屈!」って言うのよ。冗談でしょ!? 素敵な街だわ!

日中はとても華やかで、驚くほど美しい風景が広がっているのだけど、夜は真逆で暗い中世のように憂鬱で不気味なの。水が滴る音が響くような静けさ、といったら良いかしら。このように1日の間でも、たくさんの異なる姿を見せる街が、トーマスを取り巻く複雑な環境や、彼が見る悪夢を反映しているのよ。まるで古いルネッサンスの狂った夢のようなね。

参照元:VOGUE JAPAN

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