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子どもの目線で考えよう! 教育者に学ぶ「怒らない子育て」のヒント

  • 2015.8.29
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【ママからのご相談】

5歳(息子)・3歳(娘)の母親です。毎日叱ってばかりで疲れ果てています。本当はのびのびと育てたいですし、怒りたくないんです。でも、怒らない日なんてなくて……。自己嫌悪に陥ってしまいます。先輩ママはどうされていましたか? アドバイスをお願いします!

●A. 先人たちの教えの中にある子育てヒントを活用してみましょう。

こんにちは。メンタルケア関連を中心に執筆をしているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

私も息子と娘がおりますので、相談者様のお気持ちも怒ってしまうこともよくわかります。子育ては楽しいことがたくさんありますが、大変だと感じることも同じくらいあるものですよね。特に人数が多ければ多いほどそう感じます。

私も相談者様と同じ悩みを持っていました。だから、相談者様のアドバイスになれるようなお話ができればと思います。

●“できなくて当たり前”がスタート!

私も当時は、ガミガミ叱って疲れ果て、自己嫌悪に陥っていました。しかも嫁いだ先は、夫の親と祖母が同居していますので、「そんなに怒ってどうする!」と義祖母に言われまくり、本当にきつかったです。それで実母に相談をしたところ、こんな言葉が返ってきました。

「子どもだもん、できなくて当たり前。まずはそう考えることからだよ。それから徐々に教えていってごらん」

なんかその言葉がおなかにストンと落ちたような感じがしたんです。私は子どもに“こうあるべき”という自分の勝手な理想を押しつけていたんだと思いました。相談者様も“できなくて当たり前”ということを前提にしてみませんか。

●子どもの目線に合わせてみよう

次にやってみたのが、子どもの目線に合わせてみること。私が尊敬してやまない公文公(くもん式の創始者)先生が行っていたことです。当時学習塾で講師をしていたときに偶然出会ったものでした。

子どもの目線まで親が下がることで、子どもが何を見て、何を考えているのかが見えてきますよ。相談者様のお子さんは、5歳と3歳ということですので、それぞれ見えている世界が違います。

カーテンに巻かれて遊ぶ理由や、ティッシュペーパーを箱から全部出してしまう理由なんかも見えてきます。

私の息子は、トイレの便器に水が入っているのが不思議だったらしく、手を入れてかき混ぜたりしていました。それで、私も一緒に便器のところにしゃがみ込んで見ていたんです。

そしたら息子(当時5歳)が、「おトイレに水たまりがあるね~、なんでかな~?」と話しかけてくれました。この出来事で、「子どもの目線で見ることが大切なんだ」と改めて思いました。

●先人たちの知恵はすごい!

尾木直樹(尾木ママ)先生がのびのび子育てについて、ご自身の著書でこのようにおっしゃっています。

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のびのび子育ては、子どもの目線になること、子どもの気持ちになることなの。大人の目線で上から子どもを見るのではなくて、子どもの目線まで下りていくの

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また尾木先生は、こんなことも書かれています。

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子どもの目線にたつと、のびのびということが結果的にできるの。のびのびさせようとしてできるものではないの

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まさに、私がお手本にした公文先生が言われていたことと同じことが書かれていました。この本を手にしたとき、「やはり教育のこと、子どものことを考えてきた先人たちの知恵はすごい!」と感激したのを覚えています。

子育ては、本当に大変です。相談者様がおっしゃっている通り、ガミガミしてしまうこともありますし、それで自己嫌悪になってしまうこともあります。今できることは、子どもの目線でものごとを見ることだと思うのです。

「こうしなきゃダメ」とか、「こうなっていないといけない」ということは考えないようにしてみてはどうでしょう。それから、怒ったっていいんです。怒ってしまったら、「今度から気をつけよう」と思って、次につなげればいいのではないでしょうか。

相談者様は、お子さんのことをすごく考えていらっしゃるので、気をもんでしまっているのだと思います。子ども目線で見ると、自然と力が抜けてきます。ぜひ、試してみてください!

相談者様のアドバイスとなれば幸いです。ご相談ありがとうございました。

【参考文献】

・『尾木ママの共感・子育てアドバイス』尾木直樹・著

●ライター/桜井涼(フリーライター)

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