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汐留〈Bar The Society〉のバーテンダー・南木 浩史さん〜児島麻理子の「TOKYO、会いに行きたいバーテンダー」〜

  • 2022.2.14
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お酒業界での広報歴12年!児島麻理子が、実力派のバーテンダーをご紹介します。第40回目の登場は、汐留〈Bar The Society〉の南木 浩史さん。ホテルバーは誰にでも開かれたものであるという想いのもと、ノンアルカクテルから海外の方に向けたカクテルまで、幅広く展開しています。

本日のバーテンダーは…南木 浩史さん

南木 浩史
バーテンダー歴:12年
生年月日:1987年7月25日
星座:獅子座
血液型:A型
趣味:読書。最近読んだ本は『視覚化する味覚』

「古臭い伊達男」「キュー(cue)」「ピカソの迎え酒」。これらはすべてカクテルのお名前。南木さんのカクテルはちょっと捻ったおもしろさがあります。
「エンターテイメント性は大事だと思っているんです。名前は入り口なので、何かな?と謎解きのように思ってもらえたらいいですよね。バーテンダーはサービスマンでありながらクリエーターなので、どのようにストーリーを作るか、どのように広めるかということを考えています」。

海外のバーにいるようなサプライズを感じさせてくれるのは、バーテンダーになってほどないころに滞在したニューヨークやヨーロッパの影響も強く受けてます。
「若い人でもクラシックカクテルを知っていて、バーやバーテンダーとの付き合い方も文化として浸透しているのが魅力的でした。カクテル名もジョークや直接関係のない名前などもつけていて、カクテル名=単語じゃないんだ、とその当時発見もありましたね」。
楽しみ方を提案しながらも、南木さんの味わいの作り方は緻密で本格的なものです。古きを学んで、新しさを生み出しながら、素材の組み合わせのベースにしているのはなんと”数学”。バックヤードの「カクテルラボ」は、さまざまな素材に混じり、温度や細かいグラム数、チャートや魔法陣のような数列のメモがあり、まさに研究室の趣きです。

「元々数学が好きなのですが、カクテルは数学の要素があるなと思います。素材ひとつひとつに数字のようなものがあって、それを足し算したり、掛け算したり。味を因数分解して考えたりもします。フルーツで骨格を作った後に、ヴィネガーで甘みを引いて、飲み疲れないようにするなどですね」。

天から授かった感性を武器に、業界内では仲間のバーテンダーを集め、料理用のフルーツ素材をカクテルで使うプロジェクトを立ち上げるなど、バーテンダーの可能性を広げている南木さん。最近注目しているのは、ノンアルコールのカクテルである”モクテル”だそう。
「ホテルバーはどんな方でも楽しんでもらうための場所。宿泊でいらした場合、子供連れだったり、カップルで来たけど片方が飲めないとか、いろんなパターンがあるんです。そんなときにも飲めない人が楽しめない状態を作らないように、モクテルは充実させようと思っていて。だから僕のカクテルを飲んでる最年少は5歳なんですよ。小さなお客様に初めてのバーデビューをしてもらっていますね」。

味が単調になりがちなモクテルは、味の整合性をずらすことで、複雑さを作ったりで、特別な気分を演出。お酒に似たものではない新たな価値を生み出しつづけています。子供から外国人まで、真摯に向き合う南木さんの活躍にこれからも期待です!

世界に会員を持つ「ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティ」のオフィシャルバーでもあり、シングルモルトの数はおよそ200種類。
ノンアルコールカクテルの「ストロベリー伯爵」1,400円
オフィス街からレインボーブリッジまでを望む夜景を背景にカクテルが楽しめる。

ハナコラボからの質問 Q.「ホテルバーはどんなときに使うといいでしょうか?」

A.「誰でも入ってきていいのがホテルバーです。食事も大体あるので、1軒目にもなりますし、待ち合わせでもよいですし、自由に使ってもらえる空間と思って大丈夫です。バーって行きづらいなと思っている方こそ、ホテルバーがおすすめですよ」。

このお店のこの一杯「花見酒」

「花見酒」2,000円

平安時代に飲まれていた乳製品「醍醐」にインスピレーションを受け、貴醸酒と牛乳の組み合わせで作ったカクテル。甘酒やパイナップルが加わることで、米の甘さが引き立つ、軽やかな味わいになっている。

この店のこの一皿「ハギス」

「ハギス」 1,100円

ハギスは羊の内臓を胃袋に詰めるスコットランドの定番料理。ここでは、ハギスを洗練させて、クセが少なく滋味深い味わいに仕上げている。ウイスキー系カクテルと相性抜群。

南木さんのいるお店はここ。

”日本の美意識が体感できる時空間”として館内にはアートも多く飾られる〈パークホテル東京〉にあるカクテルバー。定期的に開催される展示に合わせ、アートに合わせたカクテルも提供。バーテンダーを囲むコの字のカウンターと隣にはアートが飾られたダイニングがある。

東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー 25F
03-6252-1111(ホテル代表)
17:00〜23:00
※状況に応じて営業時間が変更になります。

【本日の一言】
一味ちがうノンアルコールカクテルの体験を!

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