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ローマで魅了されたヴァレンティノの栄華。【続 2015年秋冬パリオートクチュールコレクション】

  • 2015.8.28
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ラテン語で桁外れに素晴らしいローマという意味の「ミラビリア・ロマエ」と名付けられたヴァレンティノの2015年秋冬オートクチュール。通常パリで発表されるヴァレンティノのコレクションですが、今回はパリのクチュール日程が終了した翌日にヴァレンティノ社が用意したチャーター機にファッション界のほぼすべての人々を招待して、永遠の都ローマで行われた。ローマを拠点に活動するヴァレンティノの二人のクリエイティブ・ディレクター、マリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリが、彼らのインスピレーション源であるローマを思う存分に満喫させてくれたローマでのコレクションをリポートします。

Text: Saori Masuda

ドゴール空港チャーター機ターミナルに世界のファッショニスタが大集合!

7月9日朝、航空券を渡されないまま、アンナと二人で不安気な気持ちでパリ、シャルル・ドゴール空港のチャーター機専用のターミナルへ向かった。そして、ローマ行きのチェックインカウンターへ行くと、地上職員にパスポートを求められ、言われるがまま提示すると、リストでわたしたちの名前をチェックし、すんなりボーディングパスを渡された。いつもと勝手が違う空港でのシーンに今一つしっくりこないなぁと思いながら、ゲートへ進むと、そこには世界各国のファショニスタが勢ぞろいするコレクション会場のようなシーンが待ち受けていた。ようやくホッとした私たちは、休む間もなくインスタ写真を撮り始めたのでした。

3日間限定、名所巡りのヴァレンティノ大回顧展。

ショーの前後3日間限定で、古い図書館、デ・キリコのアトリエ、メディチ家邸宅や普段は一般公開されていない私邸の浴場などローマの歴史を感じる10か所を舞台に、今までに発表されたヴァレンティノコレクションの大回顧展が開催された。展示された服はヴァレンティノレッドやフラワーモチーフなどテーマ毎に分かれていたが、ゴルフカートで巡るこの展覧会は服や会場だけでなくローマの名所も楽しむことができる粋なイベントだった。

古代ローマ帝国に想いを馳せたコレクション。

映画『ローマの休日』でオードリー・ヘップバーンがアイスクリームを食べるシーンで有名なスペイン広場の隣にあるヴァレンティノの本社とブティックに囲まれたミニャレッリ広場を貸し切って行われたショー会場には、アーティストのピエトロ・ルッフォが、かつての古代ローマ帝国の中心地だったフォロロマーノをモダンに解釈したインスタレーションが設置されていた。コレクションは黒を基調にゴールドと赤のヴァレンティノを象徴する色も用いられ、トーガやケープなどローマ帝国の要素を多く取り入れたドレス中心の美しいルックの数々だった。

ディナーとアフターパーティのテーマは古代ローマの貴族たちの生活?

ショーの後には、ローマを一望できるヴィッラ・アウレリアへ移動し、邸宅内の大庭園で700人近くにのぼる着席ディナー、そして隣接する中庭園でミーカのパフォーマンスも含むアフターパーティが行われた。招待された誰もが古代ローマ帝国の貴族の生活を垣間見た気にさせてもらえた優雅な夜会となった。世界中から招かれたゲストには、グィネス・パルトローや宮沢りえ、ティルダ・スウィントンなども含まれていた。

アライアが魅せたローマの夢。

3日間に渡るヴァレンティノ帝国の果てしない夢の日々のあとには、その続編のような出来事があった。それは、ベルニーニの傑作が多く展示されているボルゲーゼ美術館で開催されているアズディン・アライア展だ。ベルニーニの彫刻「プロセルピナの掠奪」や「アポロとダフネ」と一緒に並ぶまるで彫刻のようなアライアの作品は壮観そのもの! ローマでしか見ることのできないこの景色、チャンスがあったら、是非寄ってみて。2015年10月25日まで開催中。

参照元:VOGUE JAPAN

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