バイバイ、ありがとう。母が涙する「子どもの制服」とのお別れ

毎日当たり前に着ていた制服。

年長さんだから、当然夏が終わればもう二度とその制服を着ることはないんですけれども

わかっていたことなんですけれども。

ところどころ糸がほつれ、洗濯してもクリーニングしても取れない汚れ、色褪せを見つめていると

採寸した日のこと。大きめを買いすぎて、ぶかぶかで笑っちゃった日のこと。

はじめのころは汚れないように気をつけていて、どろんこにならないで！と願っていたこと。

毎週ボタンが取れて嫌気がさしたこと。カレーライスをこぼされて悲鳴をあげた日のこと…

ぶかぶかだったのに、いつの間にかぴったりになって手足が長くなったなあと実感し

たった一枚の制服なのに、数えきれないほどの思い出が蘇ってきます。

そして気がついたら頬を流れる涙…

ありがとう制服。バイバイ制服。ありがとう、ありがとう。

制服にそう呟いで強く抱きしめて、クリーニングに出した後はそっと大切にしまうのでした。

いつかこどもたちが大きくなった日に、またそっと取り出してみようと思います。