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原価率が高い大手コーヒーチェーンランキング、3位ドトール、2位タリーズ、1位は?

  • 2022.2.11
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コーヒーチェーンは数多くあります。テレワークなどに利用する人も多いでしょう。このコーヒーチェーン、会社ごとに原価率が大きく異なることをご存じでしょうか?

今回はコーヒーチェーンの原価率についてみていきます。原価率が高いコーヒーチェーンはどこでしょうか。

■コーヒーチェーン大手5社を比較

コメダ珈琲店<(コメダホールディングス)3543>、スターバックス、ドトール<(ドトール・日レスホールディングス)3087>、サンマルク<(サンマルクホールディングス)3395>、タリーズ<(伊藤園)2593>など、コーヒーチェーン大手5社の原価率は次の通りです。

コメダ珈琲店 64.0%
スターバックス 26.2%
ドトール 41.9%
サンマルク 22%
タリーズ 52.4%

※ドトールは日本レストランとの連結決算から
※タリーズは伊藤園との連結決算から

スターバックス以外は2021年の数字ですが、スターバックスは2015年3月にスターバックスコーポレーションの100%子会社となり上場廃止となっています。そのため、財務数値は更新されておらず2014年の数字です。

いずれも人気のコーヒーチェーンですが、原価率に大きく差があるのが見て取れるでしょう。

原価率上位3位を見ていきましょう。

■原価率3位はドトール

原価率3位はドトールでした。ドトールはフランチャイズの割合が7割を超えるため原価率は高くなります。これは加盟店に対する食材の卸にかかる売上が大きくなるためです。

一方、経費率はサンマルクやスターバックスコーヒーに比べ低めです。これはフランチャイズ店舗のため、設備投資や人件費などを抑えることができるからです。

■原価率2位はタリーズ

原価率2位はタリーズです。タリーズの決算は伊藤園の連結になるので一概に比較はできませんが、やはりタリーズはフランチャイズが多いため売上原価率が高いようです。

また経費率は、ドトールと同じくフランチャイズ店舗のため設備投資や人件費などの負担が少ないため、低い傾向にあります。

■原価率1位はコメダ珈琲店

原価率1位はコメダ珈琲店です。コメダ珈琲店は、95%がフランチャイズ店舗のため、売上原価率が特に高くなっています。

ただ経費率は、他のチェーンに比べ圧倒的に低いようです。フランチャイズ店舗が大半であることから、ドトールやタリーズ同様に、設備投資や人件費等を抑えることができるのです。

またコメダ珈琲はロードサイド店舗など賃貸費用が安い店舗が多い傾向です。こちらもまた、経費を抑えることにつながっています。

■一杯のコーヒーに隠された情報を読み解こう

コーヒーチェーンを利用する方は多いかと思いますが、チェーンによって原価率や経費率が大きく違うことを知っている方は意外と少ないかもしれません。

それぞれのチェーンには特徴があり、どの形式が良いかと言う事は一概には言えませんが、同じようなコーヒーチェーンと思っていても、内情や経営方針は大きく異なります。

コロナ禍のため、先行き不透明な状態が続く現代、同じコーヒーチェーンでも、時間がたつにつれ、「勝ち組」と「負け組」の差が明確になっていくかもしれません。

決算内容を知ることで、株式投資に役立てることができます。毎日飲むコーヒー、その一杯の裏にさまざまな情報があります。コーヒーを飲む際には経営状態などチェックしてみるといいかもしれません。

文・渡辺智(1級FP技能士)

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