黒人差別を告発しFBIに追われた伝説のジャズシンガーを描く『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』新場面写真が解禁！監督コメントも到着

伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイとFBIの対決を描いた映画『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』が2022年2月11日より全国公開となる。この度、公開に先立って場面写真が解禁となった。（フロントロウ編集部）

人種差別を告発し続けた伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイ

地上にひとつしかないと称えられた歌声で肌の色や身分の違いを超えて当時の人々を魅了し、没後60年以上経っても、その強烈なカリスマ性で現代のアーティスト達に影響を与え続けている伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイ。彼女は、長きに渡り執拗にFBIに追い続けられていた。

【STORY】
「ビリー・ホリデイを止めろ！ 彼女の歌声が人々を惑わせる」。1940年代、人種差別の撤廃を求める人々が、国に立ち向かった公民権運動の黎明期。アメリカ合衆国政府から、反乱の芽を叩きつぶすよう命じられたFBIは、絶大なる人気を誇る黒人ジャズシンガー、ビリー・ホリデイにターゲットを絞る。大ヒット曲「奇妙な果実」が運動を扇動すると危険視し、黒人の捜査官ジミー・フレッチャーをおとり捜査に送りこんだのだ。だが、逆境に立てば立つほど、ビリーの圧巻のステージパフォーマンスは輝きを増し、肌の色や身分の違いを越えて全ての人を魅了する。やがてジミーも彼女に心酔し始めた頃、FBIが仕掛けた罠、そしてその先に待つ陰謀とは？

ターゲットとなった理由は、彼女の大ヒット曲で人種差別を告発する楽曲「奇妙な果実」を歌い続けたから。ビリーは披露したら逮捕すると脅されながらも、「この歌だけは捨てない」と真っ向からはねのけてステージに立ち続けた。

そんな彼女の短く壮絶な人生をFBIとの対決に焦点を当てて描いた、『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』。監督を務めるのは、映画『大統領の執事の涙』のリー・ダニエルズ。長編二作目の映画『プレシャス』でアカデミー賞2部門受賞4部門ノミネートを果たしたダニエルズ監督は、社会派の深淵なテーマをエンターテイメントに昇華する手腕に定評がある。

アンドラ・デイが伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイを演じる

主演には、グラミー賞ノミネート歌手のアンドラ・デイ。映画初出演ながら、そのズバ抜けた歌唱力でビリーが憑依したかのように名曲の数々を歌い上げ、彼女のパワフルかつ美しい生き様を体現。その迫真の演技で観る者全ての胸を打ち、賞レースを席巻した。

更にファッションハイブランドの「プラダ」とコラボレーションして手掛けられた華やかな衣装も必見！

本国アメリカでは多くの観客から大絶賛されており、グラミー賞でも「最優秀映像作品コンピレーションサントラ部門」にノミネートされた。さらに先日公開が始まった韓国ではBTSのVからの推薦も寄せられ、大注目されている。

伝説のジャズシンガーの姿を映し出す場面写真＆監督コメントが到着

公開された場面写真では、輝かしくスポットライトを浴びながらドレスアップしているビリーの姿や、鏡の前で思いつめた表情を浮かべるもの、そして退廃的な姿で椅子にもたれかかる様子を捉えており、伝説のジャズシンガーの知られざる人生を垣間見ることが出来る。

監督のリー・ダニエルズは「決定的なビリー・ホリデイの伝記映画はすでに存在します」と率直に語る。「（1972年に公開された映画）『ビリー・ホリデイ物語／奇妙な果実』がそれで、私は大きな感動を覚えました。けれど、その後、ビリーの真実の物語ではないと知りました。あれは当時のカルチャーが求めたラブストーリーでした。黒人と世界は、今では全く異なるものを求めています」。

そんな監督の期待に応えるよう脚本を務めたのは舞台『Topdog/Underdog（原題）』で黒人女性作家として初のピューリッツァー賞(戯曲部門)に輝いたスーザン＝ロリ・パークス。監督のリー・ダニエルズは、この脚本に出会ったことがきっかけで本作を製作することを決意したという。

更に、パークスについては「彼女は紛れもない天才です。“この脚本やこの言葉を演出できるとは、なんてラッキーだろう”と思うほどのレベルです。彼女はビリーが何者かを黒人女性として理解しています。まるでビリーが彼女に話しかけているように、ビリーの精神に入り込んでくれました」と大絶賛している。

伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイの知られざる人生を描く映画『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』は２月11日より日本公開。（フロントロウ編集部）