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レトロなデザインの魅力が詰まった雑貨店-全国から注目を集める「夜長堂」

  • 2015.8.25
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大正・昭和の頃の千代紙や着物の絵柄を復刻させ、レトロでかわいい手ぬぐいや雑貨を次々とプロデュースし、全国のセレクトショップから注目されている「夜長堂」。大阪・天満橋に実店舗があると知り訪ねてみました。

週末限定でオープンする、ビルの中の小さなお店です

京阪電鉄、大阪市営地下鉄「天満橋駅」から大川を渡って徒歩5分の場所にある「夜長堂」。古いレトロなビルの2Fにある小さなお店です。店に入ると印象的なのが、富士山型の仕切り扉がついた大きな棚。銭湯で使われていた木製のロッカーをリメイクしたものだそうです。店内の什器はどれも「夜長堂」のプロデューサーである井上さんのコレクション。そこに自ら企画して作り上げた、さまざまな商品を並べています。

乙女心をくすぐる、ありそうでなかったデザインに注目

もともと古いものが好きで骨董品や千代紙などを集めていたという井上さん。そんな昔のものに描かれていた柄をモチーフにした、レトロでかわいい包装紙やレターセットを作ったことが「夜長堂」のはじまりでした。現代にはない味のある絵柄や色使いを生かしながら、ポップでかわいい雰囲気に仕上げるセンスが注目され、全国各地の雑貨店や文具店で取り扱われるようになりました。

だるまやこけしのほか、お花やフルーツなど、どれも昔の包装紙や着物などに描かれていたものからデザインしているので、どこか懐かしく愛着がわいてきます。手ぬぐいやハンカチのほか、ポストカードやトイレットペーパーなどさまざまな商品を展開しています。

全国各地に残る手作りの郷土玩具も面白くて、かわいい!

東北各地にあるこけしのコレクションなど、全国から集めた民芸品やおもちゃも店内に並んでいます。その土地の職人が作り続けている伝統的な郷土玩具も井上さんの収集癖をくすぐるそう。提灯おばけの中から一つ目小僧や三ツ目入道などの妖怪が出てくる独楽は、こけしなどを作る新山民夫さんが手がけたもの。その表情がどこかユーモラスです。青森の土笛は、絵付けの配色がポップで鮮やか。ゆるキャラのような愛らしい表情です。今では貴重なものとなってしまった手仕事の温もりあふれる郷土玩具に、大人もわくわくしてしまいます。

全国各地の魅力を紹介するおみやげをプロデュース

井上さんがデザインする商品の中には、企業や職人、アーティストなどとのコラボレーションしたアイテムが数多くあります。日本野鳥の会のために昔の鳥の絵をモチーフにした手ぬぐいを作ったり、妖怪研究の第一人者とコラボレーションして、江戸時代の妖怪絵巻から飛び出たような絵をちりばめた雑貨を作ったりと、「こんな商品があったら面白そう」という着眼点や、それを形にするセンスに感心させられるばかりです。ほかにも全国各地の名物や名所を訪ね、その魅力を紹介できるような、手軽でかわいいおみやげ物をプロデュースしています。お店が金・土曜だけの営業なのも、全国各地の人やモノとの出会いを求めてかけまわっているからなのです。

今後は地元である大阪の新しい魅力を紹介できるようなおみやげ物を企画中だとか。日本各地の魅力と井上さんのアイデアから生まれる「夜長堂」の品々。その不思議な魅力をぜひお店に訪れて体験してみてください。

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