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イライラや頭痛にさようなら! 生理前の不調(PMS)を緩和する食生活

  • 2015.8.25
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PMSとはPremenstrual Syndromeの略で、月経前症候群のことをいいます。これは月経1週間前から3日前あたりに、身体や心がホルモンバランスの変化に対応しきれず、不安定になることから起こる症状のことを指します。

主な原因としては、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増減するためだと考えられています。月経前にエストロゲンが減少すると、血管を収縮させるセロトニンも減少し、脳の血管が拡張して頭痛が起こります。また、月経前に増加するプロゲステロンには水分を体内にためる働きがあるため、むくみが起こりやすくなります。(※)

PMSで起こる症状

身体的症状

頭痛・肩こり・むくみ・胸の張り・肌荒れ・疲れやすい・めまい・吐き気・体重増加など

精神的症状

イライラする・涙もろくなる・無気力になる・集中力が低下する・情緒不安定になるなど

PMSを改善するためにとり入れたい栄養素

イソフラボン

女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをします。月経周期をの乱れを改善し、PMS特有のイライラや情緒不安定などを和らげる働きがあります。また、肌荒れやにきびに効果があります。 〈豊富な食品〉納豆・豆腐・きなこ・油揚げ

マグネシウム・カルシウム

マグネシウムやカルシウムは情緒不安定を解消し、ホルモンの分泌にかかわる栄養素です。マグネシウム1:カルシウム2の割合でとり入れると良いでしょう。 〈豊富な食品〉牛乳・チーズ・ちりめんじゃこ・小松菜・ひじき・ごま・アーモンド

ビタミンB6

ビタミンB6は神経伝達物質の合成に必要な栄養素で、イライラや情緒不安定、頭痛を予防する働きがあります。 〈豊富な食品〉まぐろ・カツオ・いわし・レバー・玄米

ビタミンE

ビタミンEは血管を拡張し血行を良くするので、冷えが改善され肩こりやむくみに効果があります。また、抗酸化作用があるため、肌荒れが改善されます。 〈豊富な食品〉アーモンド・落花生・かぼちゃ・アボカド

食物繊維

食物繊維はお腹の調子を整えて便秘を予防する働きがあります。また、血糖値の急激な上昇をおさえてイライラを改善する働きがあります。 〈豊富な食品〉海藻類・野菜・果物

α‐リノレン酸

α‐リノレン酸はホルモンバランスを整えてPMSや生理痛の改善に効果があります。 〈豊富な食品〉えごま油・くるみ・なたね油

食事や日常生活で心がけること

PMSの症状を少しでも改善するためには、1日3食を規則正しく食べることが大切です。朝食を抜いたり食事の間隔があいてしまったりすると、脳がエネルギー不足になり、イライラしてしまいます。上記のすべての栄養素を食事でまかなうのは難しいという方は、サプリメントを利用しても良いでしょう。

また、運動をすることで血行が良くなり、頭痛・肩こり・むくみなどの症状を和らげることができます。運動が苦手な方も、家事や仕事の合間にストレッチをするだけでも効果が期待できます。さらに、夜にぬるめのお風呂に30分ぐらい入ることで、心身がリラックスして良い眠りへとつながります。

PMSは、症状の大きさの違いはあるものの、女性なら誰でも起こりうるものです。生活習慣を整えて、PMSと上手につき合っていきましょう。

【参考・参照】(※)福山市医師会 月経前症候群(PMS)を知っていますか? 〈https://www.fmed.jp/cnt/kenkou/check/2006/0608.html〉(最終閲覧日 2017/6/16)

【執筆者】衞藤 敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

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