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「フリーウエイト」と「マシントレーニング」効果があるのはどっち?

  • 2022.2.2
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多くのジムでは筋トレ用のツールがズラリとそろっているのではないだろうか。ダンベル、メディシンボール、滑車やロープを使ったマシンなど......。正直、オプションがありすぎてどれをやればいいのか困り果ててしまうことも。

実際、フィットネスプロ達の間でも、ダンベルやバーベルを使用する「フリーウェイト」と、機械を使用する「マシントレーニング」、どちらがよいかについての議論はずっと続いてきた。ただ、その議論の決着を待っていてはトレーニングは進まない。筋力トレーニングを定期的に行うことは、心肺機能の向上や、ダイエットにもつながる安静時代謝量(快適な室温の部屋で、座って安静にしている状態で消費されるエネルギー量)の向上やメンタルヘルスが改善されるなど、さまざまなメリットがある。

筋力トレーニングは、骨密度の低さに起因するケガのリスクを減らし、靭帯や腱を強くすることができると、有名人達のトレーニングを担当するトレーナー、シャネイ・ノーベルは話す。「筋力トレーニングを行うことで、日々の活動をより楽に行うことができます」。そして、それによって自信もつくそう。

当然、筋力トレーニングのベストな方法については、さまざまな議論がある。そこで、筋力をつけたいけれど、どこから始めたらいいかわからないという人のために、「フリーウェイト」と「マシントレーニング」の2つのもっとも人気なやり方について、アメリカ版ウィメンズヘルスから詳しく見ていこう。

「フリーウェイト」と「マシントレーニング」違いはなに?

フリーウェイトと聞くとダンベルを思い浮かべるかもしれないが、フリーウェイトにはバーベルやケトルベル、メディシンボール、さらにはアンクルウェイトなどが含まれる。基本的に、どの方向にも自由に動かすことができればフリーウェイトとみなすことができる。

一方、マシンはユーザーが単一方向に重量を移動できるように設計された、頑丈で固定されたユニット。

フリーウェイトとマシントレーニングは、複数の筋群を同時に活性化する多関節運動と、1つの関節だけに効かせる単関節運動を行うために利用することができる。けれどもほとんどのマシンの場合は、一度に特定の1つの筋肉にアプローチするように設計されている。(上腕二頭筋を鍛えるシーテッド・バイセップス・カールやレッグエクステンションなど)

マシントレーニングのメリット・デメリット

Women's Health

座りながら筋トレできるなんて夢のよう。マシントレーニングには確かに利点があるけれど、難点がないわけでもない。

メリット

マシンの場合、1つの筋肉や筋肉群に集中する傾向があるため、着実に使用することで特定の筋肉をかなり早く鍛えることが可能。

実際、業界紙『Journal of Strength and Conditioning Research』に掲載された研究によると、フリーウェイトではなくウェイトマシンを使ってトレーニングを行った場合、一定期間内にはるかに多くの重量を持ち上げることができたという。一体なぜ? 研究者達の見解によると、マシンに内蔵された安定性、そしてほかの筋肉の関与が必要ないことで特定の筋肉をもっとも効果的に鍛えられるとのこと。

また、マシンの補助により特定の運動がより簡単に、より直観的に感じられるようになるとノーベルは話す。ただ、マシンの説明はしっかり読むようにしよう。(そして必要に応じてスタッフの協力を得るとベター)

そしてマシントレーニングは、とくにケガの回復過程に有効。アメリカ運動評議会によると、マシンを利用することで、ケガを悪化させることなく体のほかの部分の筋力を効率的に強化できるという。

デメリット

とはいえ筋トレを初めてやる人はマシントレーニングに頼るべきでないと、ニューヨーク市の筋トレジムでコーチを務めるCSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)のアレックス・ホールは話す。「マシンは特定の運動に特化してしまい、全身の筋力やバランス、コントロールを築くことを妨げてしまいます」

さらに、「マシンは万能ではありません」とノーベル。「マシンのなかには調整に限界がある場合があり、調整できる範囲を超えて背が高かったり低かったりすると、フォームや快適性が損なわれることがあります」

フリーウェイトのメリット・デメリット

Women's Health

ホールいわく、マシントレーニングは筋力作りに有効ではあるが、それだけが方法ではないとのこと。

メリット

フリーウェイトは、マシンより全身の筋力やバランス、安定性を向上させることに適している。

「力をつけたい、筋肉を強化したい、見た目をよくしたいという人はフリーウェイトで複合運動をすることに重きをおいた方がいいでしょう」とホールは説明する。サポートなしで重量を動かし、バランスを取る必要があるため、1回ごとに体のより多くの部分が、さまざまな方法で働かなければならないことになる。

デメリット

ただ、マシントレーニングよりもフリーウェイトでの運動の方がケガをしないというわけではないそう。「フリーウェイトでケガをしないようにするには、フォームに気を付ける必要があります」とノーベル。

実際、フィットネス施設でのケガに関するある調査では、半数以上がフリーウェイトを使った筋力トレーニング中に起きている。その奥は筋力を過大評価したり(重量を上げるスピードが早すぎる)、誤ったフォームで行ったり、あるいは回数を達成できず体の上に重量を落下させてしまったりした結果だという。

幸い、フリーウェイトは驚くほどシンプルに行うことができ、しかも結果も出る。実際、ホールが好んでいるゴブレットスクワット(ダンベルを持って行うスクワット)やベントオーバーロウ(背中を鍛えるトレーニング)などのフリーウェイトエクササイズはもっともシンプルな方法だ。

フリーウェイト vs マシントレーニング

結局のところ、どちらも筋トレの状況次第ということ。ホールが推奨するのは、可能であればフリーウェイトを中心に行うこと。ただ、特定の筋肉にとくに力を入れたい場合にはマシンは重要。何事も「バランス」が大切のよう。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。Text: Julia Sullivan, CPT Translation: Asami Akiyama

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