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2022年は値上げラッシュ!

  • 2022.2.1

この連載は……

ファイナンシャルプランナーで3人の男の子のパパ、福本眞也さんが、子育てしていくうえで避けて通れない「お金の話」をわかりやすくご紹介。子育てに役立つお金の専門知識を、福本さんが子育てしていくなかで感じるリアルなエピソードを交えながら綴ります。

vol.77 何が値上がりするの? どうして? そしてどうすべき?

今年は、日常生活に欠かせない食品や光熱費などの値上げラッシュです。
すでに上がったモノから、これから上がるモノがありますので改めて見てみましょう。

すでに値上げされたモノ

・小麦:1.5~9%、パン、お好み焼き、たこ焼きなど粉モノを作る原材料の値上げには多くの人が打撃を受けました。

・パン:3~10%、小麦の値上げで仕方ないとは言え、パン好きの方には厳しい現実です。

・コーヒー:10~20%、1日に数杯飲む方には辛いです。因みに、妻は1日最低3杯愛飲しています。我が家の家計に大打撃(苦笑)。

・電気料金:85~164円(大手10社における最低と最高)

・ガス料金:80~115円(大手4社における最低と最高)

(注)電気・ガス料金は平均使用料のひと月の値上げ額で、今後も上がる可能性があります。

これから値上げされる予定のモノ

2月

・食用油:1kgにつき40円、昨年も4月に20円、6月に30円、8月に50円と継続しての値上げです。から揚げ、とんかつ、フライなど油モノ好きな子どもがいる家庭には大打撃です。いや、大人も好きですよね!(笑)

・パスタ・うどん:2~10%、日本人は小麦をたくさん食べますので値上げの厳しさを実感するでしょう。

・フライドポテト・ポテトチップス:6~10% 輸入ジャガイモの輸送停滞で大手ハンバーガーチェーンでも昨年から販売制限に追い込まれています。

醤油:4~10% 小麦だけでなく原材料の大豆も値上げされ、日本人に欠かせない調味料にも大きく値上げの波が押し寄せます。

・冷凍食品:中には20%超えも。小麦、大豆などの値上げで、これらを原材料とする冷凍食品も影響を受けます。

・加工食肉(ハム・ソーセージ):10%程度

3月

・マヨネーズ:10%程度 昨年から上がりつつあります。マヨラーの私は既にストックを多めにしています(笑)。

4月

・ケチャップ:3~9% 我が家はケチャップも大好きなので、3月までにはストックをさらに増やします。

では、これらの多くの値上げの原因は何だったのでしょうか?

日本はたくさんの原材料、燃料を海外からの輸入に頼っています。例えば小麦は90%、大豆は80%と高い状況。

現在、世界各地での異常気象による不作と、新型コロナによる巣ごもり需要の増大で物流受給バランスが崩れています。

そして輸出入の搬送に必要不可欠なコンテナ不足も。世界各地で入港待ちをするコンテナ船が、港で2週間も停泊せざるを得ない状況は未だ改善していません。世の中のモノは不足し、さらに人手不足や燃料高騰から物流価格は上がる傾向にあります。

また、アメリカでは景気回復によるモノ需要の高まりから、コロナ禍の反動で雇用環境も変化。休職中の人の中には少しでも賃金の高い職種へ転職しようと再就職を見極める動きが強く、様子見をする人が増えています。

結果、人手が不足し、賃金は上昇傾向となりモノの価格に上乗せされ、いわゆる物価高(インフレ)となる傾向が強くなってきました。

モノの価格上昇下落の幅を率で示すモノサシで、毎月発表される消費者物価指数(CPI)は、アメリカではここ半年以上5%以上の上昇を続け、昨年11月の数値は+6.8%、12月は+7.0%。39年半ぶりの相当なインフレ状態を示しました。

日本ではこれまで消費者物価指数は相変わらずの低空飛行(12月+0.5%)。そのため、日銀は超金融緩和政策を続けるとしています。しかし、アメリカの中央銀行にあたるFRBは、インフレ抑制のため金融緩和政策を止めて方向転換。政策金利の引き上げを3月から実施すると示唆し金融引締め姿勢を強めました。日米の金利差が拡がることからドルを買う(円を売る)動きはさらに強まり、為替マーケットは円安傾向となっています。

さらに、ロシアのウクライナ進行など地政学的リスクも伴い、原油及び天然ガスの価格は高騰を続けています。

輸入に頼る日本は、これから輸入インフレが更に押し寄せてくることになります。消費期限が長めのモノは、値上げ前に多めに購入しストックし、少しでも家計を和らげるアクションおこしてみてはいかがでしょうか。

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