LEONに恋して【FUDGENA：SAKURAのCINEMA STANDARD vol.18】

「『LEON』の女の子って可愛いよね〜」と話題が出ても、観たことがなかったので、彼女がレオンだと思って生きてきた次第である。

観なかった理由は、目に見えるバッドエンド感。

私はハッピーエンドの映画が好きなんじゃっ！！

しかし、やはり映画が好きだと公言しているのであれば『LEON』は避けて通れないのであろう。

ブラックのロングコートに、丸メガネ、ニット帽。

ニューヨーク随一の殺し屋LEON、彼の仕事には無駄がなく、何人相手でも1人で片をつけてしまう腕前。

しかし丸メガネを外してみると、「あれ、想像してたのとちょっと違う…？」

強面をイメージしていたのに、彼の顔は、なんていうか、ちょっととぼけてる感じ？なんで？

レオンの隣に住むマチルダは12歳の少女。

こちらは12歳とは思えないほど大人っぽい、服装も喋り方も。

父と継母と姉貴と可愛い弟の5人暮らし。

家族のことは嫌いだけど、弟のことは大好きな可愛い女の子。

買い物中に、麻薬密売組織に家族を殺されたマチルダは、レオンのもとに転がり込む。

「あいつらに殺されなかったら、私が家族を殺してたわ。だけど、だけど、弟はまだ4歳なのよっ」

家族、とりわけ最愛の弟を殺されたマチルダは、レオンの職業を知り、レオンに殺しを教えてもらおうとする。

レオンは今まで一人で生きてきた空間に、急に女の子が入ってきたので最初は追い出そうとするが、他に行き場のないマチルダを放っておけず、ここから二人の生活が始まる。

家族を殺した奴に復讐するのが、マチルダの望みだった。

マチルダにとって、レオンは命の恩人、そして初めて接する男性。

彼女の心に恋心が芽生え始める。

「え、待って待って、レオンって幾つよ！マチルダも18歳とか嘘ついてるけど12歳でしょ〜すごいませてるのね」

でもここでなぜレオンが、強面ではなく、（ちょっととぼけたと言ったら失礼なので）親しみのある顔をしているのかなんとなくわかりました。

殺しに関しては右に出るものはいないけど、普段も凶暴なのかというと正反対。

静かに生き、好きな物は意外にもミュージカル映画で、映画を観ている時が至福のひと時。

（映画を観ている時に少し笑顔になるのがたまらなく可愛い）

攻め攻めなマチルダと、戸惑うレオンの関係にもご注目。

暗くジメジメした映画かと思いきや、フフッと笑ってしまうようなコミカルなシーンも満載の『LEON』

社会派とラブコメを合わせたような、ちょっと不思議な作品ですが、だからこそ多くの人に愛され続けているのかもしれません。

やっとLEONを観れたので、これで私も今度から「LEONのマチルダって可愛いよね〜」と知ったかせずに話せます。