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旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑭【週末アジア:台湾編】

  • 2022.1.31

連載「週末アジア」は、アジアに精通している女性たちが、おしゃれなショップやカフェ、おすすめスポット、旬のニュースなどをピックアップして、まだまだ知られていないアジアの魅力をお伝えしていきます。いますぐに旅立つことはできないけれど、また旅ができる日々を楽しみに。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑭【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

前回までに、旧正月の後にやってくる「元宵節」の4大行事
「北天燈、南蜂炮、東寒單、西乞龜」
のうち、「北天燈、南蜂炮」についてお話しさせていただきました。

参加したのは北と南だけなのですが、
東と西についても少し、お話しさせていただきますね!

 

まず、「東寒單」。
これは「炮炸寒單爺」というイベントなのですが、
とても、危険。
もはや伝説レベルの危険度です。

台東の玄武堂に祀られる「寒單爺」という寒がりな神様に
爆竹を当てて暖を取らせた(!?)ところが起源で、
毎年20歳以上の男性から寒單爺役を選出し、
神輿の上に乗った上裸の寒單爺に向かって人々が次々に火をつけた爆竹を投げつけるというお祭り。
その爆竹が派手に鳴れば鳴るほど、財運も爆発すると考えられているそう。

寒單爺は、手に持った葉付きのガジュマルの枝ででしか防御できないという過酷さで、
その危なさは検索サイトで「東寒單」で画像検索していただければお解りいただけると思います…これは参加は無理。

 

最後は「西乞龜」。
こちらは打って変わってとても地味。
「元宵節は3大行事だ」という人もいて、時に仲間に入れてもらえないほど、地味。

場所は台湾南西部にある離島の澎湖。

元宵節に廟に行き、亀に模して小麦粉で作られた
ケーキのような、パンのようなものをいただいて帰り、食べる。
そして次の年にまた廟へ行き、千年自分がいただいたものと同等か、それ以上の大きさの亀のケーキを廟に返すと
幸運が訪れる、というもの。

北南東に比べてとてもとても、地味。
でもなんだかその地味さが可愛く思えるのは、台湾のものだからでしょうか。
亀のケーキ、食べてみたい。

 

これまでお話しした元宵節のイベントは、
交通手段的にも、その他の理由でも、参加するのに低くからぬハードルがあります。

でも、実は元宵節を簡単にお祝いする方法もあるんです。
それが、「湯圓を食べること」。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑭【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

湯圓とは、夜市などで売っている白とピンクの小さな白玉団子のようなもので、
それを薄いお汁粉(紅豆湯)や甘いスープでいただきます。

夏場に八寶冰などのお豆のかき氷を売っているお店であれば、
冬場は湯圓を売っているので、ぜひ、探して食べてみてください。
(お店の名前に「粉圓」などと入っていればあると思います!)

 

今回で、長々お話させていただいた元宵節についてはおしまい!
次はなんのお話にしようかな。

 

 

text:ayaco

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑭【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

台湾を第二の故郷として愛しているハンコ作家。行く時は旅のテーマを決めてちょっとロングステイをし、台湾の新しい魅力探しを楽しんでいる。
著書にはクラフト本として「ayacoのはんこノート」「ayacoの手帖のつくりかた」(共にワニブックス)があり、台湾旅行記として「台湾のたびしおり」「もっと!台湾のたびしおり」(共にワニブックス)「ayacoの台湾みやげ話」(幻冬舎)、「ayacoの台湾あいうえお」(朝日新聞出版)がある。

Blog 「台湾のたびしおり」https://heppy.exblog.jp
Blog「ハンコ作家ayacoのブログ」https://inayaco.exblog.jp
Instagram @ayaco_hanco

 

 

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