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うつ伏せ寝、指しゃぶり…気になる行動。見守る?直す?意外とやりがちなNGとは?

  • 2022.1.30
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助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、うつ伏せ寝や指しゃぶりなど赤ちゃんの気になる行動と対処法について教えてくれました。どんな対応が正解なの……!?

毎日一緒にいるママは、赤ちゃんの行動ひとつひとつが気になってしまうかと思います。

今回は、育児中のママからよく相談される気になる2つの行動についてお話ししていきます。

寝返りができた!寝ているときのうつ伏せ寝は?

寝返りをしたばかりのころ、日中は口元が塞がれていないかなど注意することができますが、夜間となると気付けないことも多いかと思います。夜中ママが目を覚ましたら、赤ちゃんがうつ伏せ寝をしていてヒヤヒヤすることもあるようです。なかには、心配で眠れずにずっと見守っているというママもいて、ママの体調を崩してしまわないか心配になるケースもあります。

厚労省でも「1歳になるまでは仰向けで寝かせましょう」としています。

しかし、寝返りを完全には予防するのは難しいこともあります。壁と添い寝をする人で赤ちゃんを挟むように眠って寝返りできないようにガードする、寝返り防止枕やバンドなどを使用するなどの対策をとっても、寝返りをしてうつ伏せ眠になることがあります。

夜間は、うつ伏せで寝ていたら戻すのが基本ですが、万が一ママが寝ていて気がつけなかったときのことを考え、以下の安全策を取りましょう。

夜間眠るときの安全対策

①タオル類やぬいぐるみなどの窒息の原因につながるようなものを枕元におかない。

②夜間は首元にタオルをはさんだり、スタイをしない。

(吐き戻したときのためにしている人を見かけます。)

③硬めのマットにする。

(添い寝する場合は、大人のマットの上に赤ちゃん用の硬いマットをひくようにします。)

④布団は軽いもので、添い寝するときも大人用の布団をかけない。

(重すぎる掛け布団は避け、スリーパーを検討するのが良いでしょう。)

また、大人とは布団を別に用意する。

(一緒に寝ていて、ママが動いた際に布団が赤ちゃんの顔にかかってしまうことがあります。)

⑤呼吸センサー等を検討する。

⑥ベビーベットの場合、柵に足や腕が挟まらないようにカバーする。

⑦温め過ぎたり、厚着をさせて動きづらくならないようにする。

起こしてしまうかもしれませんが、夜中に目が覚めて赤ちゃんがうつ伏せ寝をしていたら、仰向けに戻すようにしましょう。また、同居する家族は赤ちゃんのそばでの喫煙をしないか禁煙をするなど基本的なSIDS予防策をしましょう。また、母乳で育てている赤ちゃんは、眠りが浅いためにSIDSのリスクが低いとされています。

指を気がつくといつも吸ってる!やめさせるべき?

赤ちゃんによっては、頻繁に指しゃぶりをする場合があり、幼児になってもクセになってしまわないか、歯並びを悪くするのではないかと心配されるママがいます。

生後2〜4カ月ごろの赤ちゃんは、口腔内の感覚が敏感な時期なので指しゃぶりをすることで色々な感覚をつかんでいきます。精神的な安心感を得ることもでき、成長の中では大切な行動のひとつです。

1歳ごろになり、遊びや身体を動かすことなど外の世界に興味が出てくると徐々に指しゃぶりは減っていくといわれています。

小児歯科では、指しゃぶりが続くと歯並びが悪くなることがあるといわれています。しかし、2~3歳で指しゃぶりをやめると、それよりも前に指しゃぶりをやめていた子どもの歯並びと比較しても、その後あまり変わらないというデータがあります。この結果から、3歳ごろまでの指しゃぶりは見守っていて問題ないといえます。

まとめ

色々な情報が溢れていて、どこまでOKなのか悩むママは多いかと思います。最低限の安全性を確保しながら見守ることで、ママの負担も減らせると良いですね。

【引用参考文献】

アメリカ小児科学会 資料

アメリカ小児学会医療専門家のための幼児の就寝姿勢とSIDSに関する質問と回答

児科と小児歯科の保健検討委員会 資料

「指しゃぶりについての考え方」


監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。

ベビーカレンダー編集部

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