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【春日部】まるで地下神殿。首都圏外郭放水路でゾクゾクする冒険を!

  • 2022.1.28

春日部の地下に作られた巨大施設。まるで古代の超文明が築いた「地下神殿」のよう!その正体は、水害を防ぐために造られた「首都圏外郭放水路」。この圧倒的な大空間を体験できる見学ツアーでは、子供も大人もゾクゾクする冒険が待っています!

水害から首都圏を守る巨大施設

古来より埼玉県と東京都を流れる中川・綾瀬川流域は、大雨が降るたびに県内はもとより江戸川区や葛飾区にまで浸水被害をもたらしました。

そこで街を洪水から守るため、国道16号線の下に作られた地下の川が、首都圏外郭放水路。別名「防災地下神殿」です。

出典:リビング埼玉Web

地上に立つ巨大排水機場。その一画には地底探検ミュージアム「龍Q館」があって、ガイドツアーの受付もおこないます。見学は、事前にHPや電話で予約を受け付けています。支払いはネットならカード払いも可能です。

出典:リビング埼玉Web

まず展示室で、熊谷から東京湾までつながる大きなマップを見ながら、洪水の原因になっていた5本の川の位置と被害で苦しんできた場所、それを食い止めるために作られた首都圏外郭放水路の位置と役割を説明してもらいます。

出典:リビング埼玉Web

館内に飾られた立体地図を見ると、荒川と江戸川にはさまれた場所は、土地が低くなっていることが判ります。地図の色が緑から青になればなるほど浸水被害にあいやすい場所です。

出典:リビング埼玉Web

床の地図をよく見ましょう。大雨が降ると、一番左の古利根川を含め5本の川や水路の水を、右上に見える江戸川へ流す、というのが首都圏外郭放水路の役割です。

出典:リビング埼玉Web

このコーナーでは水害を防ぐ施設の仕組みを説明します。増水した5本の川の水を立坑に流し込み、地下約50m、直径約10m、長さ6.3kmの地下トンネルを通して一番右にある「第1立坑」へ流します。

そして広い「調圧水槽(地下神殿の本当の名前!)」で水の流れを弱め、巨大ポンプで江戸川へと放水します。

出典:リビング埼玉Web

中央操作室では施設の状況の監視や、操作が行われます。ドラマや映画の撮影などにも使われ、「下町ロケット」ではロケット打ち上げの管制室として登場しました。

地下に作られた巨大空間が圧巻!
出典:リビング埼玉Web

「龍Q館」から外へ出て200mほど歩くと、広場の端にあるとっても小さな建物が地下神殿への入口です。ここから116段の階段を降りて、地下神殿へ向かいます。

出典:リビング埼玉Web

まずその大きさにビックリ!調圧水槽は地下22mの場所にある奥行き177m、幅78m、高さ18mの大空間。この広さが必要なワケは、ポンプを運転するための水深と水量を確保するためです。

出典:リビング埼玉Web

人の背丈とくらべると、その大きさを実感!水槽の天井を支える柱は、長さ7m、横幅2m、高さ18m、重さはなんと500t(驚)。

この日の地下神殿は気温10度。外は雪が降る寒さだったので、こっちの方が暖かかったです(笑)

出典:リビング埼玉Web

地下神殿にある第1立坑の開口部。5本の川からトンネルを通ってきた水は、この開口部から地下神殿に流れ込みます。立坑の中の汚れを見れば、水が到達した高さが判ります。

手前に見えるベンチのような突起物は、たまった泥やゴミを掃除するためのブルドーザーが、立坑に落ちないようにする防護柵です。

出典:リビング埼玉Web

放水路は年間平均7回稼働していて、1回につき3cmほどの土砂がたまります。見学場所はそのたびに土砂を人力で取り除きます。

ところで水が流れ込む地下神殿では、普段ブルドーザーはどこに置いてあるのでしょう?実は年に1度の大掃除の時、天井(=地上)にある搬入口から、クレーンで吊り下ろされるんです。集めた土砂は、江戸川堤防の材料に再利用しています。

出典:リビング埼玉Web

次は第1立坑を見学するため、一度地上へ戻ります。「龍Q館」がある排水機場の大きな建物まで真っ白な空き地になっていますが(雪の下はサッカー場)、この下に地下神殿が造られているんです!

深さ70メートルの巨大ピットでゾクゾクする

地下神殿に接する第1立坑は、別の4本の立坑から流れ込んだ川の水を地下神殿へと送り込む役割を担う施設です。

出典:リビング埼玉Web

第1立坑の見学は高所を歩くので、安全のためヘルメットとハーネスを装着。子ども用も用意されています。

出典:リビング埼玉Web

入口から階段を下りて、第1立坑へ。立坑内部のキャットウォークでは、命綱をつけて見学します。スマホで撮影するときは、ご注意を!底にはスマホが2台眠っているそうですよ(笑)。

出典:リビング埼玉Web

第1立坑は深さ71m、内径31.6m。立坑内に見える横穴は、地下神殿への流入口です。

オレンジ色の安全ネットが張られた階段が真っ白なのは、川の水が昇ってきたときの汚れです。じっと下を覗いているとゾクゾクする。高所恐怖症の方は怖いデス(汗)。

出典:リビング埼玉Web

第1立坑の階段を途中まで降りると、地下神殿の中を覗けます。右端に小さな人影が見えますよ。とにかく、スケールがデカいッ!驚くほどの巨大地下施設!水害から首都圏を守っているんです。

ガイドツアーは今回取材した「立坑体験コース」110分3,000円のほかに、「ポンプ堪能コース」100分2,500円、「地下神殿コース」60分1,000円、「インペラ探検コース」110分4000円を用意。地下神殿(調圧水槽)は全てのコースで見学できます。

■首都圏外郭放水路 住所:埼玉県春日部市上金崎720 電話番号:048-747-0281 営業時間:10時~16時 南桜井駅北口から春日部市コミュニティバス「春バス」で龍Q館下車 駐車場:あり ホームページ:https://gaikaku.jp/

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