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冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪

  • 2022.1.27
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50年以上もつづく京都の冬の観光キャンペーン「京の冬の旅」。毎年、歴史ある社寺や史跡が1月から3月にかけて特別公開されます。非公開文化財の公開というと難しそうな印象がありますが、2022年は寺院の襖絵アートが充実。今回はそのなかから、それぞれ異なるタイプのアートが楽しめる仁和寺、智積院、西陣 興聖寺を訪ねてみました。今しか見ることのできない特別な作品をめぐってみませんか?

冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
華やかな王朝の雅が薫る「仁和寺 御殿・庭園」
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
宸殿を中心にいくつかの建物が廊下で結ばれる御殿

世界遺産の仁和寺(にんなじ)へは京都駅からバスで約50分。御室仁和寺で下車すると、大きな仁王門が迎えてくれます。広い参道の左に見えてくるのが、特別公開の御殿の入口です。

もともとは平安時代から明治維新まで皇族が住職を務めた仁和寺。そのためか、宮廷のような豪華な室内や、繊細な装飾が目を楽しませてくれます。

豪華さと上品さを兼ね備えた“伝統”の宮廷美
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
原在泉の「桜花」と「孔雀と牡丹」

御殿の中心となる建物が宸殿。その壁面を飾るのが最後の宮廷画家と呼ばれ、明治から大正にかけて活躍した原在泉(はらざいせん)の障壁画です。

伝統的なモチーフである花と鳥が大きく描かれているにもかかわらず、圧迫感はなく、やさしく包み込んでくれ、まるで夢の世界に来たよう。また、欄間の優美な彫刻や、天井の細やかな木組みにもため息が出ます。

冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
借景の五重塔が望める宸殿の北庭

また、襖絵のある宸殿の北には池を中心にした庭が広がります。白砂が敷き詰められ、優雅な曲線を描く池。その向こうの丘にたたずむお茶室では、江戸時代に天皇が招かれ実際にお茶会をされたそう。

ちなみに、今年は庭に降りて、皇族の方が仁和寺に来られた際に使用されるルートを歩くこともできます。ぜひ、この「京の冬の旅」ならではの特別な試みを体験してみましょう。

豪壮な桃山時代を伝える秀吉ゆかりの「智積院」
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
池が広がり船に乗ったような気分になれる大書院の名勝庭園

京阪電車の七条駅から徒歩で東に約10分。智積院(ちしゃくいん)の歴史は桃山時代までさかのぼり、豊臣秀吉が幼くして亡くなった我が子を供養するために建てた寺に始まります。

大書院の庭園は、土地の高低差を利用し中国の「廬山」という絶景をイメージしているそう。雄大な庭を眺め一息ついたら、宸殿へと進みましょう。

今から60年前に描かれた、“モダン”な襖絵
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
堂本印象の「婦女喫茶図」(2022年1月31日~2月28日公開)

大切なお客様を迎える宸殿を飾るのが、大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象(どうもといんしょう)の襖絵。

なんともカジュアルなお茶会です。和服と洋服の女性が庭のテーブルで和やかにおしゃべり。パイプ椅子に腰掛け、着物姿の足元にはサンダルが。この絵が描かれた1960(昭和35)年当時は、宸殿という格調高い場にはそぐわないという意見もあったそう。赤い傘にほどこされた桔梗は智積院の寺紋。こんなところにも遊び心が見え隠れしています。

冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
堂本印象の「松桜柳の図」(2022年1月31日~2月28日公開)

こちらの木々の枝は、まるでダンスをしているよう。印象は画家になる前、西陣織の図案を手がける職人でした。そういわれると、桜と柳と松を抽象的に表現したこの作品は、着物のデザイン画にも見えてきます。

また宸殿では、長谷川等伯の国宝絵画に出会うこともできますよ。絵の具のタッチまでが感じられるほど間近で鑑賞できるのは、美術館とは異なる寺院ならではの楽しみです。

千利休の弟子、古田織部ゆかりの「西陣 興聖寺」
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
モフモフの杉苔が敷き詰められた方丈前庭園

「京の冬の旅」では40年ぶりの公開になる西陣 興聖寺(にしじんこうしょうじ)へは、京都駅からバスで約30分の天神公園前下車すぐです。戦国時代の武将であり茶人であった古田織部(ふるたおりべ)が創建にかかわっていることから、織部寺ともよばれています。

西陣という街なかにあるのに広い境内はとても静か。方丈前庭園には手入れのいきとどいた苔庭が広がります。

写真家が襖絵に進出!“進化”する寺院アート
冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
杏橋幹彦の「青波(せいは)の襖」

方丈の内部に目を移すと、目の覚めるような青い海。2021年3月に奉納された襖絵です。

杏橋幹彦(きょうばしみきひこ)さんの海中写真が、壁一面を埋め尽くし、潮の音が聞こえてきそうな空間を作りあげています。「苔の緑と海の青の対比を見てください。光を放っているようでしょ」と住職の望月宏済(もちづきこうさい)さん。

冬の旅でめぐる京都の社寺アート。今しか見られないきらびやかな襖絵にうっとり♪
本尊の釈迦如来像を祀る本堂

また、本堂の天井には、仏教の守り神でもある黒龍が湧き立つ雲の中から天へと駆け昇る姿が。こんなところにも、新しいものと古いものが共存する京都を実感できます。

伝統、モダン、進化系の襖絵アートを訪ねる「京の冬の旅」はいかがでしたか?
もし1日で3つの寺院をめぐるなら、街の中心から遠い仁和寺、西陣 興聖寺、智積院の順で訪れるのがおすすめですよ。

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