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【EXITりんたろー。】腸活に励むチャラ男が、愛情たっぷり「味噌作り」に挑戦!【連載63回】

  • 2022.1.26
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ピロリ菌は塩分過多に注意! 味噌の塩分にも注意しよう

りんたろー。さん(以下、敬称略)「去年人間ドッグをしたら、ピロリ菌が見つかって除去したんですけど、それから腸内環境が気になってるんです」

大越郷子先生(以下、敬称略)「腸内環境をよくするのに、発酵食品がとてもいいんです。中でも味噌は麹による発酵作用で大豆の良質なタンパク質がアミノ酸に変わって消化しやすいので、毎日、味噌汁を食べているりんたろー。さんの食事はとても腸活にいいんですよ」

りんたろー。「味噌ならどんなものでもいいんですか? 豆味噌とか麦味噌とかいろいろあるけど……」

大越「基本的にはどの味噌も発酵食品。米味噌、麦味噌、豆味噌に分類されますが、それは原料の違いだけ。スーパーによく置いてある調合味噌というのは、2種類の味噌をあわせて、味をまろやかにしたものです」

りんたろー。「へえ~、味噌にもいろいろあるんですね。これからはちゃんと原材料表を見てみよっと」

大越「ただ、市販の味噌は塩分量がさまざまですし、添加物が入っている場合もあります。ピロリ菌対策には塩分過多もおすすめできません。手作り味噌なら自分で塩分も調節できるのでおすすめです。ただし、塩の量を減らしすぎるとカビが発生しやすくなるので注意が必要です」

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僕のために発酵してくれてありがとう! 豆つぶしで知る感謝の気持ち

りんたろー。「味噌を手作りするなんて、考えたこともなかったです! 本当に、大豆から作るんですか?」

大越「水に一晩つけた大豆を3~4時間煮たら、めん棒や指でひたすら豆をつぶします」

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編集部「味噌作りが面倒くさいという方はここで心が折れちゃうんですけど、圧力鍋を駆使したり、音楽聴きながらボーッとつぶしていれば、なかなかにストレス解消できますよ」

りんたろー。「大丈夫? お疲れなの?」

編集部「(苦笑)」

大越「昔の人は保存食として、どの家庭でも作っていたんですよ。さぁ、さっそくつぶしていきましょう」

りんたろー。「めん棒でつぶしまーす。とんとんとんとん………、どれくらいまでつぶせばいいんですか? あれ、手でやったほうがキレイにつぶせる??」

大越豆のつぶつぶ感を残したいなら、つぶすのは粗めでいいですし、ペーストっぽくしたいならがんばって丁寧につぶすしかありません

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りんたろー。「ふーっ。このつぶす作業は大変ですね。昔の人たちはみんなこれをやっていたんですねぇ。(米粒から糊を作る)一休さんの話、思い出しちゃうね。本当にえらいなぁ。たしかに、これだけ手間をかけたら、お味噌をいただく度に感謝したくなっちゃうね」

編集部「一度作ってみることで、どんな材料で食べ物ができているのかに敏感になれるので、そういう意味でもオススメです」

りんたろー。「たしかに、味噌がこんなにシンプルな材料で出来上がってるとか知らなかったし!」

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編集部「自分で味噌を作るようになると、1杯の味噌汁が愛おしくなって、味噌汁さえあれば、気張ったおかずなんて必要ないっていうくらいになりますよ」

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りんたろー。「たしかに、僕のために発酵してくれてありがとう、って菌が愛おしいって思えてきそう。それ、もう、なんとなくわかった! 数ヵ月待っているだけで、大豆ちゃんたちが僕のために発酵してくれるって考えたら、こいつらマジ愛おしいぜ~!」

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大越「そんなに思ってもらえたら味噌も幸せですね(笑)。でも、ラクをしたいならフードプロセッサーを使用してもいいですよ」

りんたろー。「先生、早く言ってよ~。僕は次からフープロ使おう(笑)!」

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天然のネイルオイル麹で手もツルツル

大越「次に麹をほぐして、塩を混ぜ合わせましょう」

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りんたろー。「これが麹? はじめて見ました。これでお酒とかもつくれるんですか?」

大越「日本酒や焼酎にも使われてますよ。麹は肌をきれいにしてくれる作用もあるので、酒蔵の人たちは手がきれいな人が多いと聞いたこと、ないですか?」

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りんたろー。「ある! 天然のハンドクリームやネイルオイルみたいなんだね! おいしいものもできて、手までキレイになるなんていい。麹ってどこで売っているんですか?」

大越「スーパーの梅干しや漬物を売っているコーナーに置いてあって手軽に買えますよ。さ、麹をパラパラにほぐしてください」

りんたろー。「もう、バラバラにして!」

大越「(笑)パラパラです。大豆にまんべんなく混ぜるために必要な工程ですよ。その後に、塩と麹をまんべんなく混ぜてくださいね。天然の味噌は保存料を入れないので安心ですし、自分で作ると、普段食べている味噌とは香りも味も全然違いますよ。さ、お塩を入れてください」

りんたろー。「先生、こう?」

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大越「(スルーして)入れたら混ぜましょうね」

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おいしくしてくれる『菌たろー』って?

編集部「同じ日に同じ場所、同じ材料、同じ手順で何人かで味噌を作っても、手と家の常在菌がそれぞれ違うので、全く違う味の味噌になるんですよ。知人と一緒に作って、数ヵ月後に食べ比べたら風味が全然違ってびっくりしたことがあるんです」

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りんたろー。「へー。まじで! ところで常在菌って何ですか?」

大越「菌のない空間というのはありません。今、りんたろー。さんが麹と塩を混ぜているうちに、この空間にいる菌が入っていきます。また、人の手にもそれぞれの手の菌があるので、今、りんたろー。さんが混ぜていることで、りんたろー。菌が麹に入っていくんですね。だから同じ材料でもみんな違う味になるのも手作り味噌の面白いところですね」

りんたろー。「菌たろー。入り味噌」

大越「(笑)。なんだか美味しそうです」

りんたろー。「ねぇ、菌たろー。気持ちいい~(味噌に呼びかける)? 先生、混ぜるのはこれくらいでいいですか?」

大越「いい感じです。それをさきほどつぶした大豆に加えて混ぜましょう」

りんたろー。「麹がこんなにコメコメしているのに、ぺーストみたいな味噌になるんですか?」

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大越「残るのはつぶれていない豆だけで、時間をかけて麹はちゃんと溶け込んでいくんですよ」

りんたろー。「すごいな、発酵パワー!」

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大越味噌の固さを調節するために、豆のゆで汁を加えながらさらに混ぜていきましょう。混ぜるたびにりんたろー。さんの菌が発酵を手助けして、育っていきますよ」

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りんたろー。「菌たろー。大きくなあれ!」

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大越「固さはどうですか? ちょっと固かったら、大豆の茹で汁を足してくださいね。」

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りんたろー。「ちょうどいい感じに、味噌っぽい固さになってきた気がする!」

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ピッチャーりんたろー。、みそ玉を投げ込んで空気を抜く

大越「そうしたらアルコール消毒をした容器に入れます。ポイントは空気を入れないこと。空気が入ってしまうと、菌の繁殖が悪くなって、そこからカビが出てしまいます。ですから、みそ玉といって、ボールのようにみそをぐっと握って空気を抜き、さらにそのみそ玉を容器に投げつけるようにしながら、空気を抜きましょう

りんたろー。「え~、そんなことをするんですか? ボールの大きさはどれくらい?」

大越「大きくても小さくても、空気が入らなければ! 握りやすい大きさで大丈夫です」

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りんたろー。「振りかぶって、落ちるみそ玉投げた! フォークでイ~ン!」

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大越「(笑)。時々手で押して、さらに空気を抜きましょう。最終的にはびっしり詰めます」

りんたろー。「空気抜きが大事なのか!」

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大越容器に詰め切ったら、最後に表面をならして焼酎などのアルコールをべたべたとつけてよけいな菌をよせつけないようにします。なるべく平らにならしましょう」

【EXITりんたろー。】腸活に励むチャラ男が、愛情たっぷり「味噌づくり」に挑戦!【連載63回】

りんたろー。「平らにならしたら、お酒で殺菌&保湿! スキンケアと似てますね。手をかければかけるほど愛着がわいて、味噌もお肌ももっと大事にしたくなる。夏とか味噌汁を冷蔵庫に入れ忘れていたんじゃってたことがあったけど、お味噌を手作りしたら絶対になくなるね。こんなかわいい菌たろー。は最後まで食べてあげなくちゃ」

【EXITりんたろー。】腸活に励むチャラ男が、愛情たっぷり「味噌づくり」に挑戦!【連載63回】

大越「ラップを味噌に密着させて空気が入らないように蓋をします。冷暗所に置いておいてくださいね」

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6ヵ月後の『菌たろー』味噌を楽しみに!

りんたろー。「タクール(動画参照)の横に置いて、菌たろー。を一緒に育てよう」

大越放っておくと水が浮いてくるので、水が浮いてきたなと感じたら天地返しといって、お味噌の中に手を入れて下と上をひっくり返します

りんたろー。「天地返し! なんかかっこいい。履歴書の特技欄に書いちゃおうっと」

大越「(淡々と)冬は6ヵ月くらい、夏はもう少し短い期間でできますよ。麹の粒が溶けてきたら、味見をしてみてください。時期をおいて熟成させる度に深みが変わってきておもしろいですよ。菌が生きているので、冷暗所に保管すれば基本的には何年でもおいておけますよ」

りんたろー。「だから、3年熟成とか書いてあるお味噌があるのか! 先生、どの季節に作るのがいいんですか?」

大越「1年中作れますよ。でも、1~2月に仕込むものを寒仕込み、3~4月頃に仕込むのを花見仕込みと言われて、どちらもだいたい秋口に味噌ができあがるのが一般的です。寒い時期に仕込むと雑菌などの繁殖が少ないので失敗しづらいけれど、少し保存期間が長くなります」

りんたろー。「置きっぱなしでくさることはないんですか?」

大越空気が入るとそこからカビが生えることはあります。白いカビは大丈夫なんで混ぜ込んでしまって大丈夫ですが、七色のカビは味噌をダメにしてしまうので気をつけてくださいね。これが1ヵ月後の味噌です」

【EXITりんたろー。】腸活に励むチャラ男が、愛情たっぷり「味噌づくり」に挑戦!【連載63回】

大越「手前が今日作った味噌、奥が1ヵ月後の味噌です」

りんたろー。「色が全然違う! 1ヵ月でこんなにちゃんと味噌っぽくなるんだ! すごいぞ、菌たろー! この分量でどれくらいの味噌汁が作れるかな?」

大越「大豆300g、麹300gの材料で、お味噌汁を毎日作って1ヵ月くらいですね」

りんたろー。「手作り菌たろー。印の味噌汁、早く食べたい! 市販の味噌とは違って、実際に手をかけて作ってみると、僕のために発酵しておいしく育ってくれようとする菌たろー。が愛おしくて食べられなくなっちゃうかも。手作りの味噌ってかわいくて、愛おし~ね! どんな味噌に育つのか楽しみでしかない!」

大越「楽しみにお待ちください」

手作り味噌

<材料>作りやすい分量
大豆…………………300g
米麹…………………300g
塩……………………120g
豆の煮汁……………160cc〜
(焼酎などのアルコール適宜)

<作り方>
1. 大豆を分量の5倍ほどの水(分量外)に一晩浸しておく。
2. 1.につけたままの水を弱火にかけ、指でつぶれるほど3~4時間を目安に煮る。
3. 塩と米麹をよく混ぜ合わせておく。
4. ボウルに2.をいれ、めん棒などでたたきつぶす。
5. 4.3.を加えて全体をよく混ぜ合わせる。
6. 豆の煮汁を加え、味噌の固さになるように煮汁の分量を調整しながら混ぜる。
7. 保存容器にすき間がないように詰め、表面にアルコールを塗る。空気を抜きながらしっかりと口をしめる。
8. 日の当たらない涼しい場所で保存する
9. 5~6ヵ月おいて発酵させる。途中、月に1~2回、表面に水分が浮いたら口を開けて空気を中に入れ、上下を返すようにもんで混ぜる(天地返し※)。味噌が出来上がったら冷蔵保存する。
※保存袋を使う場合は袋の上から上下を返してもむ。

【今日の一句】
菌たろー。 頑張り見せてよ 半年間

りんたろー。ギャラリー】

さぁて、来週のりんたろー。さんは?

『菌たろー』入り味噌の完成は6ヵ月後予定。それまでに、愛おしい味噌をさらにおいしく食べられるよう、「味噌汁以外の味噌料理のレパートリーを増やしたい」とルンルン気分のりんたろー。さん。腸活にも役立つ、美味しい味噌レシピを紹介します!

次回、「りんたろー。味噌づくし」

【プロフィール】
りんたろー。
1986年生まれ。2008年4月、東京NSCに14期生として入学。2017年末に兼近大樹を誘い、お笑いコンビ「EXIT」を結成。ネオ渋谷系チャラ男漫才と称するしゃべくり漫才のツッコミを担当。ネタ作りも担う。
【Twitter】@rinnxofficial
【Instagram】@Rin_the_Sky
【note】https://note.com/rin_official
【YouTube】EXIT Charannel
【TikTok】@exit_official
【りんたろー。個人YouTube】EXITりんたろー。のYouTubeチャンネル

大越郷子
管理栄養士、フードコーディネーター。服部栄養専門学校卒業後、病院栄養士を経て、現在は雑誌や書籍を中心としたダイエット・健康・美容・栄養指導、料理教室を主宰するなど幅広く活躍。和食と製菓を得意とし、体に優しくておいしいレシピに定評がある。『グルテンフリーのパンと麺とおやつ』(PHP研究所)など著書多数。
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撮影/三好宣弘(aosora) スタイリスト/石橋修一(りんたろー。)、シダテルミ(プロップス) ヘアメイク/甲斐美穂氏(ROI) 取材・文/山本美和 撮影協力/UTUWA(03・6447・0070)

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