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ベルリンエコ滞在記。

  • 2022.1.25

年始に10日間ほど、ドイツのベルリンに滞在する機会があった。

欧州でオミクロン株が大流行している最中で少々の不安もあったが、なんとか準備を済ませ、無事に渡航することができた。

ベルリンは17歳の時に数泊した以来約20年ぶりに訪れたのだが、その時には気付けなかったたくさんのエコフレンドリーな事柄に日々感動させられた。

まず野菜や果物がビニールに包まれていない。これはベルリンに限ったことではなく、むしろ日本が異常であるため驚くほどではないが、誰ひとりとしてビニールのレジ袋を手から下げている人はいない。皆マイバッグを持ってきていたり、仕事道具の入ったバックパックやトートバッグにそのまま買い物したものを詰める。

オーガニック食品が主流で、大手チェーンスーパーの中にもオーガニック商品コーナーは必ずあり、個人経営タイプの可愛くて素敵なビオマーケットが2ブロック毎くらいに点在している。

コーヒーショップではReCupというアプリを使い、飲み終わった後に返却して繰り返し使える、リユースできるカップが選択でき、コーヒーを買ったお店以外でもほかの加盟店舗に持っていってドロップすることが可能だ。再生プラスチックでできているこのカップはBPA(プラスチック容器などに使われる化学物質で、健康被害が指摘されている成分)を使用していないということだ。

レストランでテイクアウトする際も、洗って返却できる容器を選択することができ、その場合は使い捨て容器を使用するより低価格でテイクアウトできる。

飲料水は水道水がおいしいのでほとんどそれでこと足りるが、レストランなどでミネラルウォーターを頼んだとしてもガラス瓶の容器であったり、ペットボトルだったとしてもすべてのメーカーが同じ形を使うため、リサイクルが簡単だと聞いた。

何よりうれしかったのがヴィーガンレストランがとても多く、ヴィーガン専門店以外でも、必ずヴィーガンの人が食べられる品が数点用意されている。カリフォルニア州は日本よりベジタリアンやヴィーガンオプションが多いとはいえ、店に行く前にメニューをチェックしておかないと食べたいものが見つからないのだが、ベルリンでは思い立った時に気軽にフラッと入っても安心感があった。しかも、どこもおいしい!!

公共交通機関も利用しやすく、その上アプリで気軽に使えるカーシェアリングが実に便利だった!日本でもカーシェアリングは流行してきているが、昨年私が利用した時は事前予約だったり、乗り捨てができなかったり、徒歩圏内に空いている車を見つけるのはなかなか難しいと感じた。ベルリンのカーシェアアプリは複数あるみたいだが、どれもアプリで現在地から検索すると徒歩圏内に数十台が利用可能と表示され、駐車していい場所であればストリート上に簡単に乗り捨てできた。遠出する時だけでなく、思った以上に買い物してしまって荷物が重い、歩くと20分かかるけど車だとすぐの距離にちょっとだけ使いたい、といった時にとても便利だと思った。しかも安い!5分走るくらいなら2ユーロ50セントと、トラムに乗るのとほとんど変わりなかった。

ここまで上出来でエコフレンドリーな街づくりができている都市を見ると、自分の街ではなぜ不可能なんだろうと歯痒くなるが、同じような思いをもって改善していきたいと感じている人は着実に増えていると信じ、私もエメラルド プラクティスでの発信をより一層頑張ろうと思えた2022年の始まりだった。

今回はベルリンの東側に滞在しながら、西ドイツ生まれの50代の男性に色々と見せてもらったり、歴史の話を聞くことができた。まだまだ知りたいことがたくさんあるのと、おいしいヴィーガンシュニッツェル(オーストリア料理なのだが)を食べに、またすぐに行きたいと思うお気に入りのデスティネーションとなった。

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どんより空が続いたが、晴れた日はその美しさにうっとりさせられたベルリン。
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