【EXITりんたろー。】作り置きでおいしく野菜不足解消！　腸内環境を整える和風ピクルスに挑戦【連載62回】

お酒が進みすぎそうで危険!? 食感が楽しい「根菜の和風ピクルス」

大越郷子先生（以下、敬称略）「りんたろー。さんはピクルス好きですか？」

りんたろー。さん（以下、敬称略）「甘酸っぱい味、好きです！ クセになっちゃう美味しさだよね」

編集部「多忙でお疲れ気味のりんたろー。さんには、酸味が疲労回復をサポートしてくれるので、ピクルスはピッタリですね」

大越「お酢で漬けたピクルスは、発酵食品。野菜もたっぷり摂れますし、 疲労物質である乳酸を酢酸が分解してくれるので、疲労回復効果が高いと言われているんですよ」

編集部「腸内環境を整えるにもピッタリですね」

りんたろー。「おいしくてヘルシーなのは、本当に嬉しい！ 外食の時はよくオーダーしますけど、自分で作ろうとしたことはなかった」

大越「きゅうりや大根、にんじん、ミニトマト、れんこんなど、ほとんどの野菜は簡単にピクルスにできます。きのこも漬けられますよ。作り置きしておけば、帰宅時間が遅くなったときの野菜不足解消にも役立ちますよ。お酒のあてにもできますし。お弁当の彩りや味覚のアクセントにもなるので、りんたろー。さんにはピッタリかと思います」

りんたろー。「きのこもピクルスにできるんだ！ 驚き！ ピクルスの味付けって、どうやって違いを出せるんですか？」

大越「洋風ピクルスは白ワインと酢や、白ワインビネガーをベースに、そこに砂糖を加えて、ハーブで香りづけするものが多いんですが、今日は根菜を使った和風味のピクルスを作ってみましょう」

りんたろー。「和風味のピクルス？ それは初体験！ どんな味なんだろう？」

大越「薄口しょうゆで味をつけて、ハーブではなく昆布を入れます。日本酒や焼酎など、お酒のおつまみにも合いますよ。砂糖も控えめにしてあるので、よりヘルシーかと思います」

りんたろー。「それはうれしい！ でも、お酒が進んじゃいそうだから、危険かも（笑）」

大越「では、さっそく作りましょう。といっても、先に2～3分ほどゆでておいた根菜を殺菌消毒をした瓶に詰めて、ピクルス液に漬けるだけなんですけれど」

りんたろー。「えっ！ それだけ？ めちゃくちゃ簡単ですね」

大越「全部の野菜を一気に入れてもいいんですけど、瓶の外側に野菜の表側が見えるようにキレイに詰めると、おしゃれなピクルスの瓶になりますよ」

りんたろー。「OK！ カリフラワーの表を瓶の外側に見せてっと。チャラ男のチャラピクルスね」

大越「（笑）。瓶の上まで詰めたら温かいピクルス液を注ぎましょう」

りんたろー。「温かくないとダメなんですか？」

大越「液を温かくしたほうが、早くしっかり漬かりやすいんです」

りんたろー。「へえー」

大越「粗熱がとれたらフタをして、一晩ほどそのまま漬けたら食べられますよ」

りんたろー。「めちゃくちゃ簡単！ 友だちが来たときにお酒のつまみで出したらシャレてる！」

大越「お弁当に入れてもおいしいし、彩りとしてもキレイですよ」

りんたろー。「ピクルス最高じゃん！」

根菜の和風ピクルス

＜材料＞作りやすい分量
れんこん……………200g
ごぼう………………180g
にんじん……………1本
カリフラワー………100g
A
・酢…………………200cc
・水…………………150cc
・砂糖………………大さじ4
・塩…………………小さじ1/2
・薄口しょうゆ……大さじ4
・昆布………………1枚（5～7cm）
・唐辛子……………1本

＜作り方＞
1. れんこん、ごぼう、にんじんは乱切りに、カリフラワーは小房に分ける。
2. 沸騰した湯（分量外）に1.のれんこん、ごぼう、にんじんを入れて2～3分ゆでたら、カリフラワーを加えてさらに3分ゆでてざるにあげて、殺菌済みの瓶などの容器に入れる。
3. 鍋にAを入れて強火にかけ、沸騰したら2.に注ぎ、フタをして1晩以上漬けて味をなじませる（2日ほど漬けるとよりおいしくなる）。
※保存期間：冷蔵庫で10日間

りんたろー。もぐもぐタイム

りんたろー。「う～ん、ほどよい酸味でおいしい！ 昆布のだしが効いてて、野菜の甘みも感じられて、いつも食べている洋風ピクルスとはイメージが違う。酸味と甘さのバランスがちょうどよくて、疲れがとれそう」

卵職人りんたろー。、スパニッシュオムレツの皿返しに挑戦！

大越「和風ピクルスはそのままいただいてもおいしいですが、たくさん作っておいてそれを料理として活用するのもおすすめです。今回は和風ピクルスを使ったスパニッシュオムレツを作りましょう」

りんたろー。「スパオム！ いつも食べているのは、じゃがいもが入っていた気がするなぁ」

大越「じゃがいもを使ったスパニッシュオムレツがベーシックですね。じゃがいもの代わりに味が染み込んだピクルスを入れると、それもまたおいしいんですよ。今日は少し手間をかけて、和風ピクルス液（ピクルスを漬けた後の液）をあんかけにしてソースにしましょう」

りんたろー。「甘酸っぱい味のソースもおいしそう！」

大越「りんたろー。さんは、卵焼きの腕前がプロ級と伺っているので、オムレツもきっと得意ですね」

だし巻き卵の回はコチラ

りんたろー。「まかせてくださいっ！」

大越「まず、油は気持ち多めに入れて、漬けた（ピクルスの）根菜と彩り用にゆでたブロッコリーも加えて炒めます。もちろんピクルスだけで作ってもOKですよ」

りんたろー。「えいっ！ 全部入れて炒めまーす」

大越「その中に卵液を入れてください」

りんたろー。「フライパン小さくないですか？ 卵液があふれそうな気がするけど」

大越「大丈夫ですよ。スパニッシュオムレツは高さを出したいので、卵液が少なくて薄くなるとダメなんです。今日は20cmのフライパン1個分の材料です」

りんたろー。「全部入れますよ。ぐちゃぐちゃでちょっと不安」

大越「このまま放っておくと周りだけが焼けちゃうので、ぐちゃぐちゃにかき混ぜて。周りが固まって少し半熟なったら蓋をして弱火で5分ほど置きましょう。大雑把でいいですよ」

りんたろー。「雑でいいんだ！（ぐるぐるかき回し始める）」

大越「でも混ぜすぎるとスクランブルエッグになっちゃうので気をつけてくださいね」

りんたろー。「あぶなっ」

大越 「あらあら、集中しましょうね(笑)」

大越「焼きむらを作らないように、たまにフライパン中で回してあげましょう」

りんたろー。「DJのターンテーブルと同じってことですね。（スクラッチの真似をする）♪ なんかノってきたぞ」

大越「あれ、何分くらいたったかな？ もう3分くらい経ちましたか？」

編集部「りんたろー。さん、ふざけすぎるので、先生の体内時計がくるっちゃいましたね(笑)」

りんたろー。「僕にとって楽しい時間なんで、時間経っている感覚がないです！」

大越「それは、それは（笑）。まだ卵液が表面に出ているので、中はまだ生ですね。この汁がなくなるくらいまで焼きましょう。オムレツのふちはできるだけ内向きに入れてあげると、きれいな丸みのあるオムレツになります」

りんたろー。「オムレツのふちを内向的に。そう、自分を見つめなおす時間。（なぜか女子高校生口調に）『あの子、最近、外出しすぎじゃない？ たまには自分を見つめなおしたらいいのにって感じ』」

大越「（無言）」

りんたろー。「ってことですよね？」

大越「たぶん、そうかもしれません（苦笑）。焼けたらお皿でフタをして、そのままフライパンをひっくり返して、一度お皿にオムレツを移します。そしてお皿からフライパンへオムレツをスライドさせて裏を焼きましょう。完全に卵液が固まっていれば、ひっくり返すのは簡単です」

りんたろー。「緊張の一瞬。お皿でフタをしたら、いっせーの、はっ！」

りんたろー。「お皿への移動は完璧！」

大越「いい感じです。そのままオムレツをフライパンへスライドして裏を焼きましょう」

りんたろー。「えいっ。オムレツスライダー、できた！ 可愛いすぎ。先生、これバズるね！」

大越「今日は和風味ですが、粉チーズを加えて洋風っぽくするなど、味もいろいろ変えられますよ」

りんたろー。「チーズも入れて、タピオカも入れて、マリトッツオにしちゃえば……」

大越「（無視して）さっ、裏面も焼けたら、あとは切って盛り付けて、和風ソースをかけるだけです」

りんたろー。「この一品があるだけで、ホムパが盛り上がりそう！」

和風スパニッシュオムレツ

＜材料＞作りやす分量（直径20cmのフライパン1個分）
和風ピクルスの具材…240g
ブロッコリー…………100g
卵………………………4個
サラダ油………………大さじ1
バター…………………小さじ1
A
・だし汁………………大さじ3
・酒……………………大さじ1
・塩、こしょう………各少々
B
・ピクルスの漬け汁…80cc
・片栗粉………………小さじ1

＜作り方＞
1. 和風ピクルスの具材を小さめに切り、ブロッコリーは下ゆでして小房に分ける。
2. ボウルに卵を溶きほぐし、Aを加えて混ぜる。
3. フライパンにサラダ油を加えて中火で熱し、ピクルスの具材とブロッコリーを入れて炒め軽く火が通ったら、2.を加える。
4. 3.にバターを加えて大きく混ぜ合わせ、周りが固まってきたら弱火にしてフタをする。
5. 5分ほど焼いて底面が焼けたら、フタをしたお皿にオムレツを上下ひっくり返して移し、さらにお皿からフライパンへスライドさせながら戻したら、裏面を3分ほど焼く。
6. 鍋によく混ぜたBを加えて混ぜながら中火にかけ、とろみがついてきたらさらに1分ほど煮て、適当な大きさに切りわけて器に盛ったオムレツの上にかける。

りんたろー。もぐもぐタイム

りんたろー。「具材がたっぷり入っていて食感がめちゃくちゃ楽しい。ピクルスの酸味と卵ってこんなに合うなんて、驚き！ ピクルスの漬け汁のあんは甘酸っぱくて中華風の風キターって感じで、これはウマッ！ 卵の焼き方さえ覚えれば、材料はシンプルだし、簡単にできるのに、これを作ったら絶対料理上手に見えるよね」

瓶詰めするだけでシャレ見え！ いろいろ野菜のチャラピクルス3種

大越「ピクルスはいろいろな野菜を種類ごとに瓶詰めして並べておくだけでも、キレイなんですよ。今日はきゅうり、れんこん、きのこのピクルスを用意しました」

りんたろー。「瓶に入れるだけでシャレて見える、チャラピクルスだ！」

大越「（笑）。きゅうりはにんにくを効かせた洋風に、れんこんはカレーとはちみつを入れて、きのこはオイル漬けのピクルス。自分の好みの味にアレンジするのも楽しいですよ」

りんたろー。「いろんな味で作れるんですね！ 誰かが遊びに来たら瓶のまま出してもおしゃれだし、作り置きしておけば帰りが遅くなったときにもすぐに食べられるからいい！ 何日くらい保存できるんですか？」

大越「冷蔵庫で10日くらいは保存できます」

りんたろー。「そんなに保存できるんだ！ ピクルス最強。常備菜に加えようっと」

きゅうりのニンニク風味ピクルス（左）

＜材料＞作りやすい分量
きゅうり……………………2本
塩……………………………少々
A
・酢…………………………50cc
・水…………………………40cc
・にんにく（スライス）…1片
・砂糖………………………大さじ1
・塩…………………………小さじ1/2
・ローリエ…………………少々
・赤唐辛子…………………1本

＜作り方＞
1. きゅうりは3等分に切り、縦に4～6等分に切る。
2. ボウルに1.を入れて塩をまぶして10分ほど置き、水気をふきとったら殺菌済みの保存瓶に入れる。
3. 鍋にAを入れて中火にかけ、沸騰して砂糖が溶けたら日からおろし、2.に注いでフタをして、2時間以上漬けて味をなじませる。
※保存期間：冷蔵庫で10日間

りんたろー。もぐもぐタイム

りんたろー。「あっ、これおいしい！ これお酒と合うね。甘酸っぱい洋風漬物って感じ。あっ、ピクルスだからそのままか（笑）。根菜の和風ピクルスとは全然違う料理みたい。ピクルスって奥深い！」

れんこんのカレー風味ピクルス（右）

＜材料＞作りやすい分量
れんこん……………………150g
A
・酢…………………………50cc
・水…………………………40cc
・カレー粉…………………小さじ1
・はちみつ…………………大さじ1
・塩…………………………小さじ1/2
・クローブ…………………2～3粒

＜作り方＞
1. れんこんは輪切り、または、半月切りにして酢水に3～5分ほどさらす。
2. 沸騰した湯（分量外）に、水切りした1.を1分ほどゆでてざるにあげて、殺菌済みの保存瓶に入れる。
3. 鍋にAを入れて中火にかけ、沸騰したら火からおろし、2.に注いでフタをして、2時間以上漬けて味をなじませる。
※保存期間：冷蔵庫で10日間

りんたろー。もぐもぐタイム

りんたろー。「ほんのりカレー味が口にひろがっていい感じ。れんこんの食感がシャキシャキしておいしい！ はちみつの甘味もやさしいし、女子の好きな味だよね、コレ」

ミックスきのこのピクルス（中）

＜材料＞作りやすい分量
生しいたけ…………………3～4個
しめじ………………………1パック
マッシュルーム……………4～5個
にんにく……………………1片
A
・酢…………………………50cc
・水…………………………40cc
・オリーブ油………………小さじ1
・砂糖………………………大さじ2
・塩…………………………小さじ1/2
・好みのハーブ……………適量

＜作り方＞

１. 生しいたけは４等分にし、しめじは小房に分ける、マッシュルームは厚めにスライスし、にんにくはスライスする。
２. 耐熱皿に１を均等に置き、軽くラップをして電子レンジ（600Ｗ）で２分加熱して、殺菌済みの保存瓶に入れる。
３. 鍋にＡを入れて中火にかけ、沸騰して砂糖が溶けたら火からおろし、２に注いで、フタをして、１時間以上漬けて味をなじませる。
※保存期間：冷蔵庫で10日間

りんたろー。もぐもぐタイム

りんたろー。「これ、うまっ！ 止まらない！ にんにくがいい感じに効いてて、オリーブオイルが効いているから、イタリアンのマリネっぽい感じがする。きのこ大好きだけど、こんな料理法ははじめてで、おいしい！」

【今日の一句】
ピクルスで 野菜不足を 解消す

【りんたろー。ギャラリー】

さぁて、来週のりんたろー。さんは？

毎日の食卓には必ずみそ汁が並ぶりん亭に欠かせない調味料といえば味噌。毎年味噌作りをしているという、この連載の編集担当にそそのかされ（!?）、「味噌を作るだなんて考えたことなかった！ やってみたい！」とやる気満々に。「味噌も立派な発酵食品。腸活にいいのはもちろん、手作りのお味噌は手をかけた分いっそうおいしく感じるかと思いますよ」と大越先生。手間、時間はかかるけれど、初心者でも簡単にできる味噌作りを紹介します。りん印のおいしい味噌を求めて、大豆つぶしに奮闘するりんたろー。さんをお楽しみに！

次回、「りんたろー。と菌たろー。」

【プロフィール】
りんたろー。
1986年生まれ。2008年4月、東京NSCに14期生として入学。2017年末に兼近大樹を誘い、お笑いコンビ「EXIT」を結成。ネオ渋谷系チャラ男漫才と称するしゃべくり漫才のツッコミを担当。ネタ作りも担う。
【Twitter】@rinnxofficial
【Instagram】@Rin_the_Sky
【note】https://note.com/rin_official
【YouTube】EXIT Charannel
【TikTok】@exit_official
【りんたろー。個人YouTube】EXITりんたろー。のYouTubeチャンネル

大越郷子
管理栄養士、フードコーディネーター。服部栄養専門学校卒業後、病院栄養士を経て、現在は雑誌や書籍を中心としたダイエット・健康・美容・栄養指導、料理教室を主宰するなど幅広く活躍。和食と製菓を得意とし、体に優しくておいしいレシピに定評がある。『グルテンフリーのパンと麺とおやつ』（PHP研究所）など著書多数。
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撮影／三好宣弘（aosora） スタイリスト／石橋修一（りんたろー。）、シダテルミ（プロップス） ヘアメイク／甲斐美穂氏（ROI） 取材・文／山本美和 撮影協力／UTUWA（03・6447・0070）