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流行のピーク継続中!? 夏に子どもが感染しやすい「手足口病」の基礎知識

  • 2015.8.18
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【ママからのご相談】

10か月の息子をもつ母親です。近ごろ、周りのママ友の子どもが次々と手足口病にかかっています。保育園に通っている子もいますが、支援センターやキッズスペースでたまに遊ぶ程度の子も発症したそうです。 今かなり流行しているのでしょうか。また、もしうちの子が手足口病になったら、どうやって看病すれば良いのでしょうか。

●A. 引き続き流行のピーク。特効薬がないため症状に応じたケアを。

こんにちは、ママライターのacoです。ご相談ありがとうございます。

私の周りでも手足口病にかかったお子さんの話をよくききます。重症になるケースは少ないとはいえ、わが子もそのうち病気をもらってくるのでは……と心配になりますよね。

手足口病は、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱(プール熱)とならび夏に流行する感染症の一つといわれています。国立感染症研究所によると、2015年7月27日~8月2日の週は全国の患者報告数が再び増加し、過去5年間の同時期と比較してもやや多いことから、引き続き注意が必要と考えられます。また、手足口病に直接効く特効薬はないため、症状にあわせたケアが大切です。

●原因は何? どんな症状?

手足口病の原因は、コクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型が主ですが、その他のコクサッキーウイルスA群やエンテロウイルスでもかかるため、何度も発症する場合があります。せきやくしゃみなどの飛沫感染、便から排出されたウイルスが手を介して口に入る経口感染によってうつります。5歳までの乳幼児がかかりやすいといわれています。

3~6日の潜伏期間の後、舌や歯肉、唇に小さな水疱ができます。この水疱はすぐに破れて痛みます。また、手足に水疱や赤みのある米粒のようなブツブツができます。膝や肘、お尻にできることもあります。皮膚にできた水疱は破れることはなく、痛みもありません。発疹と同時に38~39℃の熱が出ることもありますが、出ない場合もあります。

●家庭でできるケアとは?

症状に気づいたら受診しておくと安心です。発熱時には解熱剤を使うなど、基本的には症状に合わせた治療になります。特に口の中の水疱が破れると、痛みにより食欲が低下するため、熱いものや酸味のあるものなどは避け、飲み込みやすい食べ物を与えましょう。手足口病のお子さんを看病中のママ友からは、すりおろした野菜や果物、パン粥、ヨーグルトなら食べてくれたというアドバイスもありました。また水分も飲みたがらないことが多いですが、脱水のリスクがあるため湯ざましや麦茶など、少量でもこまめに補給しましょう。

比較的軽い病気ですが、まれに無菌性髄膜炎や脳炎を起こすことがあります。頭痛やけいれん、嘔吐などの症状があれば早目に受診しましょう。

●症状がおさまっても手洗いは念入りに

症状がおさまれば外出や登園はOKです。しかし回復後も2~3週間は便から原因となるウイルスが排せつされるため、ママはオムツ替えの後にしっかりと石けんで手を洗い、感染予防に努めましょう。

【参考文献】

・『最新版 0~6才 赤ちゃんと子どもの病気とホームケア』加部一彦・監修

【参考リンク】

・感染症発生動向調査週報 IDWR | 国立感染症研究所(PDF)

●ライター/aco(フリーライター)

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