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ビール嫌いでも痛風に!? あらゆる食品に含まれる“プリン体”比較リスト

  • 2015.8.17
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【男性からのご相談】

ここ数日、左足の親指の付け根に痛みを感じます。靴を新調したので、最初は靴擦れかと思っていましたが、痛みは良くなるどころかひどくなっています。周囲から痛風なんじゃないかと言われますが、 私はビールなどのアルコール類は一切飲みません。それでも痛風にかかることがありますか?

●A. プリン体はあらゆる食品に含まれています。

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

テレビなどではビールの宣伝で“プリン体ゼロ”などと騒がれているので、“プリン体=ビール”だと勘違いしてしまっている人が多いように思います。

しかし、プリン体はあらゆる食品に含まれているため、たとえビールやアルコールを摂取しない人でも痛風にかかる可能性はあります。まず、重症化する前に早めの受診をおすすめします。

●プリン体とは

プリン体と聞くと、尿酸値を高くして痛風の原因になる物質だと悪いイメージを持っている人も少なくないと思います。

しかし、実はもともと私たちの体内にあるのです。プリン体は細胞内の核酸やDNA遺伝子ヌクレオチドなどの構成成分で、新陳代謝によって細胞が生まれ変わる際にはなくてはならないものです。そう考えると、ビールだけでなくあらゆるものにプリン体が含まれていることがお分かりいただけるかと思います。

●体にいいと言われるあの食品にも多くのプリン体が!?

ビールに含まれるプリン体は麦芽由来のものですが、前述のように細胞の核酸などに含まれているため、細胞の数の多い食品ほどプリン体も多く含まれていると考えていいでしょう。厚生労働省の『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』によると、1日のプリン体の摂取量は400mgを目安にするよう示されています。

食品100gあたりのプリン体の含有量を見てみると、

・玄米……37.4mg

・蕎麦粉……75.9mg

・ブロッコリースプラウト……120.6mg

・納豆……113.9mg

・豚レバー……284mg

・牛レバー……219.8mg

・豚バラ……75.8mg

・牛リブロース……74.2mg

・かつお……211.4mg

・真アジ……165.3mg

・真イワシ……210.4mg

となっています。

魚類は干物になると更に凝縮されているため、煮干しになると746.1mg、鰹節では493.3mgも含まれています。もちろん、煮干しやかつお節を1度に100g食べることはまずないと思います。しかし、プリン体は水溶性であるため、ダシのきいたうどんやラーメンのつゆなどは、できるだけ飲み干さない方がいいでしょう。

この他、白子やカニみそ、うにやあんこうの肝にも多く含まれているので、食べ過ぎないよう注意が必要です。

●「あれダメ!」「これダメ!」よりも中和と腹八分目で!

ありとあらゆる食材に含まれるプリン体を除去しようとすると、下手をすれば、その他の栄養素まで不足する恐れがあります。海藻やお酢などのアルカリ性食品を摂取して中和し、食べ過ぎないよう腹八分目を意識して、よくかんでゆっくり食べるようにしましょう。

また、汗をかきやすい夏の時期は尿が濃くなり、それに伴ってプリン体からの代謝物である尿酸の濃度も高くなります。熱中症対策と痛風予防のために、喉が渇く前のこまめな水分補給を心掛けてくださいね。

【参考リンク】

・食品・飲料中のプリン体含有量 | 公益財団法人 痛風財団

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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